1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

2026年10月に出た脆弱性を、拾えた分だけ全部並べてみた

1
Posted at

要点(3行)

  • 10月1日から22日までに出た脆弱性を、拾えるだけ拾ったら61件になった。
  • 大手の定例の更新は、13日と20日に多く出ていた。13日が Microsoft・SAP・Adobe、20日が Oracle・Atlassian・Chrome。
  • PHP と GitLab には、ログインなしでサーバーを乗っ取られる穴が出ていた。

2026年10月1日から22日までに出た脆弱性61件を、日付で3つに分けた。1日〜7日が13件(NetScaler、Atlassian の Jira・Confluence、Android、SonicWall、VMware など)。8日〜14日が19件(Microsoft の月例更新、Ivanti、SAP、Adobe、SiteGuard、PAN-OS など)。15日〜22日が27件(PHP、GitLab、Oracle Java、Chrome、BeyondTrust、Linux カーネルなど)。ほかに、日付が1日に決まらないものが2件ある(工場や医療の制御機器、Zimbra)

発表が多すぎる

10月に入ってから、脆弱性のニュースをやたらと見る。Microsoft の月例更新は直した件数が約1,400件で過去最多だったし、20日の Oracle の定例更新では Java だけで55件が直った。21日には PHP と GitLab に、ログインなしで乗っ取られる穴が見つかっている。JVN や JPCERT/CC の一覧も毎日のように増えている。

それで、発表された日の新しい順に並べてみた。日付はそれぞれの出どころに載った日で、メーカーが発表した日とずれていることがある。22日時点でネットに出ていた記事を集めただけなので、信憑性は知らん。分からなかった欄は空けてある。表の深刻度は CVSS の点数で、10.0 が一番重い。

一覧(新しい順)

日付 プロダクト 何が起きるか 対象の版 修正版・やること 出どころ
10月22日 Fortinet FortiOS / FortiManager / FortiAnalyzer 重大な穴をまとめて直す臨時の更新。中身は11月10日に公表される FortiOS は 8.0.2 / 7.6.8 / 7.4.13 / 7.2.14 Fortinet
10月22日 ISC BIND(DNS サーバー) 穴が複数 ISC の告知の版 JVN
10月22日 LINE の LIFF SDK ページに細工したスクリプトを埋め込まれる JVN
10月21日 PHP(Web サーバーで動くプログラム言語) ログインなしで外からサーバー上のプログラムを動かされる(CVE-2026-109618 / 109619) 5.4 以降すべて 8.5.12 / 8.4.27 / 8.3.36 / 8.2.35 に上げて、PHP を再起動する。8.1 以前は公式の更新版が出ない PHP(21日)、IPA・JVN(22日)
10月21日 GitLab(自社に置いたもの) ログインなしでサーバー上のプログラムを動かされる(CVE-2026-110264、深刻度 10.0) 7.0 以降、修正版より前のすべて 19.5.1 / 19.4.3 / 19.3.6 / 19.2.9 / 19.1.9 / 19.0.10 / 18.11.13。12日の更新(別の深刻度 10.0 の穴 CVE-2026-97229 を直したもの)で止まっていると、今回の穴が残る。GitLab.com は対応済み GitLab
10月21日 Apache Tomcat 穴が8件 Apache の告知の版 JVN
10月21日 Xerj Console API ログインをすり抜けられる JVN
10月20日 Oracle Java SE(JavaFX、GraalVM も対象) 55件。うち49件はログインなしでネットワーク越しに突ける。パソコンを乗っ取られたり、アプリが落ちたりする 27 / 26.0.2 / 25.0.4.1 / 21.0.12.1 / 17.0.20.1 / 11.0.32.1 / 8u503 27.0.1 / 25.0.5 / 21.0.13 / 17.0.21 / 11.0.33 / 8u511。26 系は Oracle の告知を見る。直後に、版の番号の後ろに .0.2 が付いた追加の修正が出たと報じられている Oracle(20日)、IPA(21日)
10月20日 Atlassian の Data Center 製品(10月の定例) 部品として使っている他社ソフトの穴。176件(うち重大14件) Atlassian の告知の版 Atlassian
10月20日 Google Chrome Chrome 156 で353件を直した(うち重大6件)。その前の Chrome 155 でも重大な穴を1件直している(CVE-2026-110922) Chrome 156(Windows は 156.0.8078.47 / .48) Google
10月20日 Mozilla Firefox Firefox 158 で複数の穴(サンドボックスを抜けられるものを含む) Firefox 158.0.1 / ESR 153.5.1 / ESR 115.43.1 Mozilla(13日・20日)
10月20日 Plex Media Server(動画の配信サーバー。家庭の NAS でもよく使われている) 4件の穴をつないで、ログインなしで乗っ取られる(CVE-2026-96652 ほか) 1.43.3.10861 より前 1.43.3.10861 以降。Linux・NAS・Docker は手で更新する CISA
10月20日 Siemens Software Center ファイルを読み込むときの探し方を悪用される(CVE-2026-110936) Siemens の告知を見る CISA
10月20日 Lenovo 製のタブレット(複数) 起動時の改ざん検知に、公開済みのテスト用の鍵が使われていた JVN
10月20日 アツミ電氣製の DVR 説明書に載っていない隠れた機能を悪用される JVN
10月20日 UnRTF 決められた範囲の外にデータを書き込まれる JVN
10月19日 ヤマハ VOCALOID6 Editor 外部のファイルを読み込ませられる JVN
10月17日 認証局 eMudhra の証明書 鍵が弱い中間証明書が見つかり、ブラウザ各社が無効にした Firefox・Chrome は17日、Apple は19日に対応済み 各社
10月16日 BeyondTrust Remote Support(遠隔サポートのソフト) ログインなしで入られる(CVE-2026-102764) 26.2.3 以前(自社に置いたもの。クラウド版は対応済み) パッチ BT26-05-RS を当てる。24.3.1 より古い場合は先に版を上げる CISA
10月16日 Fortinet の複数の製品(FortiOS ほか) コマンド画面から、決められたフォルダの外を触られて権限を上げられる(CVE-2025-61624) メーカーの告知 FG-IR-26-122 を見る CISA
10月16日 Linux カーネル(PwnEscape) 仮想マシンの中から、親のサーバー(ホスト)を乗っ取られる(CVE-2026-99999) 5.10.272 / 5.15.223 / 6.1.190 / 6.6.159 / 6.12.113 / 6.18.57 / 7.2.11 以降。仮想マシンの中ではなく、ホストのカーネルを上げる Linux の各配布元
10月15日 SonicWall Network Security Manager(自社に置くもの) 穴が複数 4.3.1 以前 4.3.1 より新しい版 カナダのサイバーセキュリティセンター
10月15日 Google BoringSSL ほか複数の TLS ライブラリ 証明書の名前の制限をすり抜けられる 各ライブラリの告知 JVN
10月15日 Creema のスマホアプリ 別のサイトへ飛ばされる JVN
10月15日 車検証閲覧アプリ 送るデータに、見られては困る情報が入っていた JVN
10月15日 ゲオアプリ 穴が複数 JVN
10月15日 Bisheng ログインをすり抜けられる(複数) JVN
10月14日 SiteGuard Server Edition(EGセキュアソリューションズ。国内で広く使われている Web サーバーの防御ソフト) 外から命令を実行され、管理者の権限を取られる(CVE-2026-106931) Ver2.20 以降〜Ver8.00 Update 5 より前(FreeBSD 版は Ver7.00 Update 6 より前)。統計機能が有効なもの(初期設定で有効) Ver8.00 Update 5(FreeBSD 版は Ver7.00 Update 6)に上げる。上げる前に管理画面から「診断情報」を保存する。すぐに上げられないなら統計機能を止める JVN・JPCERT/CC
10月14日 Palo Alto PAN-OS(ファイアウォール) 管理画面から装置の中でプログラムを動かされる(CVE-2026-0322) 修正版より前の各系列 12.2 は 12.2.4 以降、11.1 は 11.1.16-h3 以降。ほかの系列はメーカーの告知を見る。管理画面を社外に出さない CISA
10月14日 Cisco Secure Email Gateway(メールの防御装置) 細工した添付ファイルで、ログインなしに装置へファイルを書き込まれる(CVE-2026-76519) Cisco の告知を見る CISA
10月14日 AhsayCBS(バックアップサーバー) ログインをすり抜けられ、そのまま命令を実行される(CVE-2026-105133 / 105134) 修正版より前 v10 は v10.3.4.45、v7〜v9 は v9.15.2.70。v7 / v8 は 9.15.0.0 に上げてから当てる。先に出た v10.3.4.0 と v9.15.2.59 では直っていない CISA
10月14日 EC-CUBE4 の AmazonPay プラグイン 書き換えられないはずの値を、外から書き換えられる JVN の告知の版 JVN(評価は「緊急」)
10月14日 Go / OpenSSL / Apple / LibreSSL / pyca / wolfSSL 証明書の名前の制限(名前制約)の確かめ方が食い違う 各ライブラリの告知 JVN
10月14日 楽天モバイルのスマートフォン(複数) 起動時の改ざん検知に、公開済みのテスト用の鍵が使われていた JVN
10月14日 Siemens の製品(10月の定例) 穴が複数 Siemens の告知 JVN
10月14日 Komodo の Periphery 外から命令を実行される JVN
10月14日 Lowcoder 権限の確認をすり抜けられる JVN
10月14日 Shopware ページに細工したスクリプトを埋め込まれる JVN
10月13日 Microsoft の月例更新(Windows ほか) 約1,400件。Windows でネットから落としたファイルに出る警告をすり抜けられる穴(CVE-2026-96951)のほか、修正前から知られていた穴が .NET Framework(CVE-2026-108398)と MessagePack-CSharp(CVE-2026-92707)の2件ある 10月13日の月例更新を入れる。Windows 11 24H2 の Home / Pro はこれが最後の更新 Microsoft(13日)、IPA・JPCERT/CC(14日)
10月13日 Ivanti Connect Secure(社外から社内に入る VPN 装置) ログインなしで乗っ取られる(CVE-2026-104935) 25.1.1.1 以前 / 25.1.2.2 以前 / 22.8R2.4 以前 メーカーの最新版に更新する。乗っ取られていないかも確かめる。メーカーの点検ツールでは見逃すことがある CISA
10月13日 SAP の定例更新 SAP Cloud SDK for Python で、ログインなしに認証用の情報を攻撃者のサーバーへ送らせられる(CVE-2026-89111、深刻度 10.0)。ほかに NetWeaver Visual Composer、S/4HANA、MII で権限の確認漏れや命令の流し込み(深刻度 9.1〜9.9) SAP Cloud SDK for Python は 0.45.2 より前 SAP Cloud SDK for Python は 0.45.2 以降。ほかは SAP の告知のパッチを当てる SAP
10月13日 Adobe ColdFusion / Experience Manager / Commerce 定例更新で174件を直した。いちばん重いものは深刻度 10.0 Adobe の告知の版 Adobe
10月13日 Fortinet FortiSandbox / FortiSIEM FortiSandbox はログインをすり抜けられる(深刻度 9.6)。FortiSIEM はログインなしでプログラムを動かされる(深刻度 9.4) メーカーの告知を見る Fortinet
10月13日 AssetView 大事なファイルの権限の設定が甘い JVN
10月13日 Thelia 穴が複数 JVN
10月8日 Metabase(社内データの集計・グラフ化ツール。自社に置いたもの) パスワード再設定の窓口から、ログインなしでデータベースへの命令を流し込まれる(CVE-2026-72898) 修正版より前。クラウド版は対応済み 0.58.24 / 0.59.21 / 0.60.17 / 0.61.11 / 0.62.9 / 0.63.5 と報道されている。別の番号を挙げる出典もあるので GitHub の告知を見る JPCERT/CC
10月7日 VMware Workstation / Fusion 仮想マシンの中からホスト側でプログラムを動かされる(CVE-2026-59346、深刻度 9.3 ほか) 26H1u1 より前 26H1u1 Broadcom
10月7日 Movable Type 穴が複数 シックス・アパートの告知の版 JVN・IPA
10月6日 SonicWall SMA1000(社外から社内に入る装置) ログインなしで、装置から別のサーバーへ勝手に通信させられる(CVE-2026-102255、深刻度 10.0) 6210 / 7210 / 8200v メーカーの告知の修正版に上げる SonicWall
10月6日 チケット流通センターの Android アプリ 穴が複数 JVN
10月6日 MCC の uldaq(Linux 用ライブラリ) 決められた範囲の外にデータを書き込まれる JVN
10月5日 Atlassian の Data Center 製品(Jira・Confluence など8製品。自社に置いたもの) ログインなしで、Web アプリの置き場所の中にあるファイルを読まれる(CVE-2026-21589)。読んだファイルから Jira の管理者を取れることも研究者が示している 修正版より前のすべて。クラウド版は対応済み Confluence は 9.2.26 / 10.2.19、Jira Software は 9.12.40 / 10.3.26 / 11.3.12、Jira Service Management は 5.12.40 / 10.3.26 / 11.3.12 Atlassian
10月5日 Android 25件(重大7件)。いちばん重いのは、操作なしで端末の権限を取られる穴 セキュリティパッチレベル 2026-10-01 以降 Google
10月5日 GROWI アクセス制限の漏れ GROWI の告知の版 JVN
10月2日 Citrix NetScaler ADC / Gateway(社外からの接続や負荷分散を受け持つ装置) 外からプログラムを動かされる(CVE-2026-88771 / 88772 ほか) 修正版より前 14.1-73.46 / 13.1-64.29 以降に上げる。最初に出た修正版では足りない場合がある JPCERT/CC
10月2日 Apache HTTP Server 2.4 穴が複数 Apache の告知の版 JVN
10月2日 InsydeH2O(パソコンの起動ファームウェア) メモリに安全でない書き込みをされる JVN
10月1日 Fortinet FortiMail(メールの防御装置) 決められたフォルダの外にあるファイルまで読み書きされる(CVE-2026-104286) 7.2.0〜7.2.9 / 7.4.0〜7.4.8 / 7.6.0〜7.6.6 / 8.0.0〜8.0.1 8.0.2 / 7.6.7 / 7.4.9 と報道されている。正確な版はメーカーの告知 FG-IR-26-175 を見る。7.2 系には修正版が出ないので 7.4 以降へ移る CISA
10月1日 OpenSSL 穴が1件 9月29日の更新版 JVN
10月1日〜20日 工場や医療の制御機器 穴が複数 各メーカーの告知 CISA の週ごとの告知(1日・6日・8日・13日・15日・20日)、JVN
10月 Zimbra Collaboration Suite(メールサーバー) ログインなしでメールボックスを乗っ取られたり、サーバーで命令を実行されたりする(重大4件。CVE-2026-93641 / 93642 ほか) 報道(メーカーの告知は確かめていない)

作業の前に気をつけること

⚠️ Warning:

  • SiteGuard Server Edition:更新すると攻撃の跡が消える。上げる前に、管理画面から「診断情報」を保存しておく。
  • AhsayCBS:先に出た修正版(v10.3.4.0 / v9.15.2.59)では直っていない。
  • GitLab:10月12日の更新で止まっていると、10月21日の穴が残っている。
  • NetScaler:最初に出た修正版(14.1-73.37 / 13.1-64.23)では足りない場合がある。
  • Linux(PwnEscape):仮想マシンの中ではなく、ホストのカーネルを上げる。
  • PHP:PHP-FPM でも Apache の mod_php でも、動かし方を問わず対象になる。更新したあとの再起動を忘れない。

確かめられなかったこと

  • Apple と Jenkins は、10月の告知を見つけられなかった。
  • Zimbra の4件は、元の告知までは見ていない。発表された日も分からなかった。
  • Fortinet の複数の製品の穴(CVE-2025-61624)と Cisco Secure Email Gateway、Siemens Software Center は、どの版で直るのか分からなかった。
  • 件数や版の番号は、記事によって少しずつ違っていた。作業の前にメーカーの告知で確かめてほしい。

出典

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?