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Eclipse+MinGWでSDL2を静的リンクさせる覚書

Last updated at Posted at 2016-03-15

概要

WindowsでEclipseを使いながらSDL2を使ったアプリケーションを作っていたところ、SDL2を静的にリンクさせることができたので、手順を書き残しておきます。

動作環境と前提条件

  • Windows10 64bit
  • Eclipse Mars.2 (4.5.2)
    • CDTが必要です。
  • SDL2(v2.0.4)
  • 今回は32bitの実行ファイルを作成します。

前準備

Eclipseのインストール

インストール自体の手順は省略します。
CDTは入れておいてください。

MinGWのインストール

ここからmingw-get-setup.exeを入手します。
インストーラにしたがってMinGWをインストールします。
今回は以下の場所にインストールしました。
C:\MinGW

SDL2のインストール

ここから入手します。
Development LibrariesのSDL2-devel-2.0.4-mingw.tar.gzです。
ファイルを展開して任意のディレクトリに保存してください。
今回は以下の場所に格納しました。
C:\dev\SDL2\i686-w64-mingw32

プロジェクトの作成と設定

プロジェクトの作成

EclipseのメニューからFile/New/Projectを選択して、New Projectウィンドウを出します。
C/C++ Projectを選択してNextをクリックします。
Project Nameを入力し、Project typeからはEmpty Projectを、ToolchainsからはMinGW GCCを選択してFinishをクリックします。

プロジェクトの設定

Project Explorerで作成したプロジェクトを選択し、メニューからProject/Propertiesを選択し、設定ウィンドウを出します。

  • 環境変数
    C/C++ Build/Environmentを選択します。
    MINGW_HOMEの値を、MinGWインストールしたパスに設定します。

  • ビルド設定
    C/C++ Build/Settingsを選択します。
    GCC C++ CompilerのIncludesを選択し、Include pathsにSDL2のincludeディレクトリのパスを追加します。
    今回の場合だと以下のようになります。
    C:\dev\SDL2\i686-w64-mingw32\include
    MinGW C++ LinkerのLibrariesを選択し、Library search pathにSDL2のlibディレクトリのパスを追加します。
    今回の場合だと以下のようになります。
    C:\dev\SDL2\i686-w64-mingw32\lib
    同じく、Librariesに以下の依存ライブラリを追加します。
    結構多いので参考に画像も撮りました。あと順番もこの通りにしてください。
    mingw32
    SDL2main
    SDL2
    SDL2_mixer(SDL2_mixerを使う場合のみ。今回は追加しなくて良い)
    m
    dinput8
    dxguid
    dxerr8
    user32
    gdi32
    winmm
    imm32
    ole32
    oleaut32
    shell32
    version
    uuid
    MinGW C++ LinkerのMiscellaneousを選択し、Linker flagsに以下を入力します。
    -static -mwindows
    以上です。

ソースコードを作成してビルドしてみよう

SDL2を使ったアプリケーションのサンプルコードとして、こちらを参考にします。
ほとんど流用ですが、SDL2のヘッダの指定が若干異なります。

main.cpp
#include <SDL2/SDL.h>

int main(int, char ** const) {
    SDL_Init(SDL_INIT_VIDEO);
    SDL_Window* window = SDL_CreateWindow("Hey", SDL_WINDOWPOS_CENTERED, SDL_WINDOWPOS_CENTERED, 640, 480, 0);
    SDL_Renderer* render = SDL_CreateRenderer(window, -1, 0);

    SDL_Event ev;
    while(true){
        SDL_SetRenderDrawColor(render, 0, 0, 0, 255);
        SDL_RenderClear(render);
        while(SDL_PollEvent(&ev))
        {
            if (ev.type == SDL_QUIT)
                return 0;
        }
            SDL_SetRenderDrawColor(render, 255, 0, 0, 255);
        SDL_RenderDrawLine(render,10, 10, 400, 400);
        SDL_RenderPresent(render);
    }

    return 0;
}

ビルドが成功して実行すると、ウィンドウが立ち上がり、中に赤い線が表示されていると思います。

おわりに

ビルド後の実行バイナリのサイズですが、動的リンク時は150KB弱だったのが、静的リンク時は5000KBを超えました。これはデバッグ用のオプション設定での結果です。
今回はWindowsでSDL2のアプリケーションをビルドする際に、SDL2を静的リンクする手順を書きました。
ご指摘等ありましたら、コメントにてお願いします。
おしまい!

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