はじめに
RCPIは情報処理安全確保支援士が受講を義務付けられている特定講習の1つです。情報処理安全確保支援士でなくても受講は可能ですが、情報処理安全確保支援士が優先されます。なお、私が受講した回は定員48名のところ10名しかおらず、かなり空きがある状態でしたので、情報処理安全確保支援士でなくても受講することはできそうです。
ただし講師によれば、春と冬がピークらしいので、受講する方はこのピークを避けた方が良いかもしれません。
なお、受講する会場はかなり広く、48名の定員が全員入っても十分な広さがあります。
時節柄密を避けているものと思います。
講習の内容
まず最初に、シナリオの内容についてはネタバレになるため記載しません。ここではシナリオのネタバレにならない範囲でどのような内容だったか記載します。
受講前に事前学習があります。内容はツールの使い方がメインで、知っている人は飛ばしても良いです。私は事前学習はほぼ行わずに当日を迎えても問題ありませんでした、
当日の講習内容は、疑似的なセキュリティインシデントに対応するため7つの課題をチームでこなすというものです。1チームは3~4名で、最初に役割(ベンダ担当、連絡担当、情シス担当)を決めます。決められた役割ごとに与えられる情報が異なるため、チーム内で素早く情報を共有する必要があります。
あとは与えられた情報を元に、実機を触ったりしながら調査を進め、インシデントの収束に向けて頑張るというものです。私のチームでは最も経験があったのが私だったので、率先してリーダーを引き受け、引っ張っていくように動きました。
注意点
最初の事前説明の後は終了時間まで各チームで頑張ることになり、休憩は自由にとれます。ただし、特定講習では9割以上の時間で出席する必要があるため、会場から出る際に時刻が記録されます。昼休みおよび指定された休憩時間以外で退室できる時間は36分までです。このため、例えば急に仕事の電話が入ったなどで中座する際は、36分を超えてしまうと受講証明が出ず、資格の更新ができませんので注意が必要です。ここは厳密に記録されるので、途中中座しなくて済むように業務調整が必要です。この36分にはトイレ休憩も含まれます。トイレは開始前や昼休み等に済ませておきましょう。
最終結果
後日、受講証明書とともに課題の採点結果が送られてきます。
1日を通して行った実習が上の点数、最後に行われた確認テスト(個人で受けたもの)が下だと思いますが、なぜかグループ得点と記載されています。
課題1~6はほぼ満点でしたし、インシデント報告書もかなり高得点が取れてよかったと思います。確認テストは受ければOKとのことだったので正直深く考えずに解いてしまったのですが、それでもまあまあ得点できたかなと思います。
感想
実際のインシデントに近く、非常に良い講習だと思いました。技術的なことがわからない人に対しても手厚いサポートがあり、途中で詰まることはまずないと思われます。
情報処理安全確保支援士試験ではそれなりに技術的な内容を問われますが、業務ではそれほどテクニカルな内容をやっていないという人も多いと思います。そういった方でも安心して受講できると思います。
これだけ充実した内容で8万円というのはかなり安いんじゃないでしょうか?
他の講習は軒並み高額で、内容は充実しているものと思いますが、費用対効果を考えれば、RPCIはかなりお得だと思います。NICTが国立研究開発法人であり、民間企業ではないというのが大きいでしょう。