クリスマスですね。ジャーニーマン( @beajourneyman )と申します。
システムインテグレーターでCOBOLプログラマ、SE、多種多様な案件のPMなどを経て、現在はコンテンツマーケティング(オウンドメディア/SNS)を担当しています。1年半ほど運用を経験した駆け出しのマーケターです。
こちらは データ活用 Advent Calendar 2018 の24日目の記事です。
このエントリーの背景
もともと25日のエントリーの投稿をした後に、カレンダー主の方から、期間に拘らず空いている日付に知見をストックしていきたいというリクエストがあり、追加でエントリーすることになりました。日付としては本エントリーが前ですが、書いている順番は25日目のエントリーが先になります。前編・後編のような関係性があります。
また、取り扱いっているフェーズを意識して書いたタイトルも、書いている順番は「最後の〜」と「最初の〜」です。重複になるので、先に25日目のエントリー「最後の〜」をご覧いただいてから、こちらを読んでいただけると重複なく読みやすいと思います。
前編・後編を通して取り扱っているのが、セルフサービスBIです。そちらの解説はもう1つのエントリーで簡単にしていますので、こちらでは割愛します。
データ活用に向けて
この数年、「データは21世紀の石油」と言われています。一方で、足元を見れば収集の仕組みに統合されていないデータがあり、データサイエンスやAIなど利活用に向けたさまざまなテクノロジーが注目を集めています。
仕事でデータ連携やデータ活用を扱っている関係から感じるのは、多くの現場ではデータ利活用の入り口のユーザー自身による「見える化」「可視化」段階で上手くいっていないという現実です。言い換えればセルフサービスBI導入に失敗しているということです。データが価値を生み出す時代の到来とは大きなギャップがあるのが事実ではないでしょうか?
何故、上手く行かないのか? ポイントとして、ある視点が大きく欠けていることに起因しているのではないか? そう感じています。セルフサービスBIの導入、つまり入り口に立つユーザーにとっては「十分な信頼関係を築けていないひとから・使ったことのないツール(セルフサービスBI)で・これまでのデータ活用をゼロベースで見直す」という取り組みになります。言うなれば、三重苦のようなモノではないでしょうか? それが現場担当者の本音です。
では、3つの苦しみ、困難にどう向き合うと良いのでしょうか? 現場のユーザー目線で考えます。
十分な信頼関係を築けていないひとから
敢えて言葉を選ばずに言えば、エイリアン、侵略者のようなモノです。良くわからない製品のベンダーの人間が、ツールを押し売りに来る、トップダウンで落ちてくる場合も多く現場担当者は、貰い事故でモチベーションはゼロ、そんなケースを何度か見て来ました。
その時に語るべきはツールで何が出来るかでしょうか? いや、今の課題の傾聴です。良くある事例では、表計算ソフトで何時間も手作業で集計して、表にしてプレゼンテーションソフトに画面ハードコピーを貼って静的なレポートを作る、アドホックに意思決定の場で、状況を把握できていないことが課題、そうした事実を知ることが重要です。
課題から始める。
使ったことのないツール(セルフサービスBI)で
ツールの製造元であったり、大手の代理店の担当であったり、あなたはツールのスペシャリストです。セルフサービスBI固有の名詞や動詞を駆使して説明していませんか? 現場担当者の方は当たり前ですが、初心者です。触ったことは無論、見聞きしたことがない状態でアサインされることも珍しくありません。
今でこそシェアもそこそこあり、知られたツールになっているかもしれません。でも、それは慢心です。仮にGoogleトレンドで検索ボリュームを調べてみてください。日に何億と検索さているワードの中であなたの製品はもっともボリュームが小さい1〜1,000検索かもしれません。製品が出たての頃に、どんな価値をお客様に提供出来るのか説明に苦労していた頃、どうやって価値を伝えようか丁寧に考えていませんでしたか? お客様にとっては常に1日目です。
知らないことを前提にする。
これまでのデータ活用をゼロベースで見直す
これまでのデータ活用は、少なからず意思決定の要諦としての役割を担っていた重要な仕事でです。今回、意思決定のスピードアップや精緻化など次のステージに進むためにセルフサービスBI導入の入り口に立っています。その時に禁句とも言える「古いやり方」「無駄が多い」など、ネガティブな言葉で現場担当者に製品の優位性を伝えていませんか?
セルフサービスであるが故に、これから共に歩んでいくパートナーたるべき人間から、これまで成果を求められて取り組んで来た仕事を意味がなかったかのように言われて気持ちの良い方はいません。誰の課題を解決するのか? そのために必要なコミュニケーションがあります。パッケージツール、売り切りの時代は終わりました。カスタマーサクセスの視点で息の長い関係性を築くために大切なことは何か考えて、刷新の意義や進め方を伝えてください。
現場の痛みを知り解決する。
以上、これまでの導入経験などからポイントと感じた3つの視点をご紹介しました。3つ目のカスタマーサクセスについては、別エントリーで少し掘り下げていますので、興味があったらご覧ください。
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(https://qiita.com/beajourneyman/items/307c2a71fc3d35dd57b2)
最後に…
今回は最初に乗り越えるために有効だと感じているマインドや視点についてご紹介しました。現場担当者の方に興味を持ってもらい、出来るかもしれないという可能性を感じてもらわないことには、現場のユーザーさんがその時点では本業には直結しない未来の投資のための時間を捻出することはありません。
目的は何か? どうありたいのか? それをユーザーさんの目線でどこまで理解し、コミュニケーション取れるのか? 決して簡単ではありませんが、常に意識して行動することで、次に繋がっていきます。
皆さんのセルフサービスツール導入ミッションが成功し、エンドユーザーの皆さんが存分にデータ活用できるコトをお祈りして筆をおきます。