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新たな技術との出会いがあるIBM Cloud Paks

Last updated at Posted at 2021-12-01

こんにちは。職業「戸倉彩」です。
今年から、IBMが提供するパブリッククラウド 「IBM Cloud」 から 「IBM Cloud Paks」 に軸足を置いた活動を開始しました。今回はエンジニアの視点でIBM Cloud Pakとの出会いが、新たな技術との出会いにも繋がっている体験について共有したいと思います。

IBM Cloud Paks とは?

一番最初に「IBM Cloud Paks(読み方: クラウドパックス)」と聞いた時、すぐに連想したのは「IBM Cloud」、すなわちパブリッククラウドにまつわるパッケージでした。しかし、すぐに予想が外れたことに気づくことになりました。

日本IBMのIBM Cloud Paks公式サイトによると 「ハイブリッドクラウド向けAIを搭載したソフトウェア」 という文字がトップに配置されています。つまり、書かれている通りソフトウェアなのです。

これまで長年、パブリッククラウドを専門に扱ってきた自分にとって、ソフトウェアの世界にシフトすることは、大きな変化であり新たな挑戦だと感じました。

コンテナ革命の流れ

近年、エンタープライズではデジタルトランスフォーメーション(DX)やビジネスプロセスの自動化に目が向けられています。この改革を推進する主要な技術として コンテナ が挙げられます。コンテナの登場により、ソフトウェアを分離し、独立して実行できるようにすることで、アプリケーションの統合と最新化を容易にすることができるようになったことは大きなアドバンテージと言えます。さらに、Kubernetesは、コンテナのオーケストレーションと管理のための強力なソリューションを提供している点などが評価され、さまざまな組織で使われて始めています。
※ IBMは、IBM Cloud上でマネージドのKubernetesとして「IBM Cloud Kubernetes Service」 (略称、IKS)を提供しています。

2019年、IBMはRed Hat Corporationの買収し、Red Hat OpenShiftをベースにKubernetesの提供を標準化しました。
その頃から、私は 「Red Hat OpenShift on IBM Cloud」 について技術啓蒙する機会が増えていきました。

IBM Cloud Paksには未来が詰まっている

コンテナ化されたアプリケーションを最初から構築するには、リソース、技術者、および管理ツールに多額の投資が必要です。また、クラウドネイティブのスキルや経験を持ち合わせている技術者が不足している状況でも、プロジェクトのタイムラインが短いケースも少なくありません。そのため、エンタープライズ向けにあらかじめ統合されているソフトウェアが求められています。

そこで、IBM Cloud Paks の出番です。
「IBM Cloud」という文字が入っていますが、これはハイブリッドクラウド向けに設計されたソフトウェアであることを意味しています。Red Hat OpenShift基盤上で、機能、セキュリティ、および復元力を損なうことなく、ビジネスプロセスを自動化、予測、最適化し、ビジネスモデルをより速いペースで最新化することを実現します。

繰り返しになりますが、ソフトウェアなのでオンプレ環境はもちろんのこと、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP)、IBM Cloudなどのパブリッククラウド環境に導入して利用することができます。私にとって、パブリッククラウドベンダーに依存せずにエンジニア活動の場を広げられることに、喜びを覚えました。また、コンテナ型で提供するミドルウェアだからこそ、新たなユースケースを創出できるチャンスに満ち溢れていることを感じました。

IBM Cloud Paksは、ソリューションに基づいてパッケージ化されており、エンタープライズで 最も差し迫ったさまざまな課題を解決することを支援 できるような多機能が提供されています。それは、社会に大きなインパクトをもたらす可能性を秘めているテクノロジーの集大成であり、技術者の意識と志を高く保つためのものと自分の中で位置付けました。ここでは、IBM Cloud Paksのシリーズをざっくりとご紹介します。詳しい情報につきましては公式サイトも合わせてご覧ください。

  • IBM Cloud Pak for Data:データの収集、編成、分析
    • データを自動的に検出し精選することでデータへのアクセスを簡素化すると同時に、使用を保護するためのポリシーを適用します。
    • 技術分野: AI, Database, など
  • IBM Cloud Pak for Business Automation:業務変革の推進
    • 業務プロセスの見える化から、反復作業や処理プロセスの自動化を実現し、ビジネスパフォーマンスを向上させます。
  • IBM Cloud Pak for Watson AIOps: インテリジェントなIT運用の構築
    • AIをIT運用ツールチェーンのコアに配置し、実際の運用管理シナリオを解決しながら運用管理の決定を自動化して、実用的な洞察を提供します。
    • 技術分野: AIなど
  • IBM Cloud Pak for Integration: システム連携の自動化
    • アプリケーションとデータフローを自動化して、クライアントエクスペリエンスを向上させます。
    • 技術分野: APIなど
  • IBM Cloud Pak for Security:ゼロトラスト・アーキテクチャーの展開を簡素化
    • 脅威に対するより深い洞察を生成し、スケーラビリティーと自動化された応答のためのアクションを調整します。
    • 技術分野: Security
  • IBM Cloud Pak for Network Automation:ゼロタッチのネットワーク運用を実現
    • IBM Cloud Paks for Automationの一部として、クラウドとAIを活用したオートメーションによりネットワークを変革します。
    • 技術分野: Networkなど

最後に

実際にIBM Cloud Paksを活用する際には、何をするかによって必要となる技術やスキルは異なります。
私は、IBM Cloud Paksと出会ったことをきっかけに、クラウドエンジニアになる前に専門にしていたセキュリティ分野の最新技術もキャッチアップしつつ、DevSecOpsやこれまであまり触れたことのないパブリッククラウドの技術も触る機会が増えてきました。まるで新しい扉を開けていくような感覚を味わっているところです。

本記事は、IBM Cloud Paks Advent Calendar 2021のDay1の記事として公開しました。この後、こちらのアドベントカレンダーに参加されている方々によって、それぞれのIBM Cloud Paksにフォーカスした技術解説や利用方法が投稿されると思いますので、一緒に楽しみましょう。皆さんにとっても「IBM Cloud Paks」との出会いが新たな技術や気づきなどに繋がることを願ってます。

参考リンク

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