最初に
- 単一リージョンのS3バケットから別のリージョンにS3バケットにも作成したい
- アーキテクチャはどうすべき?
みたいな問題をよく間違えるのでまとめました。
キーワード①:リアルタイム
例題パターン:
- 「東京リージョンのS3バケットにデータがあり、それをシドニーリージョンのS3バケットにリアルタイムで複製したい場合、どの方法を選択すべきか?」
回答:
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S3レプリケーション
- S3レプリケーション機能を使用する方法
- クロスリージョンレプリケーション (CRR) 設定を有効にし、レプリケーションルールを作成することで、指定したS3バケット間でデータの自動複製が可能
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AWS DataSync
- AWS DataSyncを使用する方法
継続的なデータ同期をサポートし、リアルタイムに近い形でデータの複製が可能
大規模データの移動や頻繁な更新が必要な場合に適する
- AWS DataSyncを使用する方法
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Lambda 関数とSNSトリガーを併用
- S3バケットに新しいオブジェクトが追加されるたびにAWS Lambda関数をトリガーし、そのデータをシドニーリージョンのS3バケットにコピーする方法
Amazon SNSを使用してイベント通知を設定し、リアルタイムでの複製を実現
- S3バケットに新しいオブジェクトが追加されるたびにAWS Lambda関数をトリガーし、そのデータをシドニーリージョンのS3バケットにコピーする方法
キーワード②:アクセス権限
例題パターン:
- 「別リージョンのS3バケット間でデータを複製するとき、適切な**アクセス権限を設定する方法を選べ」
回答:
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S3バケットポリシー
- バケットポリシーを使って、複製元と複製先のバケットに対して適切なアクセス権限を設定する方法
- 特定のIAMロールやユーザーに対して許可を与えることで、セキュアにデータを移動
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IAMポリシー
- IAMポリシーを使って、必要なアクセス権限を持つロールやユーザーを作成する方法
- このポリシーには、S3バケット間のデータコピーに必要な
s3:GetObject
およびs3:PutObject
権限を含める
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クロスアカウントアクセス
- 別のAWSアカウントにあるS3バケット間でデータを複製する場合に、クロスアカウントアクセスを設定する方法
- 信頼関係のあるアカウント間でアクセス権限を適切に構成
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S3複製ツール
- AWS CLIやAWS SDKを使用して、スクリプトやプログラムを作成し、データ複製を行う方法
- スクリプト内で適切なアクセス権限を持つクレデンシャルを使用
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データ暗号化設定
- S3バケット間でデータを複製する際に、データが暗号化されていることを確認し、複製元と複製先バケットに対して暗号化キーのアクセス権限を設定する方法
キーワード③:コスト
例題パターン:
- 「データ量が多く頻繁に更新される環境で、コストを最適化しながらクロスリージョンでデータを保持する方法を選べ」
回答:
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S3 インテリジェントティアリング
- データアクセスパターンが変動する場合に、アクセス頻度に基づいて最適なストレージクラスに自動的に移行
- コストを最適化しながら頻繁に更新されるデータを効率的に管理
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S3 レプリケーション (部分オブジェクト複製)
- 必要なデータのみをターゲットリージョンにレプリケートする方法
- 大量のデータを頻繁に更新する場合、必要なデータのみを複製することでコストを最適化
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ライフサイクルポリシーの使用
- データの保持期間に基づいて、異なるストレージクラスや削除ポリシーを設定
- 頻繁にアクセスされなくなったデータをコスト効率の高いストレージクラスに移行
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クロスリージョンレプリケーション (CRR)
- 東京リージョンとシドニーリージョン間でリアルタイムなデータ複製を行う方法
- 選定されたS3バケット間でデータを自動的に同期
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データ圧縮と暗号化
- データ転送時に圧縮と暗号化を適用し、転送コストとセキュリティを最適化
- ネットワーク帯域幅の使用を削減し、セキュリティを強化
キーワード④:障害
例題パターン:
- 「東京リージョンでの災害に備え、シンガポールリージョンにデータをレプリケートし、障害発生時に迅速にデータを利用可能にするには?」
回答:
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S3クロスリージョンレプリケーション (CRR)
- 東京リージョンからシンガポールリージョンへの自動データレプリケーションを設定
- 災害時にシンガポールリージョンのデータを迅速に利用可能にするために最適
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ライフサイクルポリシーの設定
データの保管期間や移動先ストレージクラスを設定
古くなったデータを低コストストレージに移行し、リカバリ用データの管理を効率化 -
Amazon Route 53を使用したDNSフェイルオーバー
- 障害発生時に、ユーザーをシンガポールリージョンにリダイレクトするDNSフェイルオーバーを設定
- ユーザーへのサービス提供を中断なく継続
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定期的なバックアップとテスト
- S3バケットの定期的なバックアップを作成し、障害発生時のリカバリ手順を定期的にテスト
- バックアップの整合性を確認し、迅速な復旧を確実にする
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AWS IAMのクロスアカウントアクセス設定
- 必要なIAMロールとポリシーを設定し、複製元と複製先のバケット間で適切なアクセス権限を確保
- セキュリティを維持しつつデータの可用性を高める
キーワード⑤:整合性
例題パターン:
- 「複数リージョンでデータをレプリケートするとき、整合性を保つ方法を選べ」
回答:
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整合性モデルの選択 (強整合性 vs. 最終整合性)
- アプリケーションの要件に応じて、S3バケットの整合性モデルを選択する方法
- 強整合性を選ぶと、データの読み取りが常に最新の書き込みを反映し、最終整合性は一時的な不一致を許容
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データレプリケーションポリシーの設定
- クロスリージョンレプリケーション (CRR) で一貫したデータレプリケーションポリシーを設定する方法
- 特定のバケットやオブジェクトに対してルールを定義し、整合性を確保
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データ確認のための定期チェック
- データの整合性を維持するために、定期的なデータチェックとバリデーションを行う方法
- データの整合性が維持されていることを確認するためのスクリプトや自動化ツールの使用
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バージョニングの有効化
- S3バケットでバージョニングを有効にすることで、データのバージョン管理を行う方法
- 複製中にデータが上書きされないようにし、必要に応じて以前のバージョンに戻す
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コンフリクト管理
- データの競合が発生した場合の解決策を事前に計画する方法
- コンフリクト解決ポリシーやツールを使用して、一貫性を保つ
キーワード⑥:フィルタリング
例題パターン:
「特定の条件でデータをフィルタリングして、クロスリージョンで複製したい場合、どうすべきか?」
回答:
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S3オブジェクトタグを利用したフィルタリング
- オブジェクトタグを使用して特定の条件でデータをフィルタリングし、フィルタに一致するオブジェクトのみを複製
- タグを設定し、クロスリージョンレプリケーション (CRR) のルールにタグフィルタを追加
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S3バケットポリシーとIAMポリシーの使用
- バケットポリシーやIAMポリシーを設定し、特定の条件に基づいてアクセスを制御
- 条件付きアクセスポリシーを使用し、特定の属性やメタデータに一致するオブジェクトのみを対象
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S3 Selectを使用したデータのフィルタリング
- S3 Selectを使用して、クエリを実行し、特定の条件に一致するデータを抽出
- 抽出したデータのみを他のリージョンのS3バケットにコピー
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AWS Lambdaを使用したカスタムスクリプト
- Lambda関数を作成し、データがS3バケットにアップロードされるたびにトリガーしてフィルタリングおよび複製
- 特定の条件に一致するデータを選別し、シドニーリージョンのS3バケットにコピー
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AWS Glueを使用したデータトランスフォーメーションと複製
- AWS Glueを利用して、データをフィルタリングおよびトランスフォーメーションし、別のリージョンに複製
- ETLジョブを作成して、条件に一致するデータを抽出し、ターゲットバケットに移動