はじめに
2026年10月19日、OCIでRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のプラットフォーム・イメージが提供開始されました。
これまでは既存のRed Hatサブスクリプションを持ち込むBYOS(Bring Your Own Subscription)が基本でしたが、今回からOCIコンソールでRHELを選択し、OCI経由の従量課金で利用できるようになりました。
本記事では、OCIコンソールからRHELのComputeインスタンスを作成し、SSHでログインするところまでを確認します。
検証の大まかな流れは以下の通りです。
- RHELの提供内容を確認
- OCIでComputeインスタンス
rhelを作成 - SSHでログイン
- OSバージョンを確認
※本記事は2026年10月時点の情報です。
目次
- RHELの提供概要
- Computeインスタンスの作成
- SSHログイン
- 動作確認
- まとめ
1. RHELの提供概要
今回追加されたのは、OCIが提供するRHELのプラットフォーム・イメージです。
既存のRed Hat契約を持ち込まなくても、OCI上でRHELを直接デプロイできます。
主な特徴は以下の通りです。
- RHEL 9.8 / 10.2 のイメージを提供
- OCIのプラットフォーム・イメージから選択可能
- RHEL利用料金はOCI経由で従量課金
- Oracle Universal Creditsで支払い可能
- OSの更新にはOCIが提供するRHUI(Red Hat Update Infrastructure)を利用
- OCI提供イメージについてはOracle Supportが一次窓口
※RHELの利用料金はComputeなどのインフラ料金とは別に発生します。
Cost Estimatorで確認すると、RHELのOS利用料金が別途計上されていることが分かります。
https://www.oracle.com/jp/cloud/costestimator.html
*見積例(2026年10月時点)
今回の見積ではRHELのOS利用料金として月額約3,321円が追加されています。
Computeやブートボリュームの料金と合わせた月額概算は約8,906円です。
対応Shape
Oracle公式ドキュメントでは以下のシェイプがサポートされています。
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Compute/Concepts/red-hat-enterprise-linux-images-using.htm
- VM.Standard3.Flex
- VM.Standard.E4.Flex
- VM.Standard.E5.Flex
- VM.Standard.E6.Flex
- VM.DenseIO.E4.Flex
- VM.DenseIO.E5.Flex
提供開始時点ではOCIの商用リージョンで利用できます。
2. Computeインスタンスの作成
OCIコンソールからRHELインスタンスを作成していきます。
今回はインスタンス名を rhel とします。
2-1. インスタンスの作成
OCIコンソールで「コンピュート」→「インスタンス」→「インスタンスの作成」を選択します。
設定内容
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| インスタンス名 | rhel |
| コンパートメント | 検証用コンパートメント |
| OS | Red Hat Enterprise Linux |
| SSH認証 | 公開鍵認証 |
2-2. RHELイメージの選択
「イメージとシェイプ」から「イメージの変更」を選択します。
プラットフォーム・イメージから Red Hat Enterprise Linux を選択します。
RHEL 9.8または10.2のうち、利用するバージョンを選びます。
2-3. Shapeとネットワークの設定
RHELに対応するShapeを選択します。
続いてVCNとサブネットを指定します。
インターネット経由でSSH接続する場合は、パブリックIPアドレスを使用できる構成とします。
NSGまたはセキュリティ・リストでTCP/22を接続元IPアドレスから許可してください。
2-4. SSHキーの設定と作成
「SSHキーの追加」で「キー・ペアを自動生成」を選択します。
公開キーと秘密キーをダウンロードし、秘密キーは安全な場所に保管します。
既存のSSHキーを使用する場合は、SSHクライアントが対応している鍵形式か事前に確認しておきます。
設定を確認してインスタンスを作成します。
2-5. 起動確認
インスタンス rhel の状態が「実行中」になったことを確認して
SSH接続に利用するパブリックIPアドレスをメモしておきます。
3. SSHログイン
作成したRHELインスタンスにSSHで接続します。
デフォルトのログインユーザーは opc です。
SSHクライアントを利用する場合は、ログインユーザーに opc、認証に作成時の秘密キーを指定します。
4. 動作確認
ログイン後、RHELのバージョンを確認します。
cat /etc/redhat-release
OS情報も確認してみます。
cat /etc/os-release
ホスト名は以下で確認できます。
hostnamectl
実行結果は以下の通りです。
[opc@rhel ~]$ cat /etc/redhat-release
Red Hat Enterprise Linux release 10.2 (Coughlan)
[opc@rhel ~]$ cat /etc/os-release
NAME="Red Hat Enterprise Linux"
VERSION="10.2 (Coughlan)"
RELEASE_TYPE=stable
ID="rhel"
ID_LIKE="centos fedora"
VERSION_ID="10.2"
PLATFORM_ID="platform:el10"
PRETTY_NAME="Red Hat Enterprise Linux 10.2 (Coughlan)"
ANSI_COLOR="0;31"
LOGO="fedora-logo-icon"
CPE_NAME="cpe:/o:redhat:enterprise_linux:10.2"
HOME_URL="https://www.redhat.com/"
VENDOR_NAME="Red Hat"
VENDOR_URL="https://www.redhat.com/"
DOCUMENTATION_URL="https://access.redhat.com/documentation/en-us/red_hat_enterprise_linux/1
0"
BUG_REPORT_URL="https://issues.redhat.com/"
REDHAT_BUGZILLA_PRODUCT="Red Hat Enterprise Linux 10"
REDHAT_BUGZILLA_PRODUCT_VERSION=10.2
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT="Red Hat Enterprise Linux"
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT_VERSION="10.2"
[opc@rhel ~]$ hostnamectl
Static hostname: rhel
Icon name: computer-vm
Chassis: vm 🖴
Machine ID: 4f62fd12c1414887a8b82e8dd437d191
Boot ID: 76b11d62c9254ac5b26299caf73ed906
Virtualization: kvm
Operating System: Red Hat Enterprise Linux 10.2 (Coughlan)
CPE OS Name: cpe:/o:redhat:enterprise_linux:10.2
Kernel: Linux 6.12.0-211.53.1.el10_2.x86_64
Architecture: x86-64
Hardware Vendor: QEMU
Hardware Model: Standard PC _Q35 + ICH9, 2009_
Firmware Version: 1.16.0-4.module+el8.8.0+21164+ed375313
Firmware Date: Tue 2014-04-01
Firmware Age: 12y 6month 3w 4d
これでOCI上にRHELを構築できたことが確認できました。
5. まとめ
今回、OCIのプラットフォーム・イメージからRHELを直接作成できるようになったため、BYOSのサブスクリプションを準備しなくてもRHEL環境を立ち上げられるようになりました。
RHELの利用料金は別途必要ですが、イメージの選択から課金、更新、サポートまでOCI側で扱えるのは便利です。
今回はインスタンスの作成とログインまでを確認しました。





