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通話キューとは

Last updated at Posted at 2025-04-16

はじめに

銀行などの窓口へ電話した際に「ただいま電話が大変込み合っております。このまましばらくお待ちください。~♪」のような自動音声が流れ、待っていると担当者に繋がるかと思います。

Teams 電話の通話キューを利用すると、このようなコールセンターにおける代表電話を構成することができます。この記事では通話キューの概要についてまとめました。

※ 関連記事

通話キューとは?

通話キューは Teams 電話で代表番号を構成する方法の 1 つです。最大 200 ユーザー (エージェント) まで同時に呼び出すことができ、またエージェントが代表番号から発信を行うことも可能です。

image.png

通話キューの用語

リソースアカウント:ボット用の仮想的なユーザーアカウント
エージェント:通話キューから呼び出されるユーザー

通話キューの特徴はキューを利用することです。通話は以下の流れで処理されます。

  1. 着信した通話をボットが受話する
  2. 通話が保留され着信した順でキューに登録される
  3. キューの先頭から順番にエージェントへ着信する
  4. 受話できない通話の切断や転送する

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通話キューでは各処理について、様々な制御を行うことができます。

番号 処理 制御の例
着信した通話をボットが受話 応答メッセージ
通話が保留され着信した順でキューに登録 保留音
キューの先頭から順番にエージェントへ着信 エージェントの選択
受話できない通話を切断や転送 例外処理、コールバック

キューについて
"順番に待機して先頭から処理する" 方式を "キュー" と呼びます。
例えば、スーパーやコンビニの会計を待つレジの列もキューです。

通話キューの作成

通話キューには多数の設定項目がありますが、最低限必要な設定は以下の 2 つだけです。

  • リソースアカウント
  • エージェント

(参考:Microsoft Teamsで通話キューを作成する)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/create-a-phone-system-call-queue?tabs=general-info

1. リソースアカウントの作成

1.1 リソースアカウントの作成

リソースアカウントの作成は Teams 管理センターから行います。
[音声] - [リソースアカウント] - [+ 追加] ボタンをクリックします。

項目 説明
表示名 リソースアカウントの名前
一意のユーザー名 リソースアカウントの UPN
リソースアカウントの種類 [通話キュー] を選択

リソースアカウントか仮想的なユーザーアカウントです。そのためユーザーと同様にユーザー名や UPN を設定します。

通話キューへ着信があった場合、エージェントの着信通知にはリソースアカウントの名前が表示されます。

image.png

1.2 ライセンスの割り当て

ユーザーと同様に、リソースアカウントにもライセンスの割り当てが必要です。リソースアカウントには Teams 電話リソース アカウント ライセンス という無償のライセンスを割り当てます。

リソースアカウントへのライセンスの割り当ては、通常のユーザーと同様に Microsoft 365 管理センターの [ユーザー] - [アクティブなユーザー] から行います。

(参考:Microsoft Teams 電話リソース アカウントのライセンス)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-add-on-licensing/virtual-user

1.3 電話番号の割り当て

リソースアカウントへ電話番号を割り当てると、外線電話から通話キューへ発信することができます。
リソースアカウントへの電話番号の割り当ては、[音声] - [リソースアカウント] - [割り当て/割り当て解除] から通常のユーザーと同様に行います。

※ 関連記事

組織内ユーザーだけで利用する場合など、外線電話から通話キューへ発信しない場合はリソースアカウントへ電話番号を割り当てる必要はありません。

2. 通話キューの作成

2.1 リソースアカウントの割り当て

通話キューを作成し、1 で作成したリソースアカウントを割り当てます。
[音声] - [通話キュー] - [+ 追加] ボタンをクリックします。
[一般情報] - [リソースアカウント] - [追加] ボタンから、1 で作成したリソースアカウントを検索し、追加します。

image.png

リソースアカウントは複数追加することができます。種類が [通話キュー] に設定されているリソースアカウントを追加できます。

2.2 エージェントの割り当て

その他の設定は既定のまま、[次へ] から [通話応答] タブまで進みます。
今回は単純に呼び出し先のエージェントとなるユーザーを直接指定します。
[ユーザーとグループを選択] - [ユーザーを追加] から追加したいユーザーを検索し、追加します。

チームやグループによってエージェントを指定することもできます。

エージェントとなるユーザーは Teams 電話が有効化されている必要があります。確認方法は こちら です。

image.png

最後に、[送信] ボタンをクリックすると通話キューが作成されます。

テスト

リソースアカウントへ発信すると、エージェントとして追加されたユーザーへ着信することが確認できます。着信通知や着信履歴にはリソースアカウントの名前が表示されています。

image.png

image.png

組織内ユーザーであれば、通常のユーザーと同様にリソースアカウントの名前で通話キューへ発信することができます。

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関連記事

通話キューには、この記事で紹介した以外にも多数の設定項目があります。その他の設定については、以下に記載しています。

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