はじめに
Teams 電話の Direct Routing では、自身で用意した SBC を使用して PSTN との接続を行います。そのため、Teams の通信を用意した SBC へ向ける (音声ルーティング) の設定が必要です。
この記事では、音声ルーティングの設定についてまとめました。
音声ルーティングとは?
音声ルーティングは、ユーザーが外線発信した電話番号のパターンごとのルーティング先 SBC を制御する設定です。音声ルーティングに関連する設定は以下の 4 つです。
名前 | 説明 |
---|---|
SBC | 使用する SBC |
音声ルート | 電話番号のパターンとルーティング先の SBC を設定 |
PSTN 利用法 | 複数の音声ルートをまとめたもの |
音声ルーティングポリシー | ユーザーへ割り当てるポリシー |
各設定の関係を図にすると以下のようなイメージです。PSTN 利用法を介して音声ルーティングポリシーと音声ルートが関連付けられます。
(参考:ダイレクト ルーティングの呼び出しルーティングを構成する)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/direct-routing-voice-routing
音声ルーティングの設定
音声ルーティングの設定は以下の順で行います。
- SBC の追加
SBC の FQDN やポートの情報を登録して SBC と Teams を接続します - 音声ルートの作成
電話番号のパターンとルーティング先 SBC を指定します
電話番号のパターンは 正規表現 で指定します - PSTN 利用法の作成
音声ルートと合わせて、PSTN 利用法を作成して音声ルートと関連付けます - 音声ルーティングポリシーの作成とユーザーへの割り当て
最後に、音声ルーティングポリシーを作成して PSTN 利用法と関連付けます
音声ルーティングポリシーをユーザーに割り当てることで、ユーザーと音声ルートが関連付けられ、ユーザーが SBC を使用して外線電話を利用できるようになります。
具体的な設定の例は以下の記事の「2. Teams の設定」で紹介しています。
おわりに
Direct Routing ではユーザーが Teams 電話を利用するために音声ルーティングの設定が必須ですが、各設定の関係が少し分かりにくかったのでまとめてみました。ご参考になれば幸いです。