Proxmox上のRocky Linux 8でKVM環境を構築する手順メモ(Nested Virtualization対応)
🧭 はじめに
次の現場でKVMを扱う可能性があるため、事前に自宅のProxmox環境でハンズオンを行いました。
本記事では、Proxmox VE 8.3.5上に構築したRocky Linux 8のVMにKVM環境を導入し、仮想化支援が有効かどうかを確認するまでの流れを記録します。
※注意点として私の自宅環境でKVMをハンズオン的に勉強してみるために詰まったので、copilotとやり取りした
内容を備忘録的に記事にしたものなので、あまり整理がされていない点についてはご了承ください。
🖥️ 構成概要
項目 | 内容 |
---|---|
ホストCPU | Intel Xeon E3-1220 v3(VT-x対応) |
Proxmox VE | 8.3.5 |
ゲストOS | Rocky Linux 8 |
仮想化形式 | Nested Virtualization(KVM on VM) |
🛠️ 1. Proxmox側の設定:Nested Virtualizationを有効にする
✅ CPUタイプの変更
Proxmox Web UIで以下の操作を実施:
- 対象VMを選択
- 「ハードウェア」→「プロセッサ」を開く
- 「種別(Type)」を
x86-64-v2-AES
→host
に変更 - VMをシャットダウン → 起動
これにより、仮想化支援(VT-x)がVMにパススルーされるようになります。
📦 2. KVM環境のインストール(Rocky Linux側)
以下のコマンドで必要なパッケージを一括インストール:
sudo dnf install qemu-kvm qemu-img libvirt virt-manager virt-install virt-viewer libvirt-client libguestfs-tools
📦 各パッケージの役割一覧
パッケージ名 | 役割・機能概要 |
---|---|
qemu-kvm |
KVM対応の仮想マシン実行エンジン。CPU仮想化支援を活用して高速動作。 |
qemu-img |
仮想ディスクイメージの作成・変換・管理ツール。 |
libvirt |
仮想マシン管理用のAPI/デーモン。virsh などのCLI操作を提供。 |
virt-manager |
GUIベースの仮想マシン管理ツール(X環境が必要)。 |
virt-install |
CLIで仮想マシンを作成・構成できるツール。 |
virt-viewer |
SPICE/VNC経由で仮想マシンの画面表示を行うビューア。 |
libvirt-client |
virsh などlibvirt関連のクライアントツール群。 |
libguestfs-tools |
仮想ディスクの中身をマウント・編集・ファイル抽出などが可能な便利ツール群。 |
🚀 3. 仮想化支援の確認
✅ /dev/kvm の存在確認
ls /dev/kvm
/dev/kvm
→ 存在していれば、KVMが有効です。
✅ CPUフラグ確認
egrep -c '(vmx|svm)' /proc/cpuinfo
→ 0以上の値が返れば、仮想化支援が通っています。
🔧 4. libvirtdの起動と確認
起動
sudo systemctl enable --now libvirtd
ステータス確認
systemctl status libvirtd
````
一時的に inactive (dead) になることもありますが、/dev/kvm が有効であれば問題なく仮想マシンを起動できます。
📝 まとめ
Proxmox上のVMでKVMを使うには、Nested Virtualizationの設定が必須
host CPUタイプに変更することで /dev/kvm が有効化される
必要なパッケージは dnf install で一括導入可能
libvirtd の起動確認と /dev/kvm の存在チェックで仮想化環境の準備が整う