この記事でわかること
- 生成AI(Generative AI)の内部処理の流れ
- トークナイズ、エンベディング、LLMなどの用語を図解付きで解説
- 初心者でも理解できる、ChatGPTの仕組み
- システム構成図と実際のフローを交えて学習
はじめに:なぜ生成AIの仕組みを学ぶべきか?
ChatGPTなどの登場で、生成AIは一気に日常に入り込んできました。
でも…
「なぜこんなに自然に答えられるの?」
「入力してから出力されるまで、何が起きているの?」
そう思ったことはありませんか?
この記事では、初心者でもわかるように、生成AIの舞台裏をステップごとに解説します!
実現する内容:この記事で学べること
- ユーザーの入力から生成AIの出力までの処理の流れ
- LLM(大規模言語モデル)による予測プロセスの理解
- Pythonでのトークナイズ例の紹介
- 技術用語をかみ砕いて説明
準備・環境構築
本記事は概念理解が目的のため、特別な環境構築は不要です。
ただし、Pythonを使った簡単なコード例を一部紹介します。
前提知識(あると理解がスムーズです):
- Pythonの基本構文
- APIの仕組みに関する基礎理解(初心者OK)
💡 生成AIが応答を返すまでの流れ
🧩ステップ解説:内部で何が起きているのか?
1. ユーザーの入力(プロンプト)
例:
「明日の東京の天気は?」
この文章が入力され、生成AIによる処理が始まります。
2. トークナイズ処理(Tokenization)
テキストをモデルが理解しやすいように「トークン」に分割します。
例:
「明日の東京の天気は?」 → ['明日', 'の', '東京', 'の', '天気', 'は', '?']
3. エンベディングベクトルの生成(Embedding)
トークンを数値ベクトルに変換します。
from transformers import AutoTokenizer
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained("cl-tohoku/bert-base-japanese")
tokens = tokenizer("明日の天気は?", return_tensors="pt")
print(tokens)
この数値ベクトルが、モデルに渡されて処理されます。
4. LLM(大規模言語モデル)による予測
GPT-4などのLLMは、以下の特徴を持ちます:
- 文脈に基づいて自然な返答を予測
- 数十〜数千億のパラメータを持つ
- Transformerアーキテクチャを採用
「この文脈では '晴れです。' が一番自然だな」と判断して返すイメージです。
5. 出力トークンの生成とスコアリング
モデルは次の語の候補を確率で出力します。
例:
候補:
- 晴れです。(確率 72%)
- 雨が降ります。(確率 21%)
- わかりません。(確率 7%)
最もスコアの高いものが選ばれます。
6. デトークナイズ(自然言語化)
出力されたトークンを再び自然言語に組み立てます。
['晴れ', 'です', '。'] → 「晴れです。」
7. ユーザーに表示される
すべての処理が完了し、画面に表示されます。
補足:ユースケース・注意点・将来性
ユースケース例
- チャットボット(LINE、Slackなど)
- 社内Q&Aシステム
- コード補完(GitHub Copilotなど)
注意点・限界
- ハルシネーション(事実でない内容を答える)
- モデルの学習データに依存 → リアルタイム性に欠ける
- 日本語対応の質にばらつき(特に英語中心のモデル)
将来の展望
- 日本語特化LLMの登場(例:rinna、CyberAgentのLLM)
- 自律型AIエージェント(Agentic AI)によるタスク自動化
- ローカルでの推論 → プライバシー対応・高速化
まとめ
この記事では以下のことを学びました:
- 生成AIの処理フローを段階的に理解した
- トークナイザー、エンベディング、LLMなどの重要用語を把握した
- 実際にどうやってAIが文章を返すか、全体の仕組みを視覚的に理解できた
🙌 最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この記事が役に立ったと感じた方は、「いいね」 を押していただけると励みになります 😊
今後も生成AIやLLM関連の記事を投稿していきますので、ぜひフォローもよろしくお願いします!