はじめに
OCI Multicloud Architect Professional(2025) は、OCIマルチクラウド・サービス製品やマルチクラウド・ネットワーク接続の設計、展開、管理に精通していることを認定する資格となります。
OCI Multicloud Architect Professional によると、次のような説明がなされています。
Oracle Cloud Infrastructure 2025 Certified Multicloud Architect Professional 認定資格は、Oracle Cloud Infrastructure(OCI) Multicloud ソリューションの設計と実装を担当する方を対象としています。この認定資格は、クラウド・サービスの組合せを使用したマルチクラウド環境を構築するために必要な知識とスキルがあることを証明します。
- 試験範囲
- マルチクラウドの概要
- コアOCIサービスの概要
- マルチクラウド接続オプションの構成
- Oracle Database@Azureの実装
- Oracle Database@ Google Cloudの実装
ここで、今年 GA となった Oracle Database@AWS が範囲に入っていない点について気になる方もいらっしゃるかと思いますが、Oracle Database@AWS は 1Z0-1146 という別の試験で個別に認定される形となっています。
なお、Oracle Database@AWS は 2025年12月4日 時点では英語試験しかありませんが、本試験(Multicloud Architect Professional)は 1Z0-1151-25-JPN として日本語版も提供されています。
試験の範囲と勉強方法
試験の範囲と勉強方法をシェアします。
試験の範囲
試験の範囲は試験内容チェックリストによると、次のように5つのセクションに分割されています。
| 目的 | 試験の割合 | |
|---|---|---|
| 1 | マルチクラウドの概要 | 10% |
| 2 | コアOCIサービスの概要 | 20% |
| 3 | マルチクラウド接続オプションの構成 | 20% |
| 4 | Oracle Database@Azure の実装 | 30% |
| 5 | Oracle Database@Google Cloud の実装 | 20% |
それぞれのセクションの内訳は、次のようになっています。
-
マルチクラウドの概要
- マルチクラウドとそのメリットの説明
- OCIでの一般的なマルチクラウドのユースケースとその実装の説明
-
コアOCIサービスの概要
- アイデンティティ・プロバイダを使用したOCIアイデンティティ・ドメインのフェデレーションの説明および実装
- ベース・データベース、Autonomous Databases、HeatWaveなどのOCIデータベース・サービスの管理
- VCNコンポーネントの実装と管理
-
マルチクラウド接続オプションの構成
- サイト間VPNやFastConnectなどのOCIマルチクラウド接続オプションの構成
- Oracle Interconnect for Azureの実装
- Oracle Interconnect for Google Cloudの実装
-
Oracle Database@Azureの実装
- Oracle Database@Azureのアーキテクチャとオンボーディングの説明
- Oracle Database@Azureの高可用性およびディザスタ・リカバリの構成
- Oracle Database@Azureのプロビジョニング
-
Oracle Database@Google Cloudの実装
- Oracle Database@Google Cloudとそのアーキテクチャの詳細
- Oracle Database@Google Cloudでのリソースのプロビジョニングと管理
- Oracle Database@Google Cloudのオンボードと構成
割合としては 半分 が Oracle Database@Azure(30%)、Oracle Database@Google Cloud(20%) となっており、重点的に出題されることが確認できます。
試験概要
試験の概要は 2025年12月4日 現在では次のように設定されています (出典)。
| 出題数 | 合格条件 | 出題形式 | 試験時間 | 受験料(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 50 問 | 68% | 多肢選択式 | 90分 | 37,975円 |
34問 正解すれば合格ラインに到達できます。
勉強方法
基本的には Oracle University の Learning Path をしっかり勉強しましょう。
コース自体は 7h29m とそれなりに長く、また、コンテンツは英語での提供となってます(日本語字幕付き)。そのため、先に Practise Exam を受けたうえで、不得意な分野をコンテンツを利用して復習する、という形が良いかと考えてます。
また、時間がない場合には、Azure と Google Cloud どちらかをメインで勉強して、もう一つは名前を覚える、という形でも十分合格点に達することは可能だと思われます。
受験方法
試験自体は先ほどの Japanese: Become an OCI Multicloud Architect Professional (2025) 日本語試験 の、「Oracle Cloud Infrastructure 2025 Multicloud Architect Professional (1Z0-1151-25-JPN)」のRegister Nowを押下するとテスト登録に進めます。
まとめ
OCI Multicloud Architect Professional (2025)は、OCIと他クラウドを組み合わせたソリューションの設計・実装スキルを証明する認定資格です。
試験は5分野で構成され、特に「Oracle Database@Azure」(30%)と「Oracle Database@Google Cloud」(20%)の比重が高くなっています(※Oracle Database@AWSは範囲外です)。
試験は全50問・90分、合格ラインは68%で、日本語版も提供されており、学習には公式 Learning Path が推奨です。先に模擬試験で弱点を把握し、AzureかGoogle Cloudのどちらかに絞って重点的に学ぶ戦略も有効と考えています。
この資格を取って、Oracleのマルチクラウド戦略を推進していきましょう!
