はじめに
Oracle CloudのFree Tierには「Always Freeクラウド・サービス」と「30日間無料トライアル」の二つの無料プログラムがあり、両方同時に利用することが可能です。そして、Always Freeクラウド・サービスは期間の定めなく無料で利用することが可能というお得なサービスとなっています。
Always Freeクラウド・サービスの一覧は Oracle CloudのFree Tier を確認すると以下のようなサービスがあります。
今回はこのサービスの中の赤枠「2つのAMDベースのCompute VM、それぞれに1/8 OCPU**と1GBのメモリ」をほんのちょっとだけお得に?利用する方法をシェアします。
Free TierのCompute VMの状況
Free TierのCompute VMには1GBのメモリが割り当てられているはずですが、実際に確認すると以下のように680MBのメモリしか割り当てられておらず、1GBのメモリが利用できていません。
$ free -m
total used free shared buff/cache available
Mem: 680 192 237 1 250 384
Swap: 1360 348 1012
dmesgを確認すると、以下の通り、crashkernelとして280MBが割り当てられてしまっていることが確認できます。
[ 0.008900] Using crashkernel=auto, the size chosen is a best effort estimation.
[ 0.008903] Reserving 280MB of memory at 678MB for crashkernel (System RAM: 1018MB)
Productionの環境で利用する場合には、kdumpの機能は必要な場合もありますが、基本的にAlways Freeで利用するような状況の場合には、不要と考えてます。以下でkdumpを無効化します。
$ sudo systemctl disable --now kdump.service
Removed /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/kdump.service.
$ sudo vim /etc/default/grub
## crashkernel=auto → crashkernel=no
$ sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
Generating grub configuration file ...
Adding boot menu entry for EFI firmware configuration
done
## インスタンス再起動
kdump無効化後のメモリ割り当て状況は以下のようになり、960MBのメモリが利用できるようになりました。
$ free -m
total used free shared buff/cache available
Mem: 960 518 21 1 420 412
Swap: 1360 6 1354
まとめ
Always Freeのリソースは無料で利用できるため、必要に応じて今回紹介した方法等を活用し、少しでも有効にリソースを利用していければと考えてます。
(特にAlways Freeのマイクロ・インスタンスに限定した話ではありませんが、Always Freeのマイクロ・インスタンスなら今回のような活用をしやすいと思い、このような形で紹介しました)
