AWSでEC2インスタンスを立ち上げた後、デフォルト設定のままだと
ホスト名が識別しにくく、言語は英語、時刻はUTC(協定世界時) のままになっています。
この記事では、SSH接続したEC2で以下の3点を日本向けに設定する手順をまとめます。
- ホスト名の変更
- ロケール(言語設定)の変更
- タイムゾーンの変更
前提条件
- Amazon Linux 2023 を利用
- CloudShell またはローカルターミナルから
.pem
キーを使ってSSH接続 - 接続ユーザー:
ec2-user
SSH接続コマンド例:
ssh -i udemy-aws-14days.pem ec2-user@3.112.18.8
ご自身でアップロードされたpemファイルがあればそれをご利用ください
1. ホスト名を変更する
AWSでEC2を起動すると、自動的に ip-10-0-...
のような
識別しづらいホスト名が割り当てられています。
これを任意のわかりやすい名前に変更します。
sudo hostnamectl set-hostname udemy-aws-14days-web-1a
変更を反映するため、いったんログアウトして再ログインします。
exit
ssh -i udemy-aws-14days.pem ec2-user@3.112.18.8
ログイン後、プロンプトに新しいホスト名が反映されていることを確認します。
[ec2-user@udemy-aws-14days-web-1a ~]$
2. ロケール(言語設定)を日本語に変更する
Amazon Linuxのデフォルトは英語(LANG=C.UTF-8
)です。
コマンド出力やシステムメッセージを日本語環境にしたい場合は、
ロケールを ja_JP.UTF-8
に変更します。
現在の設定を確認:
localectl status
出力例:
System Locale: LANG=C.UTF-8
VC Keymap: (unset)
X11 Layout: (unset)
ロケールを日本語に変更:
sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8
source /etc/locale.conf
反映確認:
localectl status
出力例:
System Locale: LANG=ja_JP.UTF-8
VC Keymap: (unset)
X11 Layout: (unset)
3. タイムゾーンを日本時間(JST)に変更する
AWS環境はデフォルトでUTCになっています。
これを日本時間に変更します。
現在の設定を確認:
timedatectl
出力例:
Local time: 火 2025-10-14 18:52:36 UTC
Time zone: n/a (UTC, +0000)
タイムゾーンを日本(東京)に変更:
sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
再確認:
timedatectl
出力例:
Local time: 水 2025-10-15 03:53:28 JST
Time zone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
これで日本時間に切り替わり、ログなどの時刻もJSTで表示されるようになります。
4. 設定確認まとめ
設定項目 | コマンド | 設定値 | 確認方法 |
---|---|---|---|
ホスト名 | sudo hostnamectl set-hostname |
任意の名前 | hostnamectl |
ロケール | sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 |
日本語 | localectl status |
タイムゾーン | sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo |
JST (UTC+9) | timedatectl |
5. まとめ
この3つの設定を行うことで、AWS上のEC2を日本人向け環境(?) として整えることができます。
- ホスト名を変更 → ぱっと見の識別が容易で便利
- ロケールを日本語化 → メッセージの理解度UP
- タイムゾーンをJST化 → ログやCronの時間ズレ防止