想定読者
- cursor を Windows 上で使っており、ホスト OS が Windows の方
- cursor 本体は Windows 版をインストールし、ターミナルとして WSL(Ubuntu)を使っている方
- カスタムコマンドなど共通設定をいじりたいのに、WSL のパスが分からず手間取っている方
背景
私はホスト OS に Windows、cursor のターミナルには WSL 上の Ubuntu(bash)を利用しています。cursor の共通カスタムコマンドを設定したくなり、Windows 側にある設定ファイルを編集したい場面がありました。
外部のターミナル(コマンドプロンプトや PowerShell、Warp など)を使えば直接 Windows パスを扱えますが、できればエディタ上のターミナルで完結させたいものです。そこで、WSL からホスト側ファイルを安全に編集する手順を整理しました。以下の例では、cursor の共通コマンド定義ファイルをリネームしたケースを題材にします。
結論:/mnt 経由で Windows ファイルにアクセスする
WSL からは Windows のドライブが /mnt/<ドライブ文字>/ にマウントされています。つまり C:\Users\hatuk\... にあるファイルは /mnt/c/Users/hatuk/... で触れます。あとは通常の Linux コマンドで操作できます。
mv /mnt/c/Users/hatuk/.cursor/commands/my-custom-command.md \
/mnt/c/Users/hatuk/.cursor/commands/my-error-article.md
上記は実際に私が実行した履歴(history の 597 行目)です。WSL からでも問題なく Windows 側のファイル名を変更できました。
/mnt の仕組みとワークフロー
- Windows の各ドライブは
C:→/mnt/c/,D:→/mnt/d/のようにマウントされています。 - ディレクトリ区切りは
/、大文字小文字は区別されますが、実際のファイル名は Windows のものがそのまま見えます。 -
code,mv,cp,rmなど Linux コマンドはそのまま使えるので、VS Code / Cursor のターミナルで完結できます。
重要: /mnt 配下はホスト側ファイルそのものです。削除や上書きを行う前にバックアップや Git 管理を徹底しましょう。
注意: Windows 側で実行中のアプリケーション(例: cursor 本体)が同じファイルを掴んでいると、タイムスタンプ競合などが起こる場合があります。念のためアプリの設定を保存後に実行しましょう。
推奨: よく触るパスはシェルのエイリアスに登録しておくと便利です。例: alias cursorcmd='cd /mnt/c/Users/hatuk/.cursor/commands'
まとめ
- WSL 上の cursor ターミナルからホスト Windows のファイルを編集したいときは、
/mnt/<ドライブ>を利用します。 - 実際の操作は Linux コマンドと全く同じ感覚で行えます。
-
/mntの扱いを覚えておけば、共通の cursor コマンド編集や Windows 側設定ファイルの修正をエディタだけで素早く済ませられます。

