内容としてはタイトルの通りとなりますが、以下補足です。
- 実際に動作を確認した環境として、プロジェクトの
Process
はScrum
となります - Azure Boards の機能上の名称とスクラムにおける用語が混在しますので適宜読み替えてください
- ex) プロダクトバックログは Backlogs -> Backlog のことを指します
はじめに
Azure Boards ではクエリの機能により任意の条件でプロダクトバックログアイテムを抽出した一覧を表示することができます。
スクラムにおいてはプロダクトバックログアイテムの優先順(並び順)は非常に重要な意味を持ちます。そのためクエリにより抽出した項目一覧の並び順に関してもプロダクトバックログの並び順を反映したものであってほしいケースは多く考えられます。
しかし通常、新規作成(New query)から作成したクエリの一覧結果は ID
順に並びます。この ID は項目作成時に附番されるものですので、**ID の大小に関しては現在のプロダクトバックログの並び順の関係と必ずしも一致しません。**スクラムにおいてプロダクトバックログアイテムはプロダクトオーナーによって並び替えられ、その状況は常に可視化されていなくてはいけません。よってこの ID フィールドはプロダクトバックログの優先順を制御するためには使用できないことがわかります。
本題
作成したクエリの並び順をプロダクトバックログにおける並び順と同様にしたい場合には下図に示す通りクエリ編集画面上から
Column options > Sorting > Backlog Priority
と設定してください。
補足
詳細については docs.microsoft.com の バックログの優先度またはスタックのランク順 に記載あります。バックログの優先順位またはスタック順位のフィールドの詳細 も関連するかもしれません。
Backlog Priority フィールドに関してはプロダクトバックログにはデフォルトで表示されないフィールドとなっています。またプロダクトバックログにおいては Order
という並び順に対応したフィールドが表示されていますが、こちらは Column Options からは選択できず Sorting に使用できません。これらの理由から Azure Boards 上の操作だけでは Backlog Priority に辿り着くのが難しかったです。
なお、プロダクトバックログの一覧画面から下図に示すように Create Query
からもクエリを作成することができ、ここから作成されたクエリはプロダクトバックログの現在の Column Options の設定が反映されているようですので Backlog Priority 基準の並び順が反映されています。