🎓 GAS：オブジェクト（Object）を「日本語アルゴリズム → コード」で身につける

GAS（Google Apps Script）を始めたての学習者が、
条件分岐 → 反復 → 配列 まで理解できたら、次の壁がここです。

• オブジェクト {} の考え方
• ドット記法 student.name
• 配列との違い
• 「現実のデータ」をコードにどう表すか
• [] と {} が混乱する

この記事では、

「現実世界の情報 ≒ オブジェクト」
として、イメージで理解できるようにしつつ、

• まず日本語だけ
• 最後に GAS コードに翻訳

という流れで丁寧に紹介します。

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## 1. オブジェクトは「情報のセット」

📦 現実のデータをそのまま表せる「箱」

配列は並びですが、
オブジェクトは「名前のついた引き出し」 です。

例：生徒の情報

const student = {
  name: "太郎",
  age: 20,
  score: 85
};

• name という引き出し → "太郎"
• age → 20
• score → 85

🧠 ドット記法で読む

student.name   // "太郎"
student.age    // 20
student.score  // 85

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## 2. 配列との違い

種類	何を表す？	記法	使い方
配列	同じ種類のデータを並べる	[]	1週間の歩数、買い物リスト
オブジェクト	1つのものの属性をまとめる	{}	1人の生徒、1冊の本、1つの商品

🎯 例で比較すると理解が速い

配列（並び）

["卵", "牛乳", "パン"]

オブジェクト（情報のセット）

{ name: "卵", price: 200, stock: 10 }

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## 3. コメントだけで書く「日本語アルゴリズム」

ここでは、コードを書かずに 日本語だけ で説明します。

このコメントをヒントに、学習者自身に GAS コードを書いてもらう
という使い方ができます。

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🎓 サンプル①：生徒データを表示（コメント版）

function showStudent()

// ① 生徒の情報（名前・年齢・点数）をオブジェクトで用意する
// ② 名前・年齢・点数をそれぞれ Logger.log で表示する

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🍔 サンプル②：商品情報から在庫メッセージ（コメント版）

function checkStock()

// ① 商品の名前・値段・在庫数のオブジェクトを作る
// ② 在庫が 1 以上なら「在庫あり」、0 なら「在庫切れ」と表示する

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📚 サンプル③：本の情報まとめ（コメント版）

function showBook()

// ① 本のタイトル・著者名・ページ数のオブジェクトを用意する
// ② 「タイトル：〜」「著者：〜」「ページ数：〜」の形式で表示する

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🚗 サンプル④：車の燃費チェック（コメント版）

function fuelCheck()

// ① 車の情報（車種・燃費・ガソリン残量）をオブジェクトで準備する
// ② 燃費 × ガソリン残量 で走れる距離を計算する
// ③ 走れる距離が 100km 以上なら「遠出できる」、未満なら「給油しよう」と表示する

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🍱 サンプル⑤：今日のランチセット（コメント版）

function todayLunch()

// ① ランチセット（メイン・飲み物・値段）をオブジェクトで用意する
// ② 「今日のランチは ○○（値段：○○円）」の形式で表示する

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## 4. 回答コード（日本語の翻訳結果）

ここからは、上記コメントをすべて
GASコードに翻訳した回答例 です。

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🎓 サンプル①：生徒データを表示

function showStudent() {
  const student = {
    name: "太郎",
    age: 20,
    score: 85
  };

  Logger.log("名前：" + student.name);
  Logger.log("年齢：" + student.age + "歳");
  Logger.log("点数：" + student.score + "点");
}

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🍔 サンプル②：商品情報から在庫メッセージ

function checkStock() {
  const item = {
    name: "ハンバーガー",
    price: 350,
    stock: 0
  };

  if (item.stock > 0) {
    Logger.log("🍔 在庫あり！");
  } else {
    Logger.log("❌ 在庫切れ…");
  }
}

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📚 サンプル③：本の情報まとめ

function showBook() {
  const book = {
    title: "GAS入門",
    author: "山田太郎",
    pages: 280
  };

  Logger.log("タイトル：" + book.title);
  Logger.log("著者：" + book.author);
  Logger.log("ページ数：" + book.pages + "ページ");
}

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🚗 サンプル④：車の燃費チェック

function fuelCheck() {
  const car = {
    model: "プリウス",
    mileage: 22,      // km/L
    fuel: 5           // L
  };

  const distance = car.mileage * car.fuel;

  Logger.log("走れる距離：" + distance + " km");

  if (distance >= 100) {
    Logger.log("🚗 遠出できます！");
  } else {
    Logger.log("⛽ 給油してください！");
  }
}

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🍱 サンプル⑤：今日のランチセット

function todayLunch() {
  const lunch = {
    main: "唐揚げ定食",
    drink: "ウーロン茶",
    price: 850
  };

  Logger.log("今日のランチは " + lunch.main + "（" + lunch.price + "円）です");
  Logger.log("飲み物：" + lunch.drink);
}

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## 5. まとめ

• オブジェクトは、「現実の情報をひとまとめにしたセット」
• 配列が「並び」、オブジェクトが「属性セット」
• {} と [] の役割が違うことが理解できると、一気にコードが読みやすくなる
• GASの自動化（スプレッドシート操作・メール処理など）で必須の考え方

配列 → オブジェクトまで進むと、
GASの学習者はいよいよ 「現実のデータ構造」を扱えるレベル に到達します。

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