FigmaはUIデザインの定番ツールとなりましたが、近年は「Figmaから直接コードを生成」するツールが次々と登場し、フロントエンドのワークフローに大きな変化をもたらしています。
本記事では、現在注目されている コード変換ツール6選(Figma Make
, CodeGenerator
, Anima
, Locofy.ai Beta
, Roo Code
, Framer
)を比較し、それぞれの特徴や活用シーンについて紹介します。
はじめに:Figmaのコード生成とは?
デザイナーが作成したUIを、エンジニアが再実装する工程は、開発フローの中でも非効率な部分の一つです。
コード変換ツールは以下の課題を解決します:
- デザインとのズレを防ぐ
- 開発スピードを高速化
- コンポーネントの再利用性を向上
ツール別レビュー
1. Figma Make(旧「Figma to Code」)
- 特徴:Figma公式プラグイン。React / Vue / HTML / CSSへの変換をサポート。
- 強み:オートレイアウトやフレーム構造に忠実。Tailwind対応も◎
- 弱み:ロジックや状態管理は非対応。あくまで「静的」コード。
2. CodeGenerator(OSS・研究系)
- 特徴:React+TypeScript向けに出力される、構造意識型ジェネレーター。
- 強み:コンポーネント階層がわかりやすく整理される。
- 弱み:保守性やAPI対応などはユーザー次第。整形や微調整が必要。
3. Anima
- 特徴:UI/UXプロトタイプからコード化する中間ツール。
- 出力:React、Vue、HTML + CSS。読みやすいコードが特徴。
- 強み:アニメーションやレスポンシブも出力可能。
- 弱み:一部のFigma構造が変換しきれないケースあり。
🔗 Anima公式
4. Locofy.ai Beta
- 特徴:AI+コード変換の次世代型ツール。
- 対応:React, Next.js, Flutter 等
- 強み:ロジック設定(ページ遷移、イベント)やUIフレームワーク対応(Tailwind等)。
- 弱み:複雑なレイアウトや外部データ連携には補助実装が必要。
🔗 Locofy公式
5. Roo Code / Figma Context MCP
- 特徴:Figmaの「意味」や「意図」をAIで解釈し、意味のあるコード生成を行う新興プロジェクト。
- 強み:ARIAやUX観点での出力構造。単なる見た目から脱却。
- 今後に期待:アクセシビリティ・国際化などの文脈理解型出力。
6. Framer
- 特徴:ノーコードUIビルダー+Reactベースのプロトタイピングツール。
-
強み:
- GUIでのデザイン編集から即座にWebとして公開可能
- コード出力も可能(Framer Motionとの親和性あり)
- CMS連携、レスポンシブ、アニメーションもノーコード対応
-
弱み:
- 細かいカスタムUIや動的ロジックにはReact側の編集が必要
- 商用利用にはプラン制限あり
🔗 Framer公式
まとめ:どれを使うべき?
ツール名 | 変換精度 | ロジック挿入 | 対応技術 | 向いている用途 |
---|---|---|---|---|
Figma Make | ★★★☆☆ | × | HTML/CSS/React | 軽量プロジェクト |
CodeGenerator | ★★☆☆☆ | △ | React/TS | OSSカスタマイズ |
Anima | ★★★★☆ | △ | React/Vue | LPや中規模UIの量産 |
Locofy.ai Beta | ★★★★☆ | ◎ | React/Next | モック+API連携 |
Roo Code + MCP | ★★★★☆ | △(進化中) | AIベース | 意図理解+アクセシビリティ |
Framer | ★★★★★ | ◎(ノーコード) | React | ノーコードで即リリース |
おわりに
Figmaからコードへ、という流れは単なる自動変換ではなく「UI構造の知識をどうコードに写すか」という新たな挑戦です。
FramerやLocofyのようなノーコード・ローコードと、Roo Codeのような文脈理解型AI、それぞれの進化は今後の開発スタイルを変えていくかもしれません。