Google Cloud の認定資格「Associate Cloud Engineer」に合格しました。試験の概要とどのような学習をしたかをまとめました。
Associate Cloud Engineer 試験の概要
試験の位置付け
Google Cloud には 2018年10月22日時点で 5 種類の認定試験があります。
Associate Cloud Engineer 試験は、開発者向けの環境セットアップであったり、予算、アカウント、コンピューティングリソース、ネットワークの管理といった部分にフォーカスした試験になっています。
2018年6月21日にアナウンスされた、できたばかりの試験です!
試験時間と設問数
- 試験時間: 2 時間
- 設問数: 50 問(全て4択問題)
申し込み時の注意点
上記の公式ページの「登録」ボタンをクリックすると、試験の申し込み用サイトへ誘導されます。オンラインで申し込みを行います。決済は 4 種類のカードのみ対応しています。Visa、MasterCard、American Express、Discover の 4 種類です。
私は普段違うカードを使っていたので、申し込み時点で詰んだかと思いました。しかし、百貨店で Visa のカードを作っていたことを思い出し、無事申し込むことができました。
会場の雰囲気
4 箇所の会場から選ぶことができます。私が選んだのは池袋の会場。
15 分前に会場に着いておく必要があります(遅れた場合は、融通がきくのかもしれませんが、自己責任でお願いします)。受付で「受験者承認コード」を見せます。また、身分証明書が 2 つ必要です。うち一つは顔写真付きのものです。これらの必須事項は申し込み時のメールに全て書かれています。
説明を受けて、荷物やポケットの中身を一通りロッカーに預けた後、試験室に通されます。試験では受験者一人に一台の PC と机が割り当てられます。隣の席との間は間仕切りがされています。過去の投稿記事を見ますとヘッドフォンをつけて受験した、というものが見つかりましたが、私が受験した時はヘッドフォンなしでした。画面の指示に従ってマウス操作で問題を解いていくだけで済みました。腕時計を持ち込むことはできないのですが、試験の画面上で残り時間が表示されるようになっています。
提出ボタンをクリックすると本当にいいですか?といった旨の画面になります。そこで画面を進めると数秒待ったのちに合否判定が出ます。なお、点数は出ません。
合格後
合格通知のメールは、受験した翌日に届きました。以前の記事では 3 日後みたいな記載を見かけたのですが、試験が洗練されてどんどん早くなっているのかもしれません。
デジタル認定証が発行されます。ダイアン・グリーンさんのサイン付き! また、認定グッズがもらえます。ノートブックカバー(15 inch or 13 inch) + マグカップか、タオルと靴下のセットをもらえます。
どのような勉強をしたか
方針
以下の方針で臨みました。
- 試験範囲を把握する。自分の実力と合格水準とのギャップを把握する。
- 体型的な理解は公式ドキュメント、書籍で補う。
- しっくりくるためにも手を動かす。
- 時には好奇心のまま GCP のサービスで自分のやりたいことをやる。
試験範囲を知る
公式ページに試験範囲が記載されています。
https://cloud.google.com/certification/guides/cloud-engineer/
まずは、試験範囲と自分の認識にギャップがないかをざっと確認します。
模擬試験を受ける
無料で受けられます。20 問出題されます。
https://cloud.google.com/certification/practice-exam/cloud-engineer/
回答後は答え合わせができます。解説もついているので、どのような考え方で答えにたどり着くかを知ることができます。
試験範囲で問われていることを、どうすれば実現できるかを調べる
試験範囲で問われていることに絞って、どうすれば実現できるかを一つ一つ調べていきました。
オンラインドキュメントを読む
オンラインドキュメント
読むだけだと頭に入るまでに時間がかかったので、要点をメモにまとめるようにしました。あちこちのページを見ながらメモをとるうちに、バラバラだった知識がパズルのようにつながっていきました。
Cloud Console を操作する
Cloud Console
Cloud Console 上では、どの画面でどういう操作ができて、どのようなオプションを設定できるかを一つ一つ見ていきました。また、画面上の操作だけではなく、gcloud コマンドではどのように対応するかも確認しました。
書籍で体型的に理解する
他の合格者の方も推薦している書籍『プログラマのためのGoogle Cloud Platform入門』を何回も読みました。
この本の特徴は次の通りです。クラウドで何かを作ってみたい方にとって、体型的に実践知識をおさえられる良著だと思っています。
- GCP のサービスを活用しつつ実際にアプリを構築することができる。そのためのソースコードが準備済みで、手順が丁寧に書かれている。
- ネットワークの基礎知識(IPv4、TCP/IP、DNS など)、Docker とそれを活用した開発スタイル(継続的インテグレーション、ポータビリティの高さ、Dockerfile の書き方、など) といった基礎知識を段階を追って説明してくれている。
私の場合は、書籍を一回読んでもなかなか理解できないので、同じ本を何回も読み直すようにしています。重要だと思った場所にオレンジ色のマーカーで線を引いて、二回目以降の読むスピードを上げるようにしています。
動画コンテンツ
Google Cloud Next'18 のセッション動画
先日、Google Cloud Next'18 の多くのセッションの動画が公開されました。フィルタをかけられますが、「インフラストラクチャと運用」「セキュリティ」の二つのフィルタで検出される動画が特にこの試験区分とマッチするかと思います。実務でも遵守した方がよいベストプラクティスが詰まっています。
Google Cloud Next '18 in Tokyo - セッション動画公開
Cloud OnAir
動画コンテンツといえば、Cloud OnAir が毎週木曜に放送されています。見逃しても過去の放送を見れるようになっています。動画を見る時間を取れない場合は、スライドも公開されていますのでそちらを見るのも手です。
手を動かす
上記で紹介させていただいた書籍『プログラマのためのGoogle Cloud Platform入門』の内容をほぼ全てやってみました。無料枠がありますので、お金をかけずに実機演習することができました。
最後に
なんとか合格できてよかったです。実は仕事では全くクラウドを触った経験がなかったので不安でした。そんな中、この試験の勉強をしたり、コミュニティの勉強会に参加させていただいたり、Google Cloud Next'18 in Tokyo を見に行ったり、日曜大工的に GCP を触ることで、クラウド分野に馴染んでいくことができました。近い未来にクラウドを活用して世の中に貢献したいと考えているので、もっと腕を磨こうと思います。