IBM Bob の Premium Package for i は、IBM i Developer / IBM i Database の両モードに特化したスキル・ツール・ワークフローがバンドルされています。本記事では全機能を体系的に解説します。
IBM Bobと一緒に作成しました。
目次
- 機能レイヤー全体像
- スキル構成ツリー
- モード凡例
- Developer スキル
- Database スキル
- 両モード共通スキル
- 汎用スキル(5種)
- スラッシュコマンド(2種)
- ワークフロー(5種)
- ツール
- ドキュメントツール(4種)
- 補足・注意事項
機能レイヤー全体像
スキル構成ツリー
Developer 固有スキル
| プライマリー | チェーンスキル |
|---|---|
rpg-primer-basics |
rpg-free-format-fundamentals / rpg-opm-understanding / rpg-ile-understanding / rpgle-specs / rpg-legacy-specs / rpg-data-structures / rpg-procedures-functions / rpg-file-operations / rpg-indicators / rpg-cycle-explained / rpg-embedded-sql / rpg-sql-cursor / rpg-fixed-to-free / rpg-pgmdb-conversion / rpg-ospec-conversion / rpg-opm-to-ile / rpg-refactor-legacy / rpg-rla-to-sql / rpg-code-review / rpg-debugging-techniques |
cl-primer-basics |
cl-programming / cl-best-practices |
dds-primer-basics |
dds-physical-files / dds-logical-files / dds-display-files / dds-printer-files |
rpgunit-testing |
—(単体スキル) |
Database 固有スキル
| プライマリー | チェーンスキル |
|---|---|
db2-data-model-primer |
db2-dds-understanding / db2-dds-to-ddl / db2-ddl-generation / db2-ccsid-encoding |
db2-performance-primer |
db2-sql-find-performance-data / db2-sql-performance-analysis / db2-sql-optimization / db2-index-strategy |
db2-security-best-practices |
—(単体スキル) |
db2-journaling-commitment |
—(単体スキル) |
db2-temporal-tables |
—(単体スキル) |
db2-system-catalog |
—(単体スキル) |
両モード共通スキル
| プライマリー | チェーンスキル |
|---|---|
db2-sql-primer |
db2-stored-procedures / db2-functions-udfs / db2-sql-debugging |
汎用スキル(全モード共通)
create-skill / create-mode / configure-mcp / build-mcp-server / xlsx-insights
モード凡例
| 表記 | 意味 |
|---|---|
DB + Dev |
IBM i Developer / IBM i Database 両モード共通 |
Dev のみ |
IBM i Developer のみ |
DB のみ |
IBM i Database のみ |
全モード |
Agent モードを含む全モード |
チェーンスキル(`skill-name` 形式):プライマリースキルをロード後に Bob が文脈に応じて自律的に案内・起動するサブスキル。
Developer スキル
rpg-primer-basics — Dev のみ
概要: RPG II, RPG III, RPG/400, RPGLE, ILE RPG の各バリアントの言語基礎を網羅するプライマリースキル。
チェーンスキル(20種):
rpg-free-format-fundamentals / rpg-opm-understanding / rpg-ile-understanding / rpgle-specs / rpg-legacy-specs / rpg-data-structures / rpg-procedures-functions / rpg-file-operations / rpg-indicators / rpg-cycle-explained / rpg-embedded-sql / rpg-sql-cursor / rpg-fixed-to-free / rpg-pgmdb-conversion / rpg-ospec-conversion / rpg-opm-to-ile / rpg-refactor-legacy / rpg-rla-to-sql / rpg-code-review / rpg-debugging-techniques
rpg-rla-to-sql は DB + Dev 両モード。他は Dev のみ。
cl-primer-basics — DB + Dev
概要: CL の基礎(コマンド命名規則・パラメーター構文・主要コマンド)を説明するプライマリースキル。
チェーンスキル: cl-programming / cl-best-practices
dds-primer-basics — DB + Dev
概要: DDS の基礎を説明・生成するためのプライマリースキル。PF / LF / DSPF / PRTF の4ファイルタイプを対象とする。
チェーンスキル: dds-physical-files / dds-logical-files / dds-display-files / dds-printer-files
dds-physical-files・dds-logical-files は DB + Dev 両モード。dds-display-files・dds-printer-files は Dev のみ。
rpgunit-testing — Dev のみ
概要: RPGUnit テストスイートの構造・テストケース命名・setUp/tearDown・アサーション API・テスト設定(testing.json)を網羅する。
前提ライブラリー: RPGUNIT.LIB(必須)/ QDEVTOOLS.LIB(カバレッジ時)
Database スキル
db2-data-model-primer — DB のみ
概要: Db2 for i データモデル設計の入口スキル。新規開発に SQL DDL を優先する原則・DDS → DDL 変換・CREATE TABLE 生成・CCSID 設計・10文字システム名(FOR SYSTEM NAME)の方針を注入。
チェーンスキル: db2-dds-understanding / db2-dds-to-ddl / db2-ddl-generation / db2-ccsid-encoding
db2-dds-to-ddl・db2-ccsid-encoding は DB + Dev 両モード。db2-dds-understanding・db2-ddl-generation は DB のみ。
db2-performance-primer — DB のみ
概要: Db2 for i SQL パフォーマンス調査の入口スキル。SQE / CQE・4ステップ調査フロー(Collect → Analyze → Optimize → Index)・CQE 使用回避の原則を注入。
チェーンスキル: db2-sql-find-performance-data / db2-sql-performance-analysis / db2-sql-optimization / db2-index-strategy
db2-security-best-practices — DB のみ
概要: 権限モデル・Deny-by-Default・採用権限(adopted authority)・SQL 権限(GRANT/REVOKE)を網羅するセキュリティーのベストプラクティス。
db2-journaling-commitment — DB のみ
概要: ジャーナル設定・コミットメント制御レベル・トランザクション境界・リカバリー手順を網羅する。
db2-temporal-tables — DB のみ
概要: 時系列データ追跡・履歴クエリ・自動バージョニングのためのテンポラルテーブルの実装方法を網羅する。
db2-system-catalog — DB のみ
概要: Db2 for i システムカタログを使用したメタデータ探索とデータベース分析の方法を網羅する。
両モード共通スキル
db2-sql-primer — DB + Dev
概要: Db2 for i の SQL 基礎(CRUD・JOIN・集計・ストアドプロシージャー・UDF)を網羅するプライマリースキル。
チェーンスキル: db2-stored-procedures / db2-functions-udfs / db2-sql-debugging(3種すべて DB + Dev 両モード)
汎用スキル(5種)
全モード(Agent 含む)で共通。
| スキル名 | 役割・起動タイミング |
|---|---|
create-skill |
SKILL.md の作成手順を注入。「スキルを作って」依頼時に自動ロード。 |
create-mode |
custom_modes.yaml の作成手順を注入。新モード作成依頼時に自動ロード。 |
configure-mcp |
MCP サーバー追加・診断手順を注入。MCP 設定依頼時に自動ロード。 |
build-mcp-server |
カスタム MCP サーバーのスクラッチ構築手順を注入。 |
xlsx-insights |
Excel データ分析手順(サンプル→スクリプト→実行→要約)を注入。 |
スラッシュコマンド(2種)
チャットで / と入力すると利用可能なコマンドが一覧表示される。いずれもアクティブな IBM i 接続が必要。
/erd — DB + Dev
接続中の IBM i 上のデータベーステーブルに対して、Mermaid スタイルの ERD(エンティティ関係図)を生成するよう Bob に指示する。
| プロパティー | 値 |
|---|---|
| 引数ヒント | [schema.table または library/file] |
| 利用可能モード | IBM i Developer、IBM i Database |
| 必要条件 | アクティブな IBM i 接続 |
実行ステップ:
- 引数で指定したスコープを確認。引数がなければ、分析するスキーマ/ライブラリーを確認。
-
QSYS2.SYSTABLES・QSYS2.SYSCOLUMNS・QSYS2.SYSCST・QSYS2.SYSREFCSTを照会してテーブル構造と関係を収集。 - Db2 for i データ型・カラムマーカー(PK/FK/UQ)・多重度表記を含む Mermaid スタイルの ERD を構築・レンダリング。
使用例:
/erd
/erd MYLIB
/erd MYAPP.ORDERS
/erd MYPROJ/CUSTOMER
/review — DB のみ
SQL 文を正確性・性能・セキュリティー・ベストプラクティスの定義済みチェックリストに対して包括的にレビューするよう Bob に指示する。
| プロパティー | 値 |
|---|---|
| 引数ヒント | [レビューする SQL 文] |
| 利用可能モード | IBM i Database |
| 必要条件 | アクティブな IBM i 接続 |
実行ステップ:
- 引数で指定した SQL 文を解析。引数がなければ SQL 文を確認。
- 以下の包括的なレビューチェックリストに対してステートメントを評価する:
- 正確性と簡潔化 — 正確性の懸念点、冗長な述語、脆弱な構造、ネストされたサブクエリ、繰り返し式、不要な JOIN
- 可読性と保守性 — フォーマット、エイリアス、複雑なロジックへのコメント
- 修飾と命名 — テーブル相関名、通常識別子と区切り識別子の区別
- ベストプラクティス — 組込み関数・CTE・パラメーターマーカーの活用
- セキュリティ — SQL インジェクションリスク、過剰権限、行権限、列マスク
- 性能(SQL テキスト解析) — 非サーガブル述語、述語内の不要なスカラー関数、回避可能なキャスト
- 文タイプ別ガイダンス — DDL / DML / 組込み SQL / 動的 SQL の固有事項
- 診断と検証ガイダンス — Visual Explain・プランキャッシュ・インデックスアドバイスの参照先
- 再利用可能なロジック — UDF・ストアドプロシージャー・SQL INCLUDE の候補
- トランザクション分離 — 明示的な WITH 句と分離レベルの一貫性
- 以下の形式で結果を返却する:
- Summary(概要) — 全体的な簡潔な評価
- Confirmed Findings(確認された指摘) — 番号付きリスト。各指摘にカテゴリ・説明・改善案を含む
- Conditional Recommendations(条件付き推奨事項) — メタデータ・ワークロード・実行時の証拠に依存する提案の番号付きリスト
- Revised SQL(修正済み SQL) — セマンティクスを確実に保持できる場合のみ修正済み SQL を提示、そうでない場合は残存条件の説明付きで例示的な書き直しを提示
- Explanation of Changes(変更の説明) — 各提案変更の簡潔な説明
使用例:
/review
/review SELECT * FROM ORDERS WHERE CUSTID = '12345'
/review SELECT A.ORDNO, B.CUSTNAME FROM ORDERS A JOIN CUSTOMER B ON A.CUSTID = B.CUSTID
ワークフロー(5種)
RPG Modernization — Dev のみ
OPM RPG / ILE 固定形式 → ILE 自由形式 RPG への変換。local または library list ワークスペース接続時に利用可能。OPM→ILE・ILE固定→ILE自由形式の両変換に対応し、最終サマリーレポートを生成。
Business Rules Extraction — Dev のみ
RPGLE / SQLRPGLE ソースコードから業務ルール・判断ロジック・検証・プロセス知識を抽出し、Mermaid 図付きの構造化 Markdown レポートを生成。local / home directory / library list ワークスペース接続時に利用可能。
RPGUnit Test Plan Creation — Dev のみ
既存コードを分析して、モジュール定義・テストスイート構成・共有テストユーティリティを定義したテスト計画 Markdown を生成。local または library list ワークスペース接続時に利用可能。
RPGUnit Test Suite Implementation — Dev のみ
テスト計画ドキュメント(RPGUnit Test Plan Creation で生成)を基にテストコードを生成・コンパイル・実行。エラーが出れば、自律的に修正し、最終サマリーを提供。local または library list ワークスペース接続時に利用可能。
SQL Index Strategy Advisor — DB のみ
Db2 for i SQL のパフォーマンスデータ(インデックスアドバイス・MTI 使用状況・クエリ統計)を分析し、インデックス戦略の変更を推奨・実施してクエリ性能を改善する。推奨インデックスをユーザーが選択・承認してから実際に作成する。library list ワークスペース接続時のみ利用可能。
ツール
IBM i 固有の単一アクション実行手段。公式ドキュメントの自動承認カテゴリに従い分類。
Read — QSYS / IFS の読み取り・検索(read 自動承認)
| ツール名 | モード | 役割 |
|---|---|---|
read_member |
DB + Dev | QSYS 内の1つ以上のソースメンバーを読み取る |
search_qsys |
DB + Dev | QSYS 内のライブラリー・オブジェクト・メンバーを検索(正規表現でコンテンツ検索も可) |
read_stream_file |
Dev のみ | IFS 内の1つ以上のストリームファイルを読み取る |
search_ifs |
Dev のみ | IFS 内のファイル・ディレクトリを検索(正規表現でコンテンツ検索も可) |
Write — QSYS / IFS への書き込み(write 自動承認)
| ツール名 | モード | 役割 |
|---|---|---|
write_member |
Dev のみ | QSYS 内のソースメンバーを新規作成または上書き |
write_stream_file |
Dev のみ | IFS 内のストリームファイルを新規作成または上書き |
Execute — CL / SQL / PASE 実行(execute 自動承認)
| ツール名 | モード | 役割 |
|---|---|---|
execute_cl_command |
Dev のみ | IBM i 上で CL コマンドを実行(デフォルトでライブラリ修飾要求) |
execute_sql_statement |
DB + Dev | IBM i 上で SQL 文を実行(DROP/UPDATE/TRUNCATE 等は明示承認が必要) |
execute_pase_command |
Dev のみ | IBM i 上で PASE コマンドを実行 |
convert_rpg_source |
Dev のみ | CVTRPGSRC で RPG III / RPG/400 を RPG IV 形式に変換(3ワークスペース対応) |
Build — コンパイル(execute 自動承認)
| ツール名 | モード | 役割 |
|---|---|---|
get_compile_actions |
Dev のみ | ファイルに対する Code for IBM i アクション一覧を取得(.vscode/actions.json または接続上のアクション) |
execute_compile_action |
Dev のみ |
get_compile_actions で取得したアクションを実行 |
Test — RPGUnit テスト(read / execute 自動承認)
| ツール名 | モード | 役割 |
|---|---|---|
generate_rpg_unit_test_stub |
Dev のみ | エクスポート済みプロシージャーを含む RPGLE / SQLRPGLE ファイルから RPGUnit テストスタブを生成 |
run_rpg_unit_test_suite |
Dev のみ | RPGUnit テストスイートをコンパイル・実行(*LINE / *PROC コードカバレッジ対応) |
ドキュメントツール(4種)
documentation 自動承認カテゴリ: IBM i Developer・IBM i Database 両モードで documentation ツールはすべて承認なしに実行できる。
| ツール名 | モード | 検索対象・役割 |
|---|---|---|
search_ibm_i_docs_with_rag |
DB + Dev | RAG で IBM i 公式ドキュメントをセマンティック検索(ILE RPG / CL / DDS / Db2 / IFS / セキュリティー / 性能など全トピック) |
fetch_cl_command_doc |
DB + Dev | 接続中の IBM i 上で GENCMDDOC を使い CL コマンドのパラメーター・使用例・エラーメッセージを取得 |
search_sql_examples |
DB + Dev | Db2 for IBM i 拡張の SQL 例を検索(パターン検索 → ID 取得の1ステップ目) |
fetch_sql_example |
DB + Dev |
search_sql_examples で取得した SQL 例のフルテキストを ID 指定で取得(2ステップ目) |
補足・注意事項
スキルのチェーン構造
RPG プライマリーは20種のサブスキルにチェーン可能。CL・DDS・db2-sql・db2-data-model・db2-performance の各プライマーも複数のサブスキルにチェーンする。Bob が会話の文脈に応じて自律的に適切なサブスキルをロードする。
スラッシュコマンドの起動方法
チャットで / と入力すると利用可能なコマンドが一覧表示されます。IBM i 固有の2コマンド(/erd・/review)はいずれもアクティブな IBM i 接続が必要です。
MCP ツール(mcp__ibmi__* 系)について
IBM i MCP サーバー経由のツール(mcp__ibmi__execute_sql・mcp__ibmi__compile_rpg・mcp__ibmi__system_status 等)は Agent モードを含む全モードで利用可能です。Premium Package for i の固有ツールと組み合わせることで、IBM i 開発・運用の全工程をカバーします。
