Flutterの環境構築で Visual Studio の Desktop development with C++ インストールに詰まった話

はじめに

　Flutterの環境構築をしていたら、「Desktop development with C++ (C++によるデスクトップ開発)」のインストールに詰まったので共有。
　実際には「Desktop development with C++ (C++によるデスクトップ開発)」のインストールに含まれる「Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (X64)」、「同(X86)」のインストールに失敗するというお話のため、Flutter用途以外の人にもお役に立てるかもしれません。

症状

flutter doctor で環境診断をすると、こんな感じでした。
※Visual Studioのバージョンは何となく（20xx.xx.xx.xxで）隠しました。Visual Studioがインストールされていれば、そのバージョンが表示されるかと思います。

> flutter doctor
<中略>
[!] Visual Studio - develop Windows apps (Visual Studio Community 20xx xx.xx.xx)
    X Visual Studio is missing necessary components. Please re-run the Visual Studio installer for the "Desktop
      development with C++" workload, and include these components:
        MSVC v142 - VS 2019 C++ x64/x86 build tools
         - If there are multiple build tool versions available, install the latest
        C++ CMake tools for Windows
        Windows 10 SDK

そこで、Visual Studio Installerから「Desktop development with C++ (C++によるデスクトップ開発)」をインストールしようとすると、途中でエラーが表示されました。
※実際のエラー画面を取り漏れてしまい、Microsoft Communityからの引用なんですが、次のようなエラーでした。表示されるランタイムのバージョンが少し違いましたが、同じメッセージです。

【引用１】Microsoft Community

その後、次のようなエラーメッセージがでました。

【引用２】Microsoft Community

どうやら古いバージョンのC++ 2019ランタイムが削除できないことに起因している模様。

じゃあ、直接コントロールパネルから削除（Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributableのアンインストール）を試みようとすると、そこでも失敗（リストには出ているのに、「既にないよ」のようなエラー内容）

解決方法

※私の解決方法を下記に記載しますが、対応は自己責任でお願いします。

結論から言えば、上記画像の引用１（リンク）に回答されている内容でよかったのかもしれないが、直接レジストリの知らない箇所を触るのは怖い。
ということで、このMS公式ツール（プログラムのインストールとアンインストールのトラブルシューティング ツール）を使いました。
Fix problems that block programs from being installed or removed

上記リンクからツール(MicrosoftProgram_Install_and_Uninstall.meta.diagcab)をダウンロードして、実行します。

1. 次へをクリック
   

2. アンインストールを選択
   

3. アンインストールしたいランタイムを選択
   （注）下図は修正後の画像です。
   実際に削除したランタイムは「Microsoft Visual C++ 2019 X64 Minimum Runtime」、「Microsoft Visual C++ 2019 X64 Additional Runtime」、「Microsoft Visual C++ 2019 X86 Minimum Runtime」、「Microsoft Visual C++ 2019 X86 Additional Runtime」を削除しました。
   

4. アンインストールの完了
   

5. PCの再起動（念のため）

6. Visual Studio Installerから「Desktop development with C++ (C++によるデスクトップ開発)」をインストール（正常に完了）

7. flutter doctor で診断

> flutter doctor
<中略>
[√] Visual Studio - develop Windows apps (Visual Studio Community 20xx xx.xx.xx)

無事にFlutterの環境構築(Visual Studio箇所)も完了しました。

補足

「Desktop development with C++ (C++によるデスクトップ開発)」のインストールでは、C++ランタイム以外のインストールもされてしまいます。C++ランタイムだけをインストールしたいという方は こちら から最新バージョンのランタイム（vc_redist.x64.exe、vc_redist.x86.exe）を入手できます。
※2023年9月時点：2015-2022 C++ 再頒布可能パッケージ

おわりに

解決までに無駄に時間が掛かりました。
ネットで色々調べていると最悪Windowsの再インストールやリカバリが必要、みたいな内容もちらほら見かけ、それだけは避けたいと考えてました。

私みたいに詰まってしまった方のお役に立てたら幸いです。