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簡単!M365 Copilot で MS Docs MCP を使う

Last updated at Posted at 2025-08-18

こんにちは、アーキテクトのやまぱんです。

補足コメントや質問、いいね、拡散、是非お願いします🥺!
間違ってたら優しく教えてください!


今回は M365 Copilot (以下 Copilot) で MS Learn Docs MCP Server (以下Docs MCP) を使って、Copilot を Microsoft 製品の専門家にします。具体的には、Copilot Studio で Docs MCP 連携したエージェントを作成します。とても簡単です。
この記事を読めば 60 分で M365 Copilot で Docs MCP 連携が試せます!

VS Code GitHub Copilot で Docs MCP を利用する場合でもインストールは簡単です。以下のリンクをクリックするだけで利用できます。
image.png

モチベ

いままで 私は VS Code の GitHub Copilot で Docs MCP を使っていましたが、そもそも VS Code を使っていない人の場合は、GitHub Copilot のライセンスが必要だったりします。
今回の方法だと、既に M365 Copilot が使える環境であれば追加コスト無しで使えるのでうれしい人もいるのでは? と思いました。

あと、いろんな Microsoft の AI 系ソリューションは M365 Copilot に集約 (できるものは) されていくんじゃないか?っていう機運を感じるのもあります。

手順

Copilot Studio へ Go !

Copilot Studio : https://copilotstudio.microsoft.com/ にアクセスします。

Teams や M365 Copilot の UI に存在 エージェントの作成 のボタンからでも 以下のように Copilot Studio の画面にいきますが、これは一部の機能が限定された簡易的なモノになります。
image.png

今回の検証ではこちらの Copilot Studio では不可能です。上記の URL から フル機能 Copilot Studio にアクセスする必要があります。

Intro Tutorial

初めて アクセスする方は Intro Tutorial をこなします。
image.png

image.png

+新しいエージェント

新しいエージェントを作成します。
image.png

今回はこんな感じで対話してエージェントをとりあえず作ります

image.png

image.png

image.png

で作成をクリックします。

エージェント名は MS Learn エージェントとしました
以下のようにできました。

image.png

ここで作成されたエージェントをクリックしてもろもろ設定していきます。

私が試した時、作成したエージェントをクリックしても30分くらいは以下のようにグルグルしてました。
しばらく時間を置くと無事にアクセスすることができました
image.png

MCP サーバの設定

作成したエージェントをクリックします。

image.png

ツールを追加します。

image.png

以下のように MCP (モデルコンテキストプロトコル) のタブをクリックすると Docs MCP があります。
image.png

もしなければ検索! 「 MS Learn Docs MCP」などで検索してみてください。
image.png

Microsoft 関連では、他にも D365 MCP 、Kusto クエリ MCP 、GitHub MCP などもあるのがみえますね。ここにはないですが、メール管理 MCP サーバー ってのもあったりします。
今回は MS Learn Docs MCP のみを設定します。

Docs MCP サーバー の接続を作成して接続します。
image.png

追加と構成を押します。(クリックしてから画面ショットをとりましたのでグルグル画面になってますが、すぐ切り替わりました)
image.png

すると以下のような画面になります。
image.png

image.png

右上の 設定 をクリックし、接続設定 をクリック
MCPサーバー を使うために先ほど作った接続を有効(つまり接続を接続状態にします)にし、「送信する」 をクリック
image.png
上記のようにコネクタのロゴ画像がリンク切れ表示になっていました。

上記で MCP 連携するにあたっての最低限の設定は完了です。

その他の設定

生成AI の部分は以下のように設定。
どんな設定項目があるかの参考になれば~!
Docs MCP を使った回答強制するには一般的なナレッジや Web の情報 の使用をオフに設定すると Docs MCP を使った回答のみを返すエージェントにすることが可能です。カスタムインストラクションで指示することも可能です。
image.png

image.png

image.png

右上の [×] を押して設定画面を閉じます。

次に 作った MS Learn エージェントの概要から指示(カスタムインストラクション) を設定します。
既存のモノが適当に入っていますが、以下のように設定しました。

内容は以下です。

カスタムインストラクション
 MCPサーバー機能の使用ルール
- MCP機能を使った回答には冒頭に #byMCP を添えること
- #NoMCP または #nomcp が指定された場合はMCP機能を使用しない
- #MCP または #mcp が指定された場合はMCP機能を使用する

 回答構成とスタイル
- 回答は必ず要約サマリから始め後半に詳細を記載すること
- 技術用語は初出時に簡単な説明を添えること
- 回答は簡潔かつ要点を押さえ冗長な説明は避けること
- 日本語で丁寧かつ親しみやすい口調で対応すること

 Microsoft製品に関する回答
- Microsoft Learn Docs MCP Server の内容を最優先の根拠として使用すること
- 出典URLとページタイトルをプレーンテキストで必ず添付すること
- 常に最新かつ正確な情報を簡潔に提供すること
- ベストプラクティスや最新アップデートも積極的に案内すること
- 法的セキュリティライセンス関連の質問には公式ドキュメント参照を推奨すること

 回答の品質と信頼性
- 回答が不確かな場合は推測せず不明と明記すること
- 公式情報や信頼できる情報源を優先すること
- ユーザーの質問意図を正確に把握し的確な回答を行うこと
- ユーザーのレベルに応じて必要に応じて追加情報や参考リンクを案内すること
- 不適切な内容や規約違反となる質問には丁寧に対応しガイドラインを守ること

はい!!できました!!!
あとは試しに動かしてみます!!

今はカスタムコネクタを使わずに設定することができますが、以前は、カスタムコネクタから設定する必要があったようです。
こちらで ヘッドウォータース の takekawa-san がその際の手順を紹介してくれています。Copilot Studio でカスタムコネクタを利用する際の参考になると思います。
https://zenn.dev/headwaters/articles/4644cf4f86a13b

動かしてみる!!

なお、今回題材にしている Network Security Perimeter (NSP) は以下です。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates?id=496002

約 2 週間前、上記の通り 2025/08/05 に General Available 発表されています。
なお、今回の検証は 2025/08/18 に実施しました。

[再掲]今回はカスタムインストラクションにの中で以下の内容を利用しています。

カスタムインストラクションの抜粋
- MCP機能を使った回答には冒頭に #byMCP を添えること
- #NoMCP または #nomcp が指定された場合はMCP機能を使用しない
- #MCP または #mcp が指定された場合はMCP機能を使用する

自動判定 (nomcp)

今回の例では、mcp サーバーが使われず まだ General Available していないと出てきます。
また出典に MS Learn のモノは含まれませんでした。

image.png

4 回試したところ 2 回 MCP を利用し、General Available していると出ました。
うーん本来は100% MCP を使ってほしい気もします。

nomcp

まだ General Available していないと出てきます。
また出典は MS Learn以外のものも含まれています
image.png

4 回試したところ1度も MCP サーバーを利用した回答になりませんでした。#nomcp を指定しているので想定通り!

mcp

以下のように正しい回答が返って来ました。
image.png

4 回試したところ 4 回 MCP を利用し General Available していると出ました!!100%!!

まとめ

ここでのポイントは「MCP が効いているかどうか」によって回答の鮮度や正確性が大きく変わるという点です。

  • MCP を使わない場合
    → 回答が古い情報や不正確な内容になる可能性があります。今回の検証でも MCP を利用しないパターンの回答があり、その場合は「まだ GA していない」と誤って返ってきました。

  • MCP を使った場合
    → Microsoft Learn Docs を出典とした最新情報が返り、Network Security Perimeter (NSP) が GA 済みであることが正しく確認できました。

つまり、MCP を有効にすると Copilot が常に公式情報を参照するので、回答の信頼性が大幅に高まる ということが確認できました。

:book: One More Tips !
今回は カスタムインストラクション で #mcp を使って mcp 利用を効かせていましたが、作成した エージェント の設定 → 生成 AI の ナレッジ部分で以下をオフにすることで、MCP サーバー利用のみを許可できるので、より強制できます。

image.png

  • 自動判定
    この場合は 4 回試したところ、もちろん想定通りに MCP サーバを利用し正しい結果を返しました。

  • NoMCP 指定
    image.png
    4 回試して 4 回同じ結果となりました。

  • MCP 指定
    この場合は 6 回試したところ、5 回は MCP サーバを利用し正しい結果を返しました。
    しかしながら、1 回は MCPサーバーを利用せず、NoMcp した場合と同じ結果がかえって来ました
    残念!

Teams や M365 Copilot でつかう

MS Learn のドキュメントとしては以下になります。

では実際にトライトライ!!
作ったエージェント → チャンネル で Teams と M365 Copilot Copilot を選択して以下のように遷移
image.png

で以下のリンクをクリックすると・・・
image.png

こんな画面になって追加することができます。

  • M365 Copilot
    image.png

  • Teams
    image.png

まとめ

今回の検証では、M365 Copilot で MS Learn Docs MCP Server を活用する方法を紹介しました。

  • Copilot Studio から簡単にエージェントを作成し、Docs MCP を接続できる
  • MCP を使うかどうかで回答結果が大きく変わる(特に最新情報の有無)
  • カスタムインストラクションを設定することで、#MCP / #NoMCP の切替や回答スタイルの統一が可能
  • 実際の検証では、#MCP 指定時には常に正しく最新の GA 情報を返す ことが確認できた

つまり、MCP を使うことで Copilot を「Microsoft Docs の専門家」として強化できる ということです。
今後は Docs MCP 以外の MCP サーバー(Outlook、D365、GitHub など)も組み合わせることで、さらに幅広いシナリオに対応できる可能性があります。

これから M365 Copilot を業務で活用していて、 Azure を利活用する方は、まずは Docs MCP 連携を試してみると良いと思います。°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

やった後に思いましたが、プロンプトコーチのように Microsoft のテンプレート が準備されてワンクリックデプロイができるようになる気もします!

参考

  • OutlookのMCPサーバーに関しての記事です。

  • Copilot Studio で MCP がサポートされたことを知った先輩の記事です。

  • Azure Network Security Perimeter について Public Preview 時に書かれた先輩の記事です。

  • Microsoft 365 Copilot のライセンスを使って Copilot Studio で作成したエージェントは、Teams 上でどのように共有できるのか――。

  • M365 Copilot で Azure のログ調査エージェントを作った先輩の話

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