概要

IBM CloudのOpenShift上にApp Connect Enterpriseを構築した際の手順についてまとめる。

今回の構成では統合サーバ上で稼働させるアプリケーションを含むbarファイルはApp Connect Dashboard（以下、Dashboard）上に保管（※実質的にはDashboardに紐づくcontent serverに保管される）

Study

オンプレで構築するApp Connect Enterprise（以下ACE）とは異なり、オンクラウド上ではリリースするアプリケーション単位で統合サーバを構築するイメージ
（マイクロ・サービスへの対応）
今回barファイルはDashboard（content server）に事前に登録しておき、BAR URLを確認しておく
このBAR URLを統合サーバ作成時に指定することで、統合サーバ構築時にBARファイルがダウンロードされ、統合サーバ上にデプロイされる
content serverをbarファイルの保管場所として利用する場合、統合サーバ構築時に指定できるbarファイルは1つのみとなる（外部リポジトリを使用する場合は複数barファイルの指定が可能）
Operatorを使用してOpenShift上にApp Connect Enterpriseのランタイム（統合サーバ）を構築する
- ここではWebコンソールを使用した手順をまとめる
- CLIでの構成も可能
- また、Dashboardから統合サーバの構成も可能

前提

前提条件はマニュアルを参照

準備：Dashboardの構成＆barファイルの配置

今回統合サーバで稼働させるアプリケーションを含むbarファイルはDashboardで管理するため、まずDashboardを構築する

事前にIBM App ConnectのOperatorをOpenShift上にインストールしておく（参考URL）
- 今回インストールしたOperatorは3.1.0
OpenShift Webコンソールを使用し、左のナビゲーターの「Operator」→「インストールされたOperator」を選択
インストールされたOperatorから「IBM App Connect」を選択
「IBM App Connect」のオペレーターの上部のメニューで「Dashboard」を選択
「Dashboardの作成」ボタンを押す
「Dashboardの作成」画面で作成するDashboardのパラメーターを設定する。
- 設定可能なパラメーターについてはマニュアルを参照？？？
- 今回デフォルトから変更したパラメーターは以下
  - 名前：作成するDashboard名を設定
  - License：ライセンス契約への同意、使用するライセンスの種類、用途を指定
  - Channel or version：使用するACEのバージョンを指定
  - Storage class：本来persistent-claimが適切だと思うが、今回は環境の制約でephemeralを指定
  - Use Common Services：IBM Cloud Pak foundational servicesを使用しないためfalseを指定
  - その他CPU、メモリ、ストレージ・サイズはテスト用なので小さく変更
- （参考）作成したYAML

apiVersion: appconnect.ibm.com/v1beta1
kind: Dashboard
metadata:
 name: db-n01
 namespace: XXXXXX
spec:
 license:
   accept: true
   license: L-APEH-C79SB3
   use: AppConnectEnterpriseNonProduction
 pod:
   containers:
     content-server:
       resources:
         limits:
           cpu: 250m
           memory: 512Mi
         requests:
           cpu: 30m
           memory: 30Mi
     control-ui:
       resources:
         limits:
           cpu: 500m
           memory: 512Mi
         requests:
           cpu: 30m
           memory: 50Mi
 useCommonServices: false
 version: 12.0.3
 storage:
   size: 1Gi
   type: ephemeral
 replicas: 1

「作成」ボタンで作成
ephemeralで作成するとWarningがでるが、無事構成される

[warningの内容]

Ephemeral storage has been selected for this instance, this is not a resilient storage mechanism, if the pods are restarted all contents will be lost which may affect any IntegrationServers configured with associated BAR files.

作成したDashboardをクリックし、概要を確認すると「Admin UI」にDashboardのURLが記載されているので、クリックしてDashboardを開く
左側のナビゲーションで「BAR files」を選択し、「Import BAR」をクリックしてあらかじめ用意しておいたBARファイルをアップロードする
「Drag and drop or select a file」にBARファイルをドラッグ＆ドロップし、「Import」ボタンをクリック
追加されたBARファイルのメニューから「Display BAR URI...」を選択し、URLを確認し、コピーしておく

構築：Operatorを使用した構築

ここではOperatorのIntegration Server構成画面から統合サーバを構成する手順をまとめる

OpenShift Webコンソールを使用し、左のナビゲーターの「Operator」→「インストールされたOperator」を選択
インストールされたOperatorから「IBM App Connect」を選択
「IBM App Connect」のオペレーターの上部のメニューで「Integration Server」を選択
「IntegrationServerの作成」ボタンを押す
「IntegrationServerの作成」画面で作成するIntegrationServerのパラメーターを設定する。
- 設定可能なパラメーターについてはマニュアルを参照
- 今回デフォルトから変更したパラメーターは以下
  - 名前：作成する統合サーバ名を設定
  - License：ライセンス契約への同意、使用するライセンスの種類、用途を指定
  - Channel or version：使用するACEのバージョンを指定
  - Bar URL：「準備：Dashboardの構成＆barファイルの配置」でアップロードしたBARファイルのURIを指定
- （参考）作成したYAML

apiVersion: appconnect.ibm.com/v1beta1
kind: IntegrationServer
metadata:
 name: is-n01
 namespace: xxxxxx
spec:
 enableMetrics: true
 license:
   accept: true
   license: L-APEH-C79SB3
   use: AppConnectEnterpriseNonProduction
 pod:
   containers:
     runtime:
       resources:
         limits:
           cpu: 300m
           memory: 350Mi
         requests:
           cpu: 300m
           memory: 300Mi
 adminServerSecure: true
 router:
   timeout: 120s
 designerFlowsOperationMode: disabled
 createDashboardUsers: true
 service:
   endpointType: http
 version: 12.0.3
 replicas: 1
 barURL: >-
   https://db-n01-dash:3443/v1/directories/OpenShift_TestBar?xxxxxx-xxx-xxx-xxx-xxxxxx

「作成」ボタンで作成し、正常に処理が完了したことを確認する

（参考）左側のメニューリストの「ネットワーク」→「ルート」で構築した統合サーバへのアクセスURLのリストが確認できる

参考URL

Installing the IBM App Connect Operator
https://www.ibm.com/docs/en/app-connect/containers_cd?topic=access-installing-app-connect-operator

App Connect Integration Server reference
https://www.ibm.com/docs/en/app-connect/containers_cd?topic=resources-integration-server-reference

OpenShift上にIBM App Connect Enterpriseを構築する

概要

Study

前提

準備：Dashboardの構成＆barファイルの配置

構築：Operatorを使用した構築

参考URL