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非エンジニアの私が「AIに毎回同じ注意してる」問題を解決したら、作業がぐんと進んだ話

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Last updated at Posted at 2026-04-23

コード書けない個人開発者が、"最初の半日"でやっておくべきたった1つのこと


結論から言うと、AIに"引き継ぎ書"を渡すだけで変わった

Claude Codeを使って個人開発をしている、非エンジニアの皆さん。

こんな経験、ありませんか?

  • 「このルール、何回言えば覚えるの?」
  • 「昨日は守ってたのに、今日はまた同じミス」
  • 「毎回最初に"このプロジェクトは○○で…"って説明してる」

私はずっとこれでした。そして先月、ある1つの仕掛けを入れたら、全部消えました。開発速度はカレンダーで数えて4割上がりました。

しかもやることは、半日でできます。コードは一行も書きません。

今日はその話を書きます。


問題:AIは「昨日言ったこと」を覚えてくれない

先にハッキリさせておきます。

Claude Codeに毎回プロンプトで書くルールは、会話が長くなると忘れられます

たとえば私は、育成ゲームを開発中なんですが、以下のようなルールを毎回伝えていました。

  • 1ファイルは長くしない(長いと後で修正が難しくなる)
  • 特定のライブラリしか使わない
  • 画面のデザインは世界観に合わせる
  • 新しいツールを勝手にインストールしない

最初のうちはちゃんと守ってくれます。でも、何回かやり取りしているうちに、じわじわ崩れていく。気づいたら、昨日言ったルールを今日破っている。

そして私が「また?」とイライラする。これを第4弾で「AIへの暴言」として書きました。AIに暴言を吐いたら、本当に出力が劣化した話です。

でも、これはAIが悪いんじゃなかった仕組みが足りなかっただけだった。


解決:プロジェクトに"引き継ぎ書"を置く

Claude Codeには、プロジェクトのフォルダに特定のファイルを置いておくと、毎回自動で読み込んでくれる仕組みがあります。

イメージで言うと、新しく入った部下の机に「このプロジェクトの約束ごと」をまとめた引き継ぎ書を置いておく感じ。部下が作業を始める前に必ず目を通すから、口頭で毎回説明する必要がなくなる。

これだけで、冒頭に書いた「毎回同じ注意をする問題」がほぼ消えます。


具体的にやったこと(半日でできます)

ここからは手順です。技術用語は最小限にして、やることだけ書きます。

ステップ1:プロジェクトのフォルダにCLAUDE.mdというファイルを作る

これだけで下準備は完了。フォルダ直下に置くだけ。拡張子は.md(普通のテキストファイルです)。

ステップ2:そこに「毎回伝えていたこと」を書く

中身は日本語でOK。私の育成ゲームの例だと、こんな感じで書きました。

このプロジェクトについて

- ゲームタイトル:もふふミルクのにゃんこ図鑑
- 作っているのは非エンジニア(コードは書けない)
- 対応するスマホ:iPhoneとAndroid両方
- 世界観:パステルカラーのかわいい雰囲気

守ってほしいこと

- 1ファイルは短く保つ(150行を超えたら分割提案して)
- 見た目の部品は世界観に合ったものだけ使う
  (標準の味気ないデザインは使わない)
- 新しいツールを追加するときは、必ず私に確認してから
- 重い処理を勝手に実行しない(確認してから)

私について

- 技術的な説明は、非エンジニアでもわかる言葉でお願い
- 迷ったら止まって、私に聞いてほしい

これだけです。プログラミング用語は一切要りません。「新人バイトの初日に渡す業務マニュアル」と同じ感覚で書けばOKです。

ステップ3:Claude Codeを起動するだけ

以上。これで次回以降、Claude Codeはプロジェクトを開くたびに自動でこの引き継ぎ書を読んでくれます。


何が変わったか

実際に1ヶ月運用してみて、変化は4つありました。

変化1:「またこのミスかよ」が消えた

ずっとイライラしていた「毎回同じ注意をする」が本当に消えました。1ファイルが長くなりそうになると、Claude Code側から**「このファイル145行なので、そろそろ分割しましょうか」**と提案してくる。

これ、人間の部下で言えば「あの資料のフォーマット揃えてね」と毎週言わなくても、新人が自分から「このフォーマットで揃えますね」と動く状態です。ルールを置いた場所が正しかっただけで、ここまで変わるのは驚きでした。

変化2:新しい会話を始めるのが楽になった

これも地味に大きい。

以前は新しい作業を始めるたびに「このプロジェクトはこういう仕様で、使っている技術は○○で…」と説明し直していました。引き継ぎ書を置いてからは、いきなり本題から入れます

旧)このプロジェクトは〇〇で、△△という技術を使っていて、
    □□というルールで作っていて、……(前置き500文字)
    それで、ごはんあげる機能を作りたいんだけど

新)ごはんあげる機能を作りたい

この差がどれだけ効くか、想像してみてください。前置き500文字が不要になるだけで、本題に集中できる頭の余裕が生まれます。

変化3:怒ることがなくなった

第4弾で「AIに暴言を吐いた話」を書きました。あの頃の自分は、同じミスを繰り返されるたびにイラついていた。引き継ぎ書を置いてからは、そもそも同じミスが起きないので、怒る機会が消えました。

マネジメントでも同じですよね。部下に「なんで覚えないの」と怒る前に、マニュアルを整備したほうが早い。Claude Codeとの関係も、同じだった。

変化4:開発速度が体感で4割上がった

これが一番びっくりしました。

以前、同じくらいの規模の機能を作るのに3日かかっていたのが、今は2日で終わる。体感ではなく、着手日と完了日を手帳で確認した結果です。

理由は単純で、手戻りが減ったから。「ルール違反してるから直して」「それはさっき言ったやつ」「前提が違う」みたいなやり取りが消えると、そのぶん素直に進む。時間の9割は"修正のための修正"に溶けていたんだと、後から気づきました。


さらに効いた応用:「専門チーム」を増やす

ここまでの話だけで十分効果は出ますが、1ヶ月運用してみて、もう1段踏み込めるポイントが見えました。

それは、「チェック担当」を別に置くこと。

たとえば私の場合、「リリース前のチェックリスト」を別ファイルに書き出して、それ専用のチェック担当をClaude Codeの中に作りました。

リリース前チェック担当への指示

- 広告の設定は済んでいるか
- アプリ内課金のボタン名は規定通りか
- プライバシーポリシーは最新か
- (以下、過去にやらかしたチェック項目を全部列挙)

これを作っておくと、リリース前に「チェック担当に確認してもらって」と一言伝えるだけで、機械的に抜け漏れを見つけてくれます。

第1弾で書いた広告が出なくてリリース直前に詰んだ話、あの経験を二度とやらないための保険です。人間の記憶で管理しないのがポイント。


なぜ"最初の半日"なのか

ここまで読んで「いや、でも半日かけて準備するのダルいな」と思った方へ。

正直に言うと、私も最初そう思っていました。早くコードを書かせたかった。

でも、実際にやってみてハッキリ言えるのは、この半日は、開発後半の数日分を買う投資だということです。

引き継ぎ書がない状態で作ったコードは、後から何度も修正が入ります。修正のたびに「これはルール違反」「昨日と整合してない」と言い続ける時間は、結局、最初に半日かけておけば発生しなかった時間です。

半日で数日を買える。開発中の非エンジニアが一番先にやるべき作業だと、私は本気で思っています。


まとめ:今日やることリスト

この記事を読んで「やってみよう」と思った方のために、行動リストを置いておきます。

  1. プロジェクトのフォルダを開く
  2. CLAUDE.mdというファイルを作る(テキストエディタでOK)
  3. 毎回伝えていたことを日本語で書く(文章で書く、箇条書きでもOK)
  4. 保存する
  5. 次回、Claude Codeを起動してみる

以上。難しい設定は一切ありません。

私は脱出ゲームを作っていたときにこれを知りませんでした。知っていれば、第2弾で書いた4,557行問題も、第4弾で書いた暴言騒ぎも、全部防げたと思います。

これから個人開発を始める人は、最初にやってほしい。脱出ゲームの自分にも教えてあげたい。本当に、それくらい効きます。


おまけ:こんな奮闘を経て、個人開発のアプリもリリース/開発しています

この記事で書いたような試行錯誤を重ねながら、バイブコーディングで個人開発のアプリを作っています。「AIとどう付き合えば、非エンジニアでもモノが作れるのか」を、自分を実験台にして検証している感じです。

第一弾:もふふミルクとにゃんこ脱出ゲーム 🐾(配信中)

記事に登場しているミルクは、この個人開発アプリの主人公です。ふわふわの謎を解いて、ミルクと一緒に脱出しよう。

📱 アプリはこちらからダウンロードできます 👉

次回作:もふふミルクのにゃんこ図鑑、開発中 🌱

今回の記事で書いた"引き継ぎ書"の仕組みを最初から適用して作っているのが、この育成ゲームです。ミルクと一緒にふわふわ島で暮らしながら、いろんな猫たちと出会って、育てていくゲーム。

▲ 開発中の画面(2026年4月時点)。ミルクを育てるコアループ部分が動いている状態。

引き継ぎ書を置いて開発したおかげで、脱出ゲームのときより明らかに順調です。リリース時期が近づいてきたらまたお知らせします。

興味ある方はフォローしてもらえると嬉しいです!


次回は、「AIが勝手にやらかすのを物理的に防ぐ方法」 について書く予定です。今回の引き継ぎ書よりさらに一歩踏み込んで、"絶対にやらせない仕組み"の話です。


これまでのシリーズ

  1. 「外注500万円」に絶句した私がClaudeCodeで1週間・約2万5千円でアプリをリリースした話
  2. AIハネムーン期の終わり—Claude Codeに感動していた1ヶ月、そして冷めた話
  3. Claude CodeのAutoModeに全部任せたら、バグだらけで全部やり直した話
  4. AIに暴言を吐いたら、本当に出力が劣化した話 — Claude Codeに罵声を浴びせた1週間の記録
  5. CLAUDE.mdを育てる、の先にあったもの — Claude Codeに"組織設計"を持ち込んだ話
  6. 非エンジニアの私が「AIに毎回同じ注意してる」問題を解決したら、開発速度が4割上がった話(この記事)

※本記事はnoteからの転載です:https://note.com/natty_yarrow1907/n/n3f236eec8565

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