Content Safety Studio を提供する Azure AI Content Safety とは
Azure AI Content Safetyは、アプリケーションやサービス内の有害なユーザー生成コンテンツやAI生成コンテンツを検出するAIサービスです[^1]。その中核となるのがContent Safety Studioで、これは最先端のコンテンツモデレーションMLモデルを使用して、不適切、危険、または望ましくないコンテンツを処理するように設計されたオンラインツールです。
Content Safety Studioの特徴
Content Safety Studioは以下の特徴を持っています:
- 直感的なインターフェース: テキストと画像のモデレーション機能を視覚的に試すことができます。
- カスタマイズ可能なワークフロー: テンプレートとカスタマイズされたワークフローを備えており、ユーザーは独自のコンテンツモデレーションシステムを選び、構築することができます。
- 組み込みのブロックリスト: Microsoftによる不適切な表現を検出するための用語ブロックリストが含まれています。
- カスタムブロックリスト: ユーザーは独自のブロックリストをアップロードして、特定のユースケースに対応できます。
- モデレーションワークフロー: コンテンツモデレーションのパフォーマンスを継続的に監視し向上させることができます。
- 多様な業界対応: ゲーム、メディア、教育、eコマースなど、様々な業界のコンテンツ要件に対応可能です。
- リアルタイムモデレーション: 企業は自社のサービスをStudioに簡単に接続し、ユーザー生成かAI生成かを問わず、リアルタイムでコンテンツをモデレートできます。
- KPI監視: 技術メトリック(待ち時間、精度、再現率)やビジネスメトリック(ブロック率、ブロック量、カテゴリ比率、言語比率など)を監視できます。
利用開始方法
Content Safety Studioを利用するためには、以下の前提条件が必要です:
- Azureアカウント(無い場合は無料で作成可能)
- Content Safety Azureリソース
- Cognitive Services ユーザーロールをアカウントに割り当てること
重要: Studioの利用には、Cognitive Services ユーザーロールをAzureアカウントに割り当てる必要があります[^9]。
テキストコンテンツのモデレーション
Studioでは、以下の手順でテキストコンテンツを分析できます:
- [Moderate text content] パネルを選択
- 分析したいテキストを入力するか、サンプルテキストを選択
- [テストの実行] を選択して分析を開始
分析結果では、各カテゴリの重大度レベル(0-安全、2-低、4-中、6-高)と、フィルター設定に基づいたAccepted/Rejectedの判定が表示されます。フィルターの構成タブでは、各カテゴリの許容レベルをカスタマイズすることもできます。
画像コンテンツのモデレーション
Content Safety Studioは、テキストだけでなく画像のモデレーションも提供しています:
- [Moderate image content] パネルを選択
- サンプル画像を選択するか、独自の画像をアップロード
- [テストの実行] を選択して分析を開始
画像分析では、不適切な内容、暴力的な内容、性的な内容などを検出し、重大度レベルを提供します。
Content Safety Studioの利点
- 包括的な安全対策: テキストと画像の両方に対応し、360度の包括的な安全対策を実現します。
- AI生成コンテンツへの対応: ChatGPTやDALL-Eなどのツールで生成されたコンテンツにも対応可能です。
- インタラクティブな体験: 包括的なWebベースのインターフェイスを提供し、迅速なコンテンツセーフティテストの実施を可能にします。
- 監視ダッシュボード: コンテンツ安全基準を簡単に追跡・管理できます。
- カスタマイズ可能: ユーザーフレンドリーでカスタマイズ可能な環境を提供し、コンテンツセーフティの管理と維持を効率的に行うことができます。
Content Safety Studioは、デジタルプラットフォームの安全性と信頼性を高めるための強力なツールです。APIの実装前にサービスの動作を確認できるため、開発者にとって非常に有用なリソースとなっています。