この日の更新は、プラグインマーケットプレイスをゼロから構築してホストするための詳細な手順が正式に文書化されたことと、auto モードにおけるサーバーサイド分類器レビューのバージョン要件・フォールバック動作の仕様が明文化されたことが中心です。あわせて、プロジェクト設定ファイルの env ブロックでは適用されない環境変数の範囲が複数のページにわたって整理されています。
プラグインマーケットプレイスを自分でホストするための手順
Claude Code のプラグインは「マーケットプレイス」と呼ばれるカタログからインストールするのが基本です。これまでの公式ドキュメントには既存マーケットプレイスへの接続手順はありましたが、今回の更新で「マーケットプレイスをゼロから作成して配布する」ためのページが新たに追加されました。
マーケットプレイスの実体は、.claude-plugin/marketplace.json ファイルを含むディレクトリです。このファイルに name、owner、plugins 配列を記述し、各エントリでプラグインの name と source をマーケットプレイスルートからの相対パスで指定します。検証は claude plugin validate コマンドで実行し、Claude Code への登録は claude plugin marketplace add、プラグインのインストールは claude plugin install プラグイン名@マーケットプレイス名 の形式で行います。
You push the directory to a git host, and anyone with access registers it in Claude Code with one command and installs your plugins from it.
(出典 [1])
(訳:ディレクトリを git ホストにプッシュすると、アクセス権を持つ人はコマンド 1 つで Claude Code に登録し、プラグインをインストールできます。)
リポジトリはプライベートでも動作し、管理者はマネージド設定を通じて組織内のすべてのマシンにマーケットプレイスを必須化できます。また今回の追加文には、プラグインマーケットプレイスと claude.com/marketplace のウェブサイト「Claude Marketplace」が別物であることが明記されています。後者は /plugin marketplace add で追加するカタログではなく、プラグインやパートナー製品をブラウザで閲覧するサイトです。
サーバーサイド分類器レビューのバージョン要件とフォールバック動作
auto モードでは、Claude Code がサーバーにアクションの安全性確認を依頼する「サーバーサイド分類器レビュー」が機能します。今回の更新で、この機能が有効になるバージョン要件と、サーバーが判定を返さなかった場合の動作が詳細に文書化されました。
Anthropic API への直接接続においては、
Requires Claude Code v2.1.271 or later on Pro, Max, and Team plans, and v2.1.278 or later on Enterprise plans and Claude API accounts.
(出典 [4])
(訳:Pro、Max、Team プランでは Claude Code v2.1.271 以降、Enterprise プランおよび Claude API アカウントでは v2.1.278 以降が必要です。)
v2.1.282 以降では、フィーチャーフラグのフェッチを行わないセッション(テレメトリーをオフにした場合など)が、あらゆる種類のセッションでデフォルトでサーバーにレビューを依頼するようになりました。Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry、および ANTHROPIC_BASE_URL を LLM ゲートウェイやプロキシに設定している場合は v2.1.278 以降でデフォルト対応です。サインイン済みの Claude apps ゲートウェイセッションは v2.1.280 以降が必要とされています。
サーバーがアクションに対して判定を返さなかった場合、Claude Code はそのアクションを拒否します。判定なしの応答が 10 回続くとターンを停止します。LLM ゲートウェイやプロキシがレスポンスを切り詰めたり書き換えたりすることが原因になりえます。サーバーがレビューを行わないセッションでは自身の分類器リクエストにフォールバックし、そのリクエストが課金対象のアカウントでは通知が表示されます。
プロジェクト設定の env ブロックで適用されない環境変数
複数のドキュメントページにわたって、プロジェクト設定ファイル(.claude/settings.json および .claude/settings.local.json)の env ブロックに記述しても Claude Code が無視する変数の範囲が明確化されました。
Project and local settings can't set some variables, such as CLAUDE_CONFIG_DIR and the OpenTelemetry exporter variables.
(出典 [3])
(訳:プロジェクト設定とローカル設定では、CLAUDE_CONFIG_DIR や OpenTelemetry エクスポーター変数など、一部の変数を設定できません。)
テレメトリー用のエクスポーター変数(OTEL_METRICS_EXPORTER、OTEL_LOGS_EXPORTER など)はプロジェクト設定の env ブロックからは適用されず、「オフ」を示す値のみ例外として機能します。これらはシェル、ユーザー設定(~/.claude/settings.json)、またはマネージド設定で設定する必要があります。
テレメトリーログ側では、OTEL_LOG_TOOL_DETAILS=1 フラグの動作が追加文で言及されています。このフラグを設定しない場合、サードパーティプラグインのスキル名・エージェント名は "third-party" に、ユーザー設定のサーバー名は "custom" に置き換えられて出力されます。テレメトリーデータからプラグインやサーバーの詳細を識別したい場合はこのフラグを明示的に設定する必要があります。
プラグイン関連では新しい環境変数も追加されています。CLAUDE_CODE_PLUGIN_GIT_TIMEOUT_MS はマーケットプレイスのクローンや更新のタイムアウト時間をミリ秒単位で設定します(デフォルト:120000、2026-09-25 時点)。CLAUDE_CODE_PLUGIN_KEEP_MARKETPLACE_ON_FAILURE を 1 にすると、マーケットプレイスのリフレッシュに失敗したとき再クローンをスキップし、既存のチェックアウトを保持して動作を続けます。
MCP OAuth 認証のヘッドレス環境対応
claude mcp login コマンドの動作が文書化されました。
claude mcp login detects when no local browser is available, such as during an SSH session or on Linux without a display server, and prints the authorization URL instead of trying to open a browser.
(出典 [9])
(訳:claude mcp login はローカルブラウザが利用できない場合(SSH セッションや表示サーバーのない Linux など)を検出し、ブラウザを開こうとせず認可 URL をターミナルに出力します。)
SSH 接続でのリモート作業やヘッドレスサーバー環境でも、MCP サーバーの OAuth 認証フローをブラウザエラーなしに完了できます。また、認証情報のクリアは claude mcp logout コマンドで行えることも CLI リファレンスに記載されています。
その他の更新
- Worktrees:WorktreeCreate フックを使うことで /batch コマンドを git リポジトリ外でも実行できるようになりました。v2.1.281 以降が必要です。
- サブエージェント評価:プラグインにサブエージェントが含まれる場合、claude plugin eval で Claude がそのエージェントに委譲する信頼性をプロンプト単位でテストできます。プラグインありとなしで実行し結果をスコアリングします。
- プラグインスキルのコマンド名:プラグイン内スキルの SKILL.md の frontmatter に name フィールドを指定すると、ディレクトリ名に代わってそのフィールドの値がコマンド名に使われます(たとえば skills/review/SKILL.md で name: fancy を指定すると /プラグイン名:fancy になります)。
- クラウドセッションと設定:クラウドセッションはローカルの ~/.claude/settings.json を読み込まないことが明記されました。
まとめ
この日の更新で影響範囲が最も広いのは、プラグインマーケットプレイスの作成・ホスティング手順が公式文書として整備されたことです。チームや組織内でプラグインを配布する運用を検討していた開発者はこの手順を参照して独自マーケットプレイスを構築できます。サーバーサイドレビューのバージョン要件と拒否動作の明文化は、ゲートウェイやプロキシ経由で Claude Code を運用している組織にとって、予期しないアクション拒否の原因を特定する際の根拠になります。環境変数の適用範囲の整理は、テレメトリーパイプラインを管理している組織の管理者に直接関係するものです。
出典
本稿の引用はすべて一次資料と逐語照合(verify_article 通過)のうえ掲載しています(2026-09-26 検証)。
[1] https://code.claude.com/docs/en/plugin-marketplaces
[2] https://code.claude.com/docs/en/worktrees
[3] https://code.claude.com/docs/en/env-vars
[4] https://code.claude.com/docs/en/permission-modes
[5] https://code.claude.com/docs/en/hooks
[6] https://code.claude.com/docs/en/settings
[7] https://code.claude.com/docs/en/sub-agents
[8] https://code.claude.com/docs/en/slash-commands
[9] https://code.claude.com/docs/en/mcp
[10] https://code.claude.com/docs/en/plugins
[11] https://code.claude.com/docs/en/skills
[12] https://code.claude.com/docs/en/monitoring-usage
[13] https://code.claude.com/docs/en/cli-reference