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Windows10 HomeとWSL2でdocker-composeができるようにする

Last updated at Posted at 2019-10-15

はじめに

タイトルにあるとおりですがDocker ToolboxVirtualBoxを使わないで、docker-composeを使えるようにします。
Windows10 HomeではHyper-Vが動かないためDocker for Windowsを利用する事はできません。
そのためVirtualBoxvagrantを使って構築していましたが、WSLを試したところDockerを動かすことができました。
ですが、docker-composeは動かなかったため、今回WSL2に切り替えてみました。

ゴール

  • Windows10 HomeでDocker ToolboxVirtualBoxを使わずにWSL2を利用してdocker-composeできるようにする。
  • Windows10 Proでは仮想環境Hyper-V + Docker For Desktopの組み合わせでdocker-composeが使えます。

今回インストールした環境

  • Windows10 Home 64bit
  • Build Version: 18999.1 (アップデート後)
  • WindowsOSビルドのバージョンは作業前は上記ではなかったのですがWindows Insider Programで設定を行い、Windows Updateしています
  • WSL (Windows Subsystem for Linux) :2
  • LinuxOS:Ubuntu18.04

WSLを有効にしておきます

WSLはデフォルトで無効になっています。

1.コマンドラインからPowerShellを管理者権限で実行して、下記のコマンドを入力します。

PowerShell
Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName VirtualMachinePlatform

下記のように表示されます。

PowerShell
Windows PowerShell
Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved.

新しいクロスプラットフォームの PowerShell をお試しください https://aka.ms/pscore6
PS C:\WINDOWS\system32> Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName VirtualMachinePlatform

Path          :
Online        : True
RestartNeeded : False

2.アプリと機能 > プログラムと機能 > Windowsの機能の有効化または無効化

Windows Sybsystems for Linuxにチェックを入れます。
(下の図で、赤い枠が囲われている部分)
image.png

3.Windowsを再起動します。

LinuxOSを確認

PowerShellを管理者権限で実行して、下記のコマンドを入力

wsl -l -v
下記のようにLegacyという文字や、
スタートメニュー > 最近追加されたもの にBash on Ubuntu on Windowsが表示されているかもしれません。

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> wsl -l -v
  NAME            STATE           VERSION
* Legacy          Stopped         1

WindowsでWSLを利用する準備ができました。

WSL2を利用するためにWindows Updateを行います

※この作業に時間がかかりました。

  • コマンドプロンプトにwinverと入力するとWindowsのバージョン情報が確認できます。

  • OSビルドのバージョンを確認してもしなくても良いです。
    (バージョンが18917以降であれば良いらしい)

  • OSビルドのバージョンをあげるにはWindows Insider Programで設定を行いましょう。

  • 設定 > 更新とセキュリティ > Windows Insider Program

Microsoft StoreでUbuntu18.04をインストール

  • WSLを有効化と、OSビルドのバージョンアップ後

Microsoft StoreでUbuntu18と検索すると、複数のUbuntuが表示されるので、Ubuntu18.04を選択します。
好みのバージョンをインストールして良いかと思われます、筆者はこれにしました。

  • 起動します

インストールが完了すると、起動を求められのでターミナルが表示されます。
Ubuntu側でインストールを行う、ユーザー名の作成とパスワードを設定します。

スタートメニュー > 最近追加されたものにUbuntu18.04 TLSが表示されています。

※もし上記のタイミングでターミナルを起動しなかった(ユーザーを作成していない)場合でも、別途Ubuntu18.04起動後はroot権限で立ち上がりますので、adduserコマンドによりユーザーを作成してください。
また、デフォルトで起動した際のユーザーを変更するにはPowerShellより変えられます。

PowerShell
ubuntu config --default-user ユーザー名

LinuxOSを確認する

下記のコマンドを入力
wsl -l -v

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> wsl -l -v
  NAME            STATE           VERSION
  Ubuntu-18.04    Running         1
* Legacy          Stopped         1

WSL2へ切り替える

wsl --set-version <使いたいLinux名> 2
下記のコマンドを入力
wsl --set-version Ubuntu-18.04 2

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> wsl --set-version Ubuntu-18.04 2

数分待った後に変換が完了します。
Windows10 HomeとWSL2のセットアップが完了しました。
Windowsマシンの再起動を行った後にDockerのインストールをはじめます。

ディストリビューションの切り替え

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> wsl -s Ubuntu18.04

下記のコマンドを入力
wsl -l -v

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> wsl -l -v
  NAME            STATE           VERSION
* Ubuntu-18.04    Stopped         2
  Legacy          Stopped         1

デフォルトのディストリビューションが切り替わりました。

Ubuntu18.04のターミナルを開きます

スタートメニュー > Ubuntu18.04 TLS

WSL用にWindowsのディレクトリが自動的にマウントされる

Cドライブの場合、自動でこのようにマウントされています/mnt/c
例: /mnt/c/Users/ユーザー名/

aptパッケージ更新

Ubuntu18.04
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade -y

依存パッケージのインストール

Ubuntu18.04
$ sudo apt install -y apt-transport-https ca-certificates gnupg-agent software-properties-common curl

GPG keyを追加

Ubuntu18.04
$ sudo curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo apt-key add -

安定版repositoryを追加

Ubuntu18.04
$ sudo add-apt-repository "deb [arch=amd64] https://download.docker.com/linux/ubuntu $(lsb_release -cs) stable"

もう一度aptパッケージ更新

Ubuntu18.04
$ sudo apt update

Docker CEをインストール

Ubuntu18.04
$ sudo sudo apt install docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-compose -y

docker-compose インストール

docker-compose.ymlのversion3.4以上を使用する場合に最新を個別にインストールする

Ubuntu18.04
$ sudo curl -L https://github.com/docker/compose/releases/download/1.24.1/docker-compose-`uname -s`-`uname -m` -o /usr/bin/docker-compose
$ sudo chmod +x /usr/bin/docker-compose

Docker起動

Ubuntu18.04
$ sudo service docker start

Dockerfileとdocker-compose.ymlを準備

ユーザー名の配下に下記のフォルダとファイルを用意しました。

フォルダ構成とファイル
docker
 └─ helloworld
    ├─ docker-compose.yml
    └─ helloworld.dockerfile
Ubuntu18.04
$ cd /mnt/c/Users/ユーザー名/docker/helloworld

Dockerfile

helloworld.dockerfile
FROM alpine:3.4

docker-compose.yml

docker-compose.yml
version: '3.7'

services:

  helloworld:
    build:
      context: .
      dockerfile: helloworld.dockerfile
    container_name: helloworld
    working_dir: /app/helloworld
    ports:
      - 80:80
    volumes:
      - .:/app/helloworld
    tty: true

docker-composeコマンドで起動

Ubuntu18.04
$ sudo docker-compose up -d
Creating network "helloworld_default" with the default driver
Building hello-world
Step 1/1 : FROM alpine:3.4
3.4: Pulling from library/alpine
c1e54eec4b57: Pull complete
Status: Downloaded newer image for alpine:3.4
 ---> b7c5ffe56db7

Successfully built b7c5ffe56db7
Successfully tagged helloworld_helloworld:latest
WARNING: Image for service helloworld was built because it did not already exist. To rebuild this image you must use `docker-compose build` or `docker-compose up --build`.
Creating helloworld ... done 

起動してくれました!

今回はWindows10 Homeの環境でWSL2を利用しました。

おわりに

この記事ではsudoを付加してdockerコマンドを行っていますが、
一般ユーザをDockerグループに登録する事によりsudoは省略可能です。

しかし後述の「一般ユーザをDockerグループに登録せずに、非rootユーザで実行できるようにする」にもあるとおり、セキュリティ重視から、sudoをする方法にしておきます(sudoは結局rootで動かしている)
Rootlessモードを利用できるように継続して調べてみます。

参考

いろいろなQiitaや記事を拝見させていだだき有難うございます。その中でも特に参考にさせていただきました。

その他:一般ユーザをDockerグループに登録せずに、非rootユーザで実行できるようにする

参考: RootlessモードでDockerをより安全にする [DockerCon発表レポート]

Rootlessモードとは
Rootlessモードは、Dockerデーモン及びコンテナを、非rootユーザで実行する技術です。Rootlessモードを用いることにより、万一Dockerに脆弱性や設定ミスがあっても、攻撃者にホストのroot権限を奪取されることを防ぐことが出来ます。

RootlessモードのDockerをインストールする
RootlessモードのDockerは, curl -fsSL https://get.docker.com/rootless | sh コマンド1行で、ユーザのホームディレクトリ内に簡単にインストールすることが出来ます。sudo は不要です。ただし、 /etc/subuid および /etc/subgid が事前に設定されている必要がありますが、最近のLinuxディストリビューションではユーザ作成時に自動的に設定されることが多いので、たいていは考慮不要です。

今回、Rootlessモードのコマンドを実行してみたのですが、エラーとなり断念しました。

$ curl -fsSL https://get.docker.com/rootless | sh
cat: /lib/modules/4.19.72-microsoft-standard/modules.builtin: No such file or directory
# Missing system requirements. Please run following commands to
# install the requirements and run this installer again.
# Alternatively iptables checks can be disabled with SKIP_IPTABLES=1

cat <<EOF | sudo sh -x

modprobe ip_tables
EOF
$ cat <<EOF | sudo sh -x
> modprobe ip_tables
> EOF
+ modprobe ip_tables
modprobe: ERROR: ../libkmod/libkmod.c:586 kmod_search_moddep() could not open moddep file '/lib/modules/4.19.72-microsoft-standard/modules.dep.bin'
modprobe: FATAL: Module ip_tables not found in directory /lib/modules/4.19.72-microsoft-standard

これ以上は調べても、解決策の情報にめぐり合わなかったため、覚えておくことにします。

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