#環境
- Windows Server 2012 R2
- Veeam Backup & Replication 9.5
- vSphere Client 6.0
- VM OS:Windows 2012
#エラー内容
Veeamにて仮想マシンのレプリケーションジョブを作成し実行すると、仮想マシンのvmdkファイルがVeeamのサポート外であったため、warningとなりジョブが止まってしまった。
出力されたエラーメッセージはこちら
[Disk vmname.vmdk has been skipped due to unsupported type (independent)]
JOBの内容と見直すと、JOBに追加する仮想マシンを選択する画面にてVMの容量が0Bとなっており、仮想マシンのディスク容量が認識されていなかった。
#原因
仮想マシンの仮想ディスクモードが依存型ではなく、独立型になっていたことが原因であった。この独立モードに設定すると、VMwareの仕様上スナップショットの対象から外れるようになっている。Veeamは仮想マシンのスナップショットを取得してレプリケーションを行うので、仮想ディスクの独立型を選択しているとジョブが実行できずエラーが発生したと言える。
###仮想ディスクのモードとは
仮想マシンの仮想ディスクはデフォルトだと依存型になっているが、用途によっては独立型に変更することができる。独立型というのは、仮想ディスクだけが独立した状態になっていることを意味する。
- 依存型:いつでもスナップショットを取れる。通常のディスクモード。
- 独立型-通常モード:このディスクに書き込みを行うと、仮想マシンをパワーオフしたりある時点のスナップショットに戻してもその影響を受けない。
- 独立型-読み取り専用:このディスクに書き込みを行なっても、仮想マシンをパワーオフまたはリセットするとその変更が破棄される。
※独立型はパワーオン状態だとスナップショットはとることができない。
#変更方法
####①対象VMにスナップショットがないか確認する。
スナップショットが取得されている状態だと仮想ディスクのモードを変更できないので、リストアポイントをスナップショットの管理から削除しておく必要がある。
削除方法
対象VM右クリック→スナップショット→スナップショットの管理
下図のようにレストアポイントが表示されているので削除する。(vSphere Web Clientで代用)
####②対象VMをパワーオフする。
仮想ディスクモードはパワーオフ状態でないと変更項目が活性化しない。
####③仮想ディスクを選択し、独立型のチェックを外す。
チェックを外すと仮想ディスクが依存型に変更される。変更はvSphere Clientで対応できるがvSphere Web Clientではできないので注意。
変更方法
vSphere Clientにて対象VM右クリック→設定の編集→ハードディスク選択
####④変更を保存した後、対象VMをパワーオンする。
ディスクモードを変更することによって、VMのOSの調子がおかしくなったりファイルが消えたりなどの不具合はないと思うが、念のため検証してから変更することを推奨する。
Veeamを使用する予定のときは、このような変更作業が必要になりVMの通信断が生じるので、事前にVMのディスクはどちらを選択するのか検討事項として挙げると良い。