0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

フリーランスエンジニアのファクタリング実務——ラボルの手数料10%を年換算して「使う・使わない」判断軸を整理した

0
Posted at

納品が完了しているのに、入金は翌々月末。フリーランスや個人開発で受託をやっていると、この「請求書はあるのに現金がない」状態に一度はぶつかります。

売上は立っている。赤字でもない。でも今月の手元のお金が足りない。

この記事では、こうした状況で選択肢に入る「請求書買取(ファクタリング)」について、ラボルの一律10%という手数料を年換算して計算した結果と、使う・使わないの判断軸を整理します。

ファクタリングは「借入」ではない

最初に整理しておきます。ここを混同すると判断を誤ります。

比較項目 融資(借入) 請求書買取(ファクタリング)
何をするか お金を借りて後で返す 売掛債権(請求書)を売る
返済 ある ない(取引先からの入金が買取側に渡る)
信用情報 照会・記録される ラボルは照会しないと明記
コスト 金利 手数料

将来入ってくる予定のお金を、手数料を払って前倒しで受け取る取引です。金利という概念は法的に存在しません。

10%の手数料を年換算すると

「手数料10%は高いか安いか」は、支払サイトが何日かによって全く答えが変わります

10万円を現金化(手元に入るのは9万円)した場合の年換算目安:

支払サイト 早めた日数 年換算した負担の目安
30日後に入金予定 30日 約120〜135%
60日後に入金予定 60日 約60〜68%
90日後に入金予定 90日 約40〜45%

支払サイトが短いほど割高になります。翌月末払いの請求書を当日現金化するのは、他の資金調達手段と比べて非常に高いコスト水準です。

同時に、一度きりで金額が小さく、それによって稼働が止まらずに済むなら、十分に合理的でもあります。

使うべき状況・使わない方がいい状況

使って合理的な状況

  • 今月の支払い(家賃・税金・外注費)に間に合わないという一点だけが問題で、来月には入金が確定している
  • 止まると損失の方が大きいとき(外注先への支払いが遅れて開発が止まる、サーバー代が払えずサービスが落ちる等)
  • 必要額だけを部分的に売れる(100万円の請求書のうち、足りない20万円分だけでいい)
  • 借入を増やしたくない(債権の売却なので負債にはならない)

使わない方がいい状況

  • 毎月使っている。今月の入金を前借りし続けると翌月は10%引かれた売上で同じ生活費を払うことになり、雪だるまになります。ファクタリングは構造的な資金繰り問題を一切解決しません
  • 単価が低いことが原因。手数料10%を払い続けるより値上げ交渉の方が長く効きます
  • 支払サイトが長いことが原因。次の契約更新で条件変更を交渉する方が本質的です
  • 急ぎではない。数日待てば入るなら10%を払う理由はありません

使う前に検討したい順番

  1. 着手金・前払いをもらう契約に変える(新規案件から適用できる。コストゼロ)
  2. 支払サイトの短縮を交渉する(言っていないだけで通ることは珍しくない)
  3. 単価を上げる(10%の手数料は、10%の値上げで恒久的に消える)
  4. 支出側を後ろにずらす(カードの締め日を使う等)
  5. それでも今月が埋まらないときに、必要額だけ使う

順番が大事です。1〜4を試さずに5から入ると、毎月5を使うことになります。

まとめ

  • ラボルの手数料は一律10%・1万円から・最短30分(条件あり)
  • 手数料10%は支払サイトが短いほど割高になる。30日の前倒しなら年換算三桁水準
  • 「一度きり・少額・止まると損失が大きい」なら合理的。「毎月使う」と状況は悪化する
  • 使う前に、着手金・支払サイト交渉・単価見直しを先に試す

費用の計算表と、タイプ別の判断整理を詳しく解説した記事はこちら:

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?