2025年5月にzod v4が公開されました。

zod v4ではv3と比較しいくつかの変更点があります。
具体的な変更点は以下の記事が詳しいです。

さて、zod v4では、ZodErrorクラスから入力値を取る方法も変更されています。
ZodErrorのデータをもとにエラーメッセージを組み立てることも多いかと思いますので、本記事ではZodErrorからデータを取得する方法について解説します。

v3の場合

v3までは、issue.receivedから入力値を取得する事ができていました。

zod v3

import { z } from "zod";

const Schema = z.object({
  foo: z.number(),
  bar: z.number(),
});

const { success, data, error } = Schema.safeParse(
  { foo: 1, bar: "hoge" },
);

if (!success) {
  for (const issue of error.issues) {
    console.log("code:", issue.code); //=> invalid_type
    console.log("path:", issue.path); //=> [ 'bar' ]
    console.log("期待値:", issue.expected); //=> number
    console.log("入力値:", issue.received); //=> string (入力した値の型が取れる)
  }
}

上の例ですと、期待値はnumber型、実際に入力された値はstring型という情報が取得できます。これを元にエラーメッセージを組み立てる事ができます。

v4の場合

v4からは、issue.inputから入力値を取得します。
ただし、parse時に{ reportInput: true }を渡す必要があります。

zod v4

import { z } from "zod/v4";

const Schema = z.object({
  foo: z.number(),
  bar: z.number(),
});

const { success, data, error } = Schema.safeParse(
  { foo: 1, bar: "hoge" },
  { reportInput: true }, // ここでreportInput: trueを渡さないといけない！
);

if (!success) {
  for (const issue of error.issues) {
    console.log("code:", issue.code); //=> invalid_type
    console.log("path:", issue.path); //=> [ 'bar' ]
    console.log("期待値:", issue.expected); // => "number"
    console.log("入力値:", issue.input); // => "hoge" (入力した値が取れる)
  }
}

zod v4では、このようにreportInputオプションを指定することでissue.inputから実際に入力された値を取得する事ができます。

エラーメッセージをカスタマイズする際は、これらのデータを元に文字列を組み立てます。

エラーメッセージの組み立て

const message = `${issue.expected}型じゃなくて……${issue.input}が来た……ってコト！？`;

以上、zod v4でエラーメッセージをカスタマイズする時の入力値の取り方について解説しました。