分かっていたつもりだった、合理的配慮
合理的配慮、ってワードをよく聞きます。
Webの勉強会などでも、セミナーでも至る所で「合理的配慮」という言葉はよく聞きます。
なので、分かっていたはずだったのですが、実際は、理解している"つもり"だったな、と感じた出来事が先日ありました。
というのも、Web関係以外で合理的配慮を実際に体感する出来事があったためです。
とあるイベントにボランティアとして参加したのですが、その時それを実感しました。
合理的配慮とは、いかなるものか?というのをボランティア研修でまず学びました。
たとえば、車椅子の場合。
階段しか無い場合、車椅子は2階へ登れず、障害になる。
でもそこにエレベーターがあれば障害はなくなる。
なので、この場合、エレベーターを設置するというのが合理的配慮だ。というものです。
これは、納得しました。
画像出典: 内閣府「第1章 障害の有無により分け隔てられることのない共生社会の実現に向けた取組」
https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r05hakusho/gaiyou/h01.html
そして実際、ボランティアの日に、わたしの担当場所へ、車椅子の方が来場されましたが、建物の中に入るまでに段差がありました。
その際、主催側で用意した簡易スロープを利用されていたことと、車椅子の方からの「⚪︎⚪︎してください。」というコミュニケーションによって、問題は合理的に解決し、無事建物に入られました。
このように、現実世界での合理的配慮は、目に見えやすく、かつ配慮を要する方とのコミュニケーションによって解決できることが多いかと思います。
ですが、Webでの合理的配慮というのは、相手が見えないため、配慮が難しく想像しにくいものだというのを感じました。
また、現実世界でのコミュニケーションを取る形であれば、どれぐらいの力量で何を望んでいるのかと言うところ、お互いの良い塩梅を探ることができると思うのですが、Webに限っては、どこからどこまで何を画面の向こうの人が望んでいるのかと言うのはわからないなぁと思いました。
そのため、自分の配慮は、分かった"つもり"だったんだな‥と思って、ちょっと反省したわけです
。
画面の向こうの人とWebを作る側が、どうやったらいい塩梅を見つけられるんだろう、とボランティア後に考えていましたが、今はまだ分かりませんでした。
調べてみました
そんな経緯もあり、Webでできる合理的配慮ってなんだろう?
と今更ながら調査してみました。
合理的配慮が2024年4月から民間企業で法的義務化され、施行されたの自体がもう1年半以上前ということです。
(これはつぶやく程度の個人的な感想ですが、「義務から生じる配慮」は色んな人の権利を守るのに大事と思いますが、それと同時に、義務感からというより普通〜に思いやりで配慮されるっていうのも人間同士では大事かなと思います。それにしても義務で配慮ってなんか不思議だなぁと
。 でも個人的な行きすぎた配慮は押し付けになるし、それなら法律で決まったことを心がけるのがいいのかなあ?
)
それで本題に戻ると。。
ところで、ウェブアクセシビリティは、義務化されているんだろうか?
と思いました。
調べた限り、民間企業においてのウェブアクセシビリティは、現在なお、努力義務とのこと。
一方、公的機関のウェブアクセシビリティは公式のガイドラインに沿って配慮されているようでした。
▼参考
▼公的機関での参考
どんなことを配慮すればいいの?
冒頭でも書いたように、画面越しでの配慮はやっぱり難しいと思うので、公式のガイドラインに沿って対応するというのが、今のところは良いのかなと思いました。参考にした記事でも、やはり公的なガイドラインを参考にするのが良いのでは、と言うふうに書かれていました。
▼参考にできそうな公的なガイドライン、ガイドブック(本格的に取り組む場合)
▼公的機関での参考(初心者向け)
現在の努力義務の範囲で、ウェブアクセシビリティにおいて自分ができることとして、画面の向こうには多くの人が存在する、ということを認識して念頭に置きつつ、できる範囲で配慮することかなと思います。
実際に簡単に実践できることとしたら、Webサイトであれば、下記なら今からでもできる範囲で配慮できそう、と思いました!
これらを無意識レベルで、できる範囲で配慮すればいいかなと今は思います。
基本を見直すのが大事ってことですね。
-
単語の文字間にスペースやタブを用いない。
画像と内容出典: 政府広報オンライン「ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!」
https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r05hakusho/gaiyou/h01.html
まとめ
ボランティアを通して、合理的配慮について改めて深掘りしました。
ウェブアクセシビリティにおいて、いい塩梅を見つけていくのは難しいですが、できることから見直すのが大事なんだなと気づいた体験でした。





