3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

クッソ熱い排気を活用するエンジニアリング

Posted at

最終的に出来上がった排熱利用アロマティーポット

R0014653.JPG

ことの起こり

会社から支給されているマシンですが、基本RDPとTeamsくらいしかできないのに、なぜか背面から熱い排気をします。
これが、とてつもなく暑いです。うっかり携帯を置こうものならあっつあつです。

で、これがまさかの悲劇を起こしました。

image.png

ちょっとわかりづらいですが、箱の色が変色していることわかるでしょうか?
うっかり横倒しになっていたアロマの小瓶が加熱されて、空気が膨張して漏れていたようです。
なんか、いい匂いがすると思ったんだよなぁ…もったいない。

ひらめいた

「いっそのこと、この排熱でアロマを飛ばせるようにしたらよいのではないか」

image.png

  • 普通の3Dプリントでは熱に負けそうなので、金属だろうな。
  • 皿だと面白くないし、和風デザインがいいな。火鉢とかでもいいな
  • でもあまり高さがあるとNotePCが開けなくなるな。
  • くそ熱いからヤカンにして、ふたを付ければいいか。
  • ヤカンというか、3D業界といえばユタティーポット

完成イメージ図

火鉢とか、コンロとかも作ろうとしたが、まずは最小の評価からということでティーポットを作ることにした。

image.png

モデリング作業

データをダウンロードして、3Dプリントサービスにデータを投げればよいかといえばそうではなく、いくつかの小さな問題があります。

  • 普通のユタティーポットは3Dモデルで中身がつまっておらず、3Dプリントができない。
  • アロマを入れられないのでアロマディフューザーとしては使えない。
  • 形状によっては薄すぎたりしてガイドラインを守れない。

改造する必要があります。

ダウンロード

適当なユタティーポットをダウンロードしてきます。

私がダウンロードしてきたデータは取っ手や口、ふたがつながっていました。
image.png

三角ポリゴン to 四角ポリゴン

3Dプリントサービスを使う際には最終的にSTLなどで三角ポリゴンには変換されるのですが、途中加工をするには四角ポリゴンの方が気分が良いので、四角ポリゴンに頑張って変換します。

Face → Tris to Quads 

この時点で、どうせ対称形なので半分にぶった切っています。

image.png

モディファイアはMirrorとSubdivisionだけです。
エッジにクリースをかけてもよいと思いますが、私はエッジの直前に一つ分割を入れています。

image.png

これを本体、取っ手、蓋に対して実施します。

image.png

Boolean

あとはBooleanで穴をあければOKです。

image.png

底は緩やかにして掃除などをしやすくしました。

蓋に関しては特にいうことはありません。
Tris to Quads で四角ポリゴンにするだけです。

image.png

STLファイル出力

Blenderから、出力対象のモデルを選択して、

File → Export → STL

でファイルを出力します。
この時、以下が有効になっていることを確認して、Scaleも適切に設定します。(なお、適切が分からない人はのちほど、JLCPCBにアップロードした際のサイズで確認しましょう)
‐ Selection Only

  • Apply Modifiers

image.png

JLCPCB 3DPrintサービス

Keyboardのケースを作成したときもそうですが、非常に安く、早く、良い仕上がりですので私はJLCPCBのサービスを利用しています。

ログインして、3Dプリントをクリックし、以下の画面でファイルをアップロードします。

image.png

後程、(おそらく人の)チェックが入るのですが、ファイルアップロードした時点でも確認ができます。

左上の3Dモデルをクリックして、新たに画面が開くので、上の「Analysis Results」で分析結果を見ることができます。
元のモデルよりもかなり蓋を部厚めにしていますが、すこし危うい厚みになっています。リスクをのんでOKとするか、モデルを修正するかしましょう。
 
image.png

JLCPCBのルールは以下です。素材によっても異なるので、じっくり見ましょう(金属の方がレジンなどよりも厚みが必要だったりします!)

あとは場合によってはこれでよいのか念押しのメールが届いたりするので返信をして代金を振り込むと印刷が開始されます。

途中経過も細かに更新され、中国のすごさを感じます。(裏側が人間がやっているのか全自動化は分かりませんが)

image.png

なお、2つのモデルを金属で出力して送料込みでクーポン割引込みとはいえ、10ドルちょっとは、さすがにすごいと思います。

なお、費用ですが、クーポンを適用しても途中で割引の料金が出たり消えたりしました。QAChatで質問したら速攻回答をくれましたが、最終的な振り込みの段階でちゃんと8ドル割引が適用されていました。

精度や素材を考えたら、手元にくるまでにすこし時間がかかりますが、3Dプリンター買わなくていいかなぁという気分になります。

image.png

到着!

知っている人は知っている、例の青い箱です。
申し訳ないくらい丁寧に梱包されています。

例の青い箱 開けたところ プチプチ取り外し
17494733752480.jpg 17494734502721.jpg 17494734716282.jpg

サイズ感&質感 うーん、いいじゃないですか。

R0014653.JPG

これを…くっそ熱いPCのすぐ後ろに配置して、アロマをいれて…

17494738070170.jpg

3
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?