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Raspberry PI 5にFreeCAD1.0.2をインストール〜モデル作成~応力解析

Last updated at Posted at 2025-09-14

はじめに

ラズベリーパイ(Raspberry PI)はRaspberry PI OSで動作する手のひらサイズのパソコンで、様々なアプリをインストールして使うことができます。ここでは、FreeCADというオープンソースの3D-CADをRaspberry PI 5(RAM4GB仕様)にインストールして、梁の3点曲げモデルの作成と応力解析を行います。

FreeCADのインストール

  1. FreeCADのサイト
    https://www.freecad.org/index.php?lang=ja
    で「今すぐダウンロード」をクリックします。
    20250913_14h37m44s_grim.png

  2. Linuxの「aarch64 AppImage」をクリックしてAppImageをダウンロードします。
    20250913_14h40m06s_grim.png
    AppImageについては以下のサイトなどで解説されています。
    https://virment.com/how-to-use-appimage-linux/

  3. ダウンロードしたファイルを適当なフォルダに格納します。ここではデスクトップの「FreeCAD」というフォルダを作成して、そこに格納します。2025-09-13-145547_861x598_scrot.png

  4. ダウンロードしたファイルをダブルクリックしても実行できないため、次のように権限を付けます。
    LXTerminalを起動して、FreeCADのファイルがあるフォルダまで移動します。
    20250913_17h09m31s_grim.png
    次のコマンドを実行して、ダウンロードしたファイルに権限を付けます。「FreeCAD_1.0.2-conda-Linux-aarch64-py311.AppImage」の部分にはダウンロードしたファイルの名前を入力します。
    20250913_17h15m29s_grim.png

  5. ダウンロードしたファイルをダブルクリックします。下図のようなダイアログが表示されたら「実行」をクリックします。
    20250913_17h17m19s_grim.png

  6. FreeCADが起動できました。
    20250913_17h20m21s_grim.png

  7. 初期設定を行います。
    編集メニューの設定をクリックします。
    標準-標準で言語、単位系、テーマなどを設定
    20250913_17h33m22s_grim.png
    表示-ナビゲーションでマウスの動作などを設定
    20250913_17h27m26s_grim.png
    設定が終わったら、右下の「OK」をクリックします。
    設定後の画面です。テーマを「dark」にしています。
    20250913_17h34m00s_grim.png

梁の3点曲げモデルの作成

  1. ファイルメニューの新規をクリックします。
    20250913_18h37m13s_grim.png

  2. スケッチを作成をクリックします。
    20250913_18h37m46s_grim.png

  3. YZ平面を選びOKをクリックします。
    20250913_18h40m00s_grim.png

  4. 四角形を描きます。長方形を形成アイコン右側の▼をクリックして、中心配置長方形をクリックします。
    20250913_18h41m24s_grim.png

  5. 原点で左クリックし、クリックしたままマウスを移動すると四角形が描けるので、適当な大きさになったらクリックを離します。
    20250913_18h43m15s_grim.png

  6. 寸法をクリックしてから、長方形の縦の辺をクリックして寸法を入力します。同様に、横の辺をクリックして寸法を入力します。ここでは、縦10mm、横20mmとしています。
    20250913_18h45m18s_grim.png
    寸法が入力されると長方形が緑色になります。緑色は形状が確定したことを表します。
    左側のタスク内にある「閉じる」をクリックしてスケッチを終了します。
    20250913_18h48m06s_grim.png
    スケッチが終了した状態です。
    20250913_18h51m01s_grim.png
    なお、左側のモデル内にあるSketchをダブルクリックすると、再びスケッチを編集することができます。

  7. 長さ200mmの梁を作成します。パッドをクリックします。
    20250914_12h42m03s_grim.png

  8. 長さ200mm、面に対して対照にチェックを入れてOKをクリックします。
    20250914_12h46m08s_grim.png

  9. 梁の上面中央の荷重を加える位置に線を入れます。WorkbenchをSketcherに変更します。
    20250914_13h09m28s_grim.png

  10. 梁の上面をクリックし、「スケッチを作成」をクリックします。
    20250914_13h12m25s_grim.png

  11. スケッチのアタッチで平面を選択してOKをクリックします。
    20250914_13h12m42s_grim.png

  12. 梁の上面について、上半分に長方形を描く、次のようなスケッチを作成します。
    スケッチが終わったら、閉じるをクリックします。
    20250914_16h23m15s_grim.png

  13. ワークベンチをPartに変更します。
    20250914_16h26m20s_grim.png

  14. Ctrlキーを押しながら、左端のモデルで分割したい面のある形状(ここではPad)と分割に使用するスケッチ(ここではSketch001)の順にクリックします。
    20250914_16h27m13s_grim.png

  15. Slice to Compound をクリックすると、上面が2つの面に分割されます。
    20250914_16h27m49s_grim.png

  16. モデルが完成したので、名前を付けて保存します。ここでは、FreeCADのフォルダに格納します。
    20250914_13h45m08s_grim.png
    20250914_13h46m05s_grim.png

※FreeCADによる面分割の方法は次の記事に掲載されています。

梁の3点曲げモデルの応力解析

  1. ワークベンチをFEMに変更します。
    20250914_14h57m48s_grim.png

  2. 解析コンテナーをクリックします。
    20250914_14h58m38s_grim.png

  3. 固体体用材料をクリックして、材料を選択します。ここでは、「Steel-1C45」を選択しました。
    20250914_14h59m30s_grim.png
    20250914_15h00m40s_grim.png

  4. 境界条件を設定します。
    変位境界条件をクリックして
    20250914_15h03m08s_grim.png
    追加をクリックし、梁の裏面の片方のエッジをクリックして、YとZの変位を0に設定します。
    20250914_15h05m16s_grim.png
    同様に、梁の裏面のもう片方のエッジをクリックして、Zの変位を0に設定します。
    20250914_15h08m25s_grim.png
    設定が終了した状態です。
    20250914_15h10m29s_grim.png
    梁の中央に荷重を加えます。荷重負荷をクリックして
    20250914_15h11m32s_grim.png
    追加をクリックし、梁の表面の中央線をクリックし、加力に荷重値を入力します。ここでは1kNとします。
    20250914_15h14m57s_grim.png
    荷重の向きを定義するために、梁の表面に垂直なエッジをクリックして、方向をクリックします。ここでは、梁の厚さ方向のエッジをクリックして、それを方向としました。荷重の矢印が梁を押している方向になっていない場合は、逆方向をチェックします。
    20250914_16h31m14s_grim.png

  5. メッシュを作成します。Bodyを選択してから、Netgenによる形状からのFEMメッシをクリックします。
    20250914_15h20m31s_grim.png
    適用をクリックするたびに、設定された条件でメッシュが作成され表示されます。
    ここでは、最大サイズ2mmとし、2次精度にチェックを入れた条件でメッシュを作成しました。最後にOKをクリックします。
    20250914_15h24m29s_grim.png

  6. SolverCcxToolsをダブルクリックします。
    20250914_15h26m44s_grim.png
    .Inpファイルの書き出し、Calculix実行の順に実行します。21秒で解析が終了しました。閉じるをクリックします。
    20250914_16h51m31s_grim.png

  7. CCX_Resultsをダブルクリックして結果を表示します。
    20250914_16h49m00s_grim.png
    最大たわみは0.48mm(0.488mm)、最大引張応力は148.86MPa(150MPa)という結果も得られました。ここで、カッコ内は材料力学による理論値です。

終わりに

参考までに、私のノートパソコン(CPU Core i7-1065G7 1.3GHz、RAM16GB、Windows11、SSD512GB)でこのモデルを解析したところ17秒かかりました。

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