MocapForAllを使ったVRChatフルトラを爆速で起動する方法

TL; DR

• 身体への装着物が不要なカメラフルトラは気軽でいいぞ
• カメラを固定できるなら毎回のキャリブレーションは不要
• カメラが2台なくても有線で接続できるAndroidスマホが2台あれば爆速起動可(iPhoneの情報求む)

対象読者

• フルトラを試してみたけど面倒でやめてしまった人
• 眠っているWebカメラやAndroidスマホをモーキャプに転用したい人
• 安価でモーキャプしたい人

構成

準備

必要なモノの用意・セットアップ

• WindowsPC
• SteamVR
• Steam版VRChat
• VMT
  • SteamVRにインストールし、セットアップが完了していること
• MocapForAll
• カメラ2台
  • 必要に応じてUSB延長ケーブルも
  • 複数のカメラをUSBハブでまとめるのは通信量に耐えられないのでNG
  • 同じ機種2台はMocapForAllが反応しないことがあるので避ける

(以下、カメラをAndroidスマホで代用したい人向け)

• Androidスマホ
  • ロック解除にパスワードを求めないようにしておくとGood
• Iriun Webcam (Androidアプリ)
• Iriun Webcam Server (Windowsアプリ)
• adb
  • Iriun Webcam ServerをインストールしていればC:\Program Files (x86)\Iriun Webcam\adb.exeが利用可能
  • PATHを通しておくこと

MocapForAllの各種設定

カメラ固定後、公式マニュアルを参考にカメラのキャリブレーション等の設定を終わらせる
一度VRChatで動作を確認しておくとよい
確認できたら最後に「全カメラ設定を保存」しておくこと(個別のパラメータ保存はしなくてもよい)

adbでデバイスシリアルを取得

Androidスマホを使うとき限定
使用するスマホをPCにUSBで接続し、USBデバッグを許可する
PC上でadb devicesを実行してデバイスのシリアル番号一覧を取得
出てきたシリアル番号を適当なテキストファイル(ここではdevices.txtとする)に保存
複数のデバイスを使用する場合は1行に1デバイスを記入

batファイル作成

• Androidスマホを使う場合

@echo off

for /f %%s in (devices.txt) do (

	rem power-on device
	call adb -s %%s shell input keyevent 26
	call adb -s %%s shell input keyevent 82

	rem start webcam
	call adb -s %%s shell am start -n com.jacksoftw.webcam/com.iriun.webcam.IntroActivity

)

start PATH\TO\MocapForAll.exe StartCapture LoadAllCameras
start steam://rungameid/438100

echo "press any key to exit"
pause

rem stop webcam
for /f %%s in (devices.txt) do (
	rem stop webcam
	call adb -s %%s shell am force-stop com.jacksoftw.webcam
	
	rem power-off device
	call adb -s %%s shell input keyevent 26
)

PATH\TO\MocapForAll.exeは個人の環境に合わせて置き換え

• Androidスマホを使わない場合

@echo off
start PATH\TO\MocapForAll.exe StartCapture LoadAllCameras
start steam://rungameid/438100

PATH\TO\MocapForAll.exeは個人の環境に合わせて置き換え

実際の運用

上記batファイルを実行すれば起動できる
終わる際にはVRChat・MocapForAll・SteamVRを停止
Androidスマホ使用時はbat実行環境にキー入力してあげればカメラを停止してくれる(これをやらないとカメラが常時ONとなってしまい電力を浪費する)

Tips

Androidスマホの電池持ちが怖い

BIOSやWindowsの設定でシャットダウン中もUSBに通電するような設定にすると常時充電できる

参考にさせていただいた記事

batコマンドについて、下記記事を参考に作成しました。

構成図作成にあたり、下記記事を参考にしました。