はじめに
私は普段デザイナーとして働いていて、最近はCopilot StudioでAIエージェントを作ることに挑戦しています。この記事はシリーズの9本目です。
デザイナー畑の方で、これからAIに触ってみようとしている方に向けて書いています。
前回の記事: https://qiita.com/YukiSaku\_2FC/items/f8ca49f433b1a200076f
今回の課題
今回からは、また新しいエージェントを作ります。
せっかく新しく作るなら、これまでの記事でまだ使っていない機能を取り入れて、Copilot Studioならではのよさを活かせるものにしたいと考えました。
やったこと
1. まだ使っていない機能から候補を挙げる
まず、これまでの記事で使った機能を振り返りました。Teamsのメッセージの取得、ナレッジソース、定期実行、エージェント同士の連携、メモリなどは、すでに試しています。
そのうえで、まだ使っていない機能の中から、仕事にも使えそうなものを挙げてみました。
- Figmaとつなぐ:外部ツールと連携するための共通の仕組み(MCP)を使って、Figmaのファイルを読ませる
- 画像を読ませる:スクショやデザイン案を渡して、ガイドラインに沿っているかコメントをもらう
- 出来事をきっかけに動かす:決まった時刻ではなく、ファイルが置かれたときやメールが届いたときに動き出す
- 会話の流れを自分で組み立てる:質問の順番や入力フォームを、AIに任せず自分で決める
- 集めた情報を書き込む:エージェントが集めた情報を、SharePointリストやExcelに記録する
- 作ったエージェントをテストする:評価の機能を使って、回答をまとめて確かめる
このうちいくつかは業務ですでに使っていたり、使い方の見当がついていたりします。そこで今回は、まだ手をつけていない「会話の流れを自分で組み立てる」と「集めた情報を書き込む」の2つを組み合わせることにしました。
会話の流れを組み立てるには、「トピック」と「アダプティブカード」を使うようです。トピックは、ある話題が出たときの会話の流れを、部品を並べて自分で組み立てる機能です。アダプティブカードは、チャットの中に入力欄やボタンを並べた小さなフォームを出す機能です。
これまでは、エージェントへの指示(instructions)を書いて、会話はAIに任せる作り方が中心でした。今回は、聞く項目や順番を自分で決める作り方になります。前回までとは作り方の考え方が違うので、そこも面白そうだと感じました。
参考: https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/authoring-create-edit-topics https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/authoring-ask-with-adaptive-card
ここから、このエージェントに何をやらせるかを決めていきます。
2. 自分の業務から題材を探す
この2つの機能が活かせる題材を、自分の業務から探しました。
今の業務で一番手間に感じているのは、営業の情報を集めて整理し、Teamsでやり取りするところです。その中で思い当たったのが、見積もりの申請でした。
以前は見積もり申請用のフォームがあったのですが、それがなくなり、今はTeamsのチャネルのスレッドでやり取りしています。申請するときは、メモ帳に保存しておいたテンプレートをコピーして、案件ごとに埋めてから貼り付けています。申請した案件の一覧も、メモ帳の表に手で入力して更新しています。
案件が多いと、この手作業はかなり大変です。ここをAIで楽にできたらいいなと思いました。
3. 今の申請の流れを書き出す
題材が決まったので、今の申請がどう進んでいるかを書き出しました。
- 私が承認者に、案件の登録を依頼する
- 承認者が社内のシステムに案件を登録し、発行された見積番号を私に教えてくれる
- 私がその見積番号を使って、見積もりの申請を出す
- 承認者が申請を承認し、それを受けて見積書の発行担当の方が見積書を発行する
1と3は、どちらも私が同じチャネルのスレッドに文章を貼って依頼しています。
書き出してみると、1の依頼と3の申請で、同じ情報を繰り返し書いている部分があることに気づきました。そこで、1で入力した内容をエージェントに引き継いでもらい、3でもう一度書かなくて済むようにすることにしました。
4. エージェントにやってもらうことを決める
流れを書き出したうえで、エージェントにやってもらうことを次の3つに決めました。
- 案件登録の依頼文を作る:私がカードに案件名、顧客名、作業期間、納品日、請求日を入力すると、エージェントがその内容から依頼文を作り、SharePointリストにも記録する
- 見積もり申請の文面を作る:私が案件を選んで、見積番号や人月などを入力すると、エージェントが見積金額を計算し、申請用のテキストを作る
- 案件一覧を出す:エージェントがSharePointリストの記録を、共有用の表にまとめる
申請用のテキストのうち、フォームの種類や単価、見積もり条件の定型文のように毎回同じものは、エージェント側に持たせておきます。私が入力するのは、案件ごとに変わる項目だけです。
まとめ・次にやりたいこと
今回は、Copilot Studioでまだ使っていない機能から候補を挙げ、見積もりの申請を題材に、新しいエージェントにやってほしいことを整理しました。使うのは、会話の流れを自分で組み立てるトピックとアダプティブカード、そしてSharePointリストへの書き込みです。
次回は、エージェントの名前を決めて、SharePointリストとトピック、アダプティブカードを実際に組んでいこうと思います。