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5行でカッコいい可視化を「WandB」入門

Last updated at Posted at 2022-12-10

🏁 目的

この記事の目的は、WandBとは何かを知り、基本的な使い方をマスターすることです。

この記事を参照するメリットは以下の点があります。

  • WandBの基本的な使い方を押さえられる
  • 普段のコードにWandBを導入できる

では早速、WandBを学んでいきましょう!

🤔WandBとは

WandBは機械学習のプラットフォームです。

そして、正式名称はWeights & Biasesと言います。

✨ WandBでできること

WandBでは、以下のようなことができます。

  • モデルの学習記録
  • モデル・データセットのバージョン管理
  • モデルの性能評価
  • 可視化

可視化では、Web上でのようなダッシュボードを作成できます。
スクリーンショット 2022-12-08 17.01.08.png
とてもカッコいいですね!

🔧WandBのセットアップ

WandBを使うためのセットアップについて、説明していきます。

WandBへの登録とAPIキーの取得

まずはWandBを使うために、https://wandb.ai/site で無料アカウントの登録をし、ログインしていきましょう。

次にAPIキーを設定画面で取得しましょう。
Danger Zone > API keys > New keyで作成できました。

素早いAPIキーの確認
APIキーの作成後は、https://wandb.ai/authorize でもAPIキーをコピーできます。

WandBのインストール

pipで自身の環境にWandBをインストールしましょう。

Open In Colab
手軽に試したい方は、Google Colabノートブックをご利用ください。

ノートブックの方

!pip install wandb

コマンドラインの方

pip install wandb

WandBへのログイン

WandBへログインしましょう。

ログインの際にはAPIキーを求められるので、先ほど作成したAPIキーを入力してください。

ノートブックの方

import wandb
wandb.login()

コマンドラインの方

wandb login

💻 WandBの使い方

準備が整ったので、WandBの基本的な使い方を説明します。

初期化

wandb.initで、WandBの実行を初期化し、記録を開始します。

import wandb
wandb.init(project="my-project")

プロジェクト名(my-project)は、好きな名前にしてください。

このプロジェクト名のもとに、記録が行われていきます。

ハイパーパラメータの保存

wandb.configで、保存したいハイパーパラメータを指定します。

wandb.config.epochs = 10

後の条件の比較に役立ちます。

学習時の評価値を記録

wandb.logで、正解率や損失のような、評価値を追跡・記録させます。

記録をわかりやすくするために、仮のループと値を入力します。

import random
offset = random.random() / 5
for epoch in range(2, wandb.config.epochs): # 保存したハイパーパラメータを使用
    accuracy = 1 - 2 ** -epoch - random.random() / epoch + offset
    loss = 2 ** -epoch + random.random() / epoch - offset
    
    # WandBへの記録
    wandb.log({"accuracy": accuracy, "loss": loss})
# WandBへ実行の終了を知らせる
wandb.finish()

また、wandb.finish()で、実行の終了を知らせています。

これによりノートブック形式では、学習の経過記録や概要を知らせてくれます。
スクリーンショット 2022-12-09 20.25.28.png

WandBのダッシュボードを確認してみましょう。
これらたったの5行を追加しただけで、次のような記録ができています!
スクリーンショット 2022-12-09 19.48.22.png

📣 通知の送信

WandBでは、メールやSlackに通知を送ることができます。

通知のタイミング
学習が完了したときや止まってしまった時、また自身でカスタマイズして、通知を送信できます。

設定

まず設定画面 > Alertsで通知の設定を行います。

今回はwandb.alert()のEmailをオンにして、自身で通知のタイミングを指定してみましょう。
スクリーンショット 2022-12-09 20.15.25.png

送信の実行

wandb.alert()を使って、通知の送信を行いましょう。
タイトルや本文を送ることができます。

import wandb
wandb.init(project="sample-alert")

accuracy = 0.9
# 通知の送信
wandb.alert(
    title="WandBからの通知", 
    text=f"今の正解率は {accuracy} です。"
)

wandb.finish()

メールボックスを確認してみましょう。
以下のような通知が届いていました!
スクリーンショット 2022-12-10 11.27.48.png

注意
wandb.alert()だけの実行では、うまく動作しなかったです...。

🎉 まとめ

最後に、これまでのコードを踏まえ、まとめて実行していきましょう。
少し書き方を変えている部分もあるので、新しい書き方として、参考にしていただければ幸いです。

import wandb
import random

total_runs = 5

# 5回実行する
for run in range(total_runs):
  # 初期化
  wandb.init(
      # プロジェクト名を設定
      project="total-project", 
      # 実行名をつける(これまでのように、指定しない場合は、自動で作成してくれます)
      name=f"run_{run}", 
      # ハイパーパラメータ等の情報を保存
      config={
      "learning_rate": 0.02,
      "architecture": "CNN",
      "dataset": "CIFAR-100",
      "epochs": 10,
      })
  
  # 学習ループ
  epochs = 10
  offset = random.random() / 5
  for epoch in range(2, epochs):
      accuracy = 1 - 2 ** -epoch - random.random() / epoch - offset
      loss = 2 ** -epoch + random.random() / epoch + offset
      
      # 評価値の記録
      wandb.log({"accuracy": accuracy, "loss": loss})

  # 通知の送信
  if run >= 4:
    wandb.alert(
        title='学習が完了しました。',
        text=f'5回目の正解率は {accuracy} でした。',
    )
  
  # 実行の終了を伝える
  wandb.finish()

WandBによって、次のような可視化が確認できます!
スクリーンショット 2022-12-10 14.24.07.png

WandBは数行加えるだけで、簡単に可視化できる便利なツールですね!
これを機に、ぜひ使ってみて下さい!

参考文献

読んでいただき、ありがとうございました!

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