AWS EC2でのProxy設定方法 – インターネットオプションと環境変数
こんにちは!
本記事は 「Proxy入門シリーズ」 です。
初回の記事では「そもそもProxyとは?」を整理しました。
今回は実務でよく遭遇する AWS EC2サーバでのProxy設定 について紹介します。
特に以下の2つを押さえておくと、WindowsでもLinuxでもProxy越しの通信がスムーズになります。
- インターネットオプション(Windowsの場合)
- OS環境変数の設定(Linux / Windows共通)
1. インターネットオプションでのProxy設定(Windowsの場合)
Windows ServerをEC2で利用していると、IEやWindows Updateなど、システムレベルでProxyが必要になるケースがあります。
その場合は 「インターネットオプション」 から設定します。
手順
- サーバーにログイン
- コントロールパネル → 「インターネットオプション」
- [接続] タブ → [LANの設定] → 「プロキシサーバーを使用する」にチェック
- アドレスとポート番号を入力
注意ポイント
- サーバー内から
https://www.google.comなどにアクセスして、通信できるか確認 - 「ローカルアドレスにはプロキシを使用しない」にチェックを入れると、社内通信はProxyを経由せずに済みます
2. OS環境変数でのProxy設定
アプリケーションやCLIツール(curl, yum, apt, aws cli など)は、環境変数 に設定されたProxyを参照します。
そのため、OSレベルで環境変数を設定することが重要 です。
Linuxの場合
/etc/profile などに以下を追記します。
export http_proxy=http://proxy.example.com:8080
export https_proxy=http://proxy.example.com:8080
export no_proxy=169.254.169.254,localhost,127.0.0.1,.example.internal
# 反映後は再ログイン、もしくは source /etc/profile を実行。
Windowsの場合
PowerShellで以下を設定します。
setx http_proxy "http://proxy.example.com:8080" /M
setx https_proxy "http://proxy.example.com:8080" /M
setx no_proxy "169.254.169.254,localhost,127.0.0.1,.example.internal" /M
#設定後はサーバーを再起動するか、少なくともログオフ・ログオンが必要。
no_proxy が超重要!
例えば、EC2メタデータ(169.254.169.254) にProxyを通そうとすると失敗します。
AWS環境では必ず no_proxy に追加しましょう。
3. Proxy設定確認方法
設定したら、実際に通信できるか確認しましょう。
Linuxの場合
curl -I https://www.google.com
Windowsの場合
Invoke-WebRequest -Uri https://www.google.com
通信できない場合は、以下をチェック:
- Proxyアドレス/ポートの誤り
- no_proxy が不足している
- アプリケーションが独自にProxy設定を持っている