起業の狼煙を上げるまでの8ヶ月間
会社を設立して9年目、この8ヶ月間は私にとってリスキリングと自己探求の期間でした。
この9年間で取り組めていなかった課題に向き合うため、経営、マーケティング、営業、組織構築、投資について学び直しました。その過程で行き詰まるたびに、以下のような自己理解を深める活動を繰り返しました:
- 内省による自己分析
- 他者との対話
- 自己理解のための調査
- 占いや性格診断の活用
「自分にはどんな能力があり、誰の役に立てるのか?」この問いに向き合い続け、意見をもとに考えを変え、また元に戻る。アドバイスを受け、アイデアを出すものの、結局振り出しに戻る。このサイクルを何度も繰り返してきました。
おそらく、自分の認知を書き換える必要があったのでしょう。確かな答えは見つかりませんでしたが、これは誰にとっても正解のない世界なのかもしれません。
自分を探せ
この8ヶ月間、私が最も時間を費やしたのは会社のMissionを定めることでした。
- 会社を通じて何を実現するのか
- 世界レベルで必要とされる企業とは何か
- なぜ私たちがそれを実現できるのか
- 私たちに何ができるのか
このMissionを策定する上で最大の障壁は、私自身でした。
ただし、起業にも様々な形があります。人生のMissionは、必ずしも1つの会社だけで実現する必要はありません。
私は課題解決が好きで好奇心旺盛なタイプでした。人の課題を解決することが私の「大好物」だったのです。そのため、明確なMissionがないまま9年間会社を継続できたのは、ひたすら課題解決を続けてきたからです。
これまでの実績として:
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あるクライアントの事業はスケールフェーズに入り、現在はスケーリングに伴う新たな課題解決に取り組んでいます。
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建築系企業では教育アプリの開発を手がけました。この企業は以前、ゲーム形式の学習アプリで失敗を経験していました。2度目のチャレンジでは、当初のゲーム活用の構想からピボットし、学習者の課題解決に焦点を当てたアプリを開発。結果として:
- ローンチ後2週間で業界最高のユーザーレビュー(評価4.8)を獲得
- 5ヶ月間で6,000ダウンロードを突破し、現在も成長中
- プロダクトオーナーの育成も並行して実施
「なぜそこまで尽力したのか?」と問われることもありましたが、それは企業の経営者が、退職後の従業員のための新規事業創出に本気で取り組んでいたからです。その真摯な姿勢に共感し、私も全力で支援させていただきました。
このような経験を経て、8ヶ月の熟考の末、新会社のMissionを以下のように定めました:
「すべての人がテクノロジーを使いこなし、イノベーションを創出する力を教え育てる」
これは自分探しを得て見つけた1つの答えでした。