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人的資本経営
さて、前回は戦略を作ろうという話しをしました。そして、中小企業であってもSDGsやESGを無視してはならないという話しをリスクの観点から話しました。
このESGのSが特に最近では注目されているのが、人的資本経営という話しに繋がります。
人的資本経営とは、従業員を単なるコストではなく、企業の持続的な成長を支える「資本」として捉え、その価値を最大化していく経営アプローチです。
特に中小企業において、この考え方が重要な理由として以下が挙げられます:
人材獲得競争の激化
- 少子高齢化による労働人口の減少
- 大企業との人材獲得競争の激化
- 若手人材の価値観の多様化
競争力の源泉としての人材
- 中小企業の強みは「人」に依存する部分が大きい
- 技術やノウハウの継承には熟練社員の存在が不可欠
- イノベーションの推進には従業員の創造性が重要
具体的な取り組みとしては
・人材育成への投資
従業員のスキルアップを支援し、キャリア開発を促進することで、個人と組織の価値を共に高めていく施策が求められます。
・働き方改革の推進
ワークライフバランスの実現や、多様な働き方の導入により、従業員の満足度を高め、生産性の向上につなげていきます。
・評価制度の見直し
従来の年功序列や画一的な評価基準から、個人の成長や貢献度を適切に評価できる仕組みづくりが重要です。
このように、人的資本経営は、単なる人事施策の枠を超えて、企業の持続可能性と成長戦略に直結する経営課題として認識する必要があります。
中小企業だからこそ、一人一人の従業員の価値を最大限に引き出し、活かしていく経営が求められているのです。
これは、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」や目標10「人や国の不平等をなくそう」にも密接に関連しており、ESG経営の実践としても重要な意味を持ちます。
毎週水曜日の朝7時から人的資本経営勉強会というものを実施してるのですが、もし参加したい方がいたらご連絡ください。