ターゲットを決めろ
前回は「作る前に売る」という原則についてお話ししました。これは、本格的な開発に入る前に、課題を特定し、販売の見込みを確保してから製品開発を始めるという考え方です。
ソフトウェアサービスを提供する場合、まず顧客となりうる人々を探してサービスを構築していきますが、その過程でサービスのコンセプトを決める際、ターゲットを明確にすることが重要です。
例えば、これから解説するElixirでの開発例として、次のようなターゲット設定を考えてみましょう
「起業について調べ始め、具体的な行動を開始しているものの、具体的な事業内容や時期についてまだ決めかねている人」
このターゲット設定の後、「ターゲットの課題を解決するコンセプト」を策定する必要があります。
コンセプトを決めろ
コンセプトの策定には、ターゲットの状況を深く理解することが不可欠です。
先ほど設定したターゲットについて、以下のような特徴を仮説として立てることができます。これらは検証を重ねながら精緻化していく必要があります。
状況面の特徴
- 起業というキーワードに関心を持ち、インターネット検索や書籍での情報収集を始めている
- 現在は会社員や学生として生活しながら、将来の選択肢として起業を検討している
- アイデアや事業計画がまだ具体化していない段階にある
心理面の特徴
- 起業への憧れや関心はあるが、具体的な一歩を踏み出せていない
- 情報収集は始めているが、どこから着手すべきか迷っている
- リスクや準備に関して不安を抱えている
コンセプトをより適切に決定するために、顧客理解をさらに深めていく必要があります。そこで、この連載でも実験的な試みとして、簡単なアンケート調査を実施したいと思います。
以下のアンケートにぜひご回答ください:
https://forms.gle/USBooRs5ZjQEMbWS9
アンケートの結果については、個人情報に十分配慮しながら、今後の記事で分析・活用させていただく予定です。もし、お知り合いの中に起業に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、このアンケートの共有をお願いできますと幸いです。
エンジニアの方々は、この段階で既に開発を始めたい気持ちをお持ちかもしれません。そこで、どのようなサービスになるにせよ必要となる課金機能の実装から始めていきたいと思います。
次回からは、具体的なElixirでの開発についても解説していきます。