使用技術
※この記事はPython 3を使用しています。Python 2では手順が異なります。
仮想環境について
Pythonには仮想環境を構築するためのライブラリがいくつかあります。
これらを使用することで各プロジェクトに対して それぞれ別のパッケージをインストールして管理することができます。
もし共通の環境で開発を進めると、モジュールを追加・削除したりバージョンアップしたことによって他のプロジェクトに影響を与える場合があります。
仮想環境を使用することで、これを解決することができます。
構築方法
1. コンソールを開く
Windowsでは特に事情がない限り、PowerShellを使用することを推奨します。
2. pipを最新版にする
pipコマンドを使用する前に、最新にする必要があります。
最新をインストールするには以下のコマンドを実行します。
$ python -m pip install --upgrade pip
ヒント
先頭の $
はコマンドであることを意味するものです。実際にコンソールに入力するのは $
を省いた文字列です。
3. (venvをインストールする)
venvは通常、Pythonの標準ライブラリに含まれているためこの手順は飛ばして構いません。
念のためインストール方法を記載しておきます。
仮想環境を構築するためのツール 'venv' をインストールします。
$ python -m pip install venv
4. 仮想環境を作成する
cd (chdir) を用いて、仮想環境を作成したいディレクトリに移動します。
$ cd (任意のパス)
次に仮想環境を作成します
$ python -m venv env
これで仮想環境を作成できました。
5. 仮想環境を有効化する
作成した仮想環境を有効化すると、その環境に入ることができます。
UNIX系では以下のコマンドを実行します
$ source env/bin/activate
Windows系では以下のコマンドを実行します
> .\env\Scripts\activate
これで仮想環境の構築は完了しました。
Windowsではコマンド実行時に下記のエラーが発生する場合があります。
このシステムではスクリプトの実行が無効になっているため、ファイルを読み込むことができません。
その際は以下のコマンドを実行して、ファイルの実行ポリシーを変更する必要があります。
> Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope Process
その後、先程のコマンドをもう一度実行してください。
6. 仮想環境内で作業開始
仮想環境内でpipコマンドを行えば、ローカルとは別に、その環境内でパッケージを管理できます。
試しに $ pip list
とするとローカルにインストールされているものとは別であることが確認できます。
プログラムを実行するには $ python (ファイルパス)
とすることで、仮想環境内で実行できます。
特定のバージョンをインストールするには以下のように入力します
$ pip install (パッケージ名)==(バージョン)
7. 仮想環境を無効化する
仮想環境を無効化すると、その環境から出ることができます。
$ deactive
もう一度仮想環境に入るには有効化を行うだけです。
さいごに
今回はPythonの仮想環境を構築する方法について説明しました。
参考になれば幸いです。