前回は、「LLMレシピ――自家製ローカルAIの牛肉煮込み」として、ローカルAIの材料と組み立て方を料理に例えて整理しました。
今回は、そのレシピを実際のMacで調理してみる実践編です。前回はLM Studioを例にしましたが、実際に組んだ環境では、会話モデルの実行にOllama、チャット画面にOpen WebUI、画像生成にComfyUIを使いました。
前回触れたRAGや追加学習は、今回は設定しません。まずは「会話する」「画像を作る」「iPhoneから使う」ところまで、動作した手順を記録します。
MacでローカルLLMと画像生成AIを動かし、iPhoneのブラウザからチャットと画像生成を使えるようにしました。
最終的には、iPhoneから「赤いリンゴに葉っぱを付けた画像を作って」と送ると、Macで画像が生成され、チャット内に表示されるところまで動きました。
この記事では、インストール、外付けSSDへのモデル保存、Open WebUIとComfyUIの接続、実際につまずいた点をまとめます。
1. 今回の構成
| 役割 | 使用するもの |
|---|---|
| AIを実行するパソコン | Mac Studio、ユニファイドメモリ64GB |
| モデル・チャットデータの保存先 | 外付けSSD |
| 会話用モデルの実行 | Ollama |
| 会話用モデル | 手元の表示名は huihui_ai/Qwen3.8-abliterated:27b-q8_0
|
| チャット画面 | Open WebUI |
| 画像生成の実行 | ComfyUI Desktop |
| 画像生成モデル | 手元のファイル名は juggernautXL_ragnarok.safetensors
|
| iPhoneからの利用 | SafariでOpen WebUIを開く |
会話と画像生成は別のモデルが担当します。Qwenが会話や画像用の指示を処理し、ComfyUIが画像生成モデルを実行します。iPhoneは操作と結果の表示に使います。
この記事のOpen WebUIは、Dockerを使わず、Mac上で直接起動します。
記載したモデル名は、今回の環境で表示された名前です。配布状況やタグは変わる場合があります。別のモデルを使う場合は、自分の ollama list に表示された名前に置き換えてください。
また、abliterated という名称だけで、あらゆる拒否がなくなることや回答の正確さが保証されるわけではありません。
接続先を最初に整理する
今回のMacのLAN内IPアドレスは 192.168.0.85 でした。これは各家庭・パソコンで異なるので、自分のMacのIPアドレスに読み替えてください。
| 接続するもの | 今回の接続先 |
|---|---|
| Mac上のOpen WebUI → Ollama | http://127.0.0.1:11434 |
| Mac上のOpen WebUI → ComfyUI | http://127.0.0.1:8000 |
| Macのブラウザ → Open WebUI | http://127.0.0.1:8080 |
| iPhoneのSafari → Open WebUI | http://192.168.0.85:8080 |
127.0.0.1 は、その端末自身を指します。iPhoneに 127.0.0.1 と入力しても、Macにはつながりません。
2. ターミナル操作の基本
Macで「ターミナル」を開きます。Spotlightで「ターミナル」と検索して起動できます。
この記事のコマンドは、シェルの入力待ち画面で実行します。手元では末尾に % が表示されていました。
もし ollama run の会話画面で >>> が表示されている場合は、先に以下を入力して抜けます。
/bye
ollama list や curl はAIに送る文章ではなく、ターミナルで実行するコマンドです。
サーバーの起動コマンドは、そのまま動き続けます。次の確認コマンドを打つときは、ターミナルの別タブ・別ウインドウを開いてください。
3. Ollamaをインストールする
Macでは、OllamaのダウンロードページからmacOS版を入手します。
- ダウンロードしたディスクイメージを開く。
- Ollamaを「アプリケーション」フォルダに入れる。
- 一度起動し、コマンドを使うための設定を求められたら進める。
- 新しいターミナルを開き、以下を実行する。
ollama --version
バージョンが表示されれば、コマンドを使えます。
作業中には curl -fsSL https://ollama.com/install.sh | sh というコマンドも出てきましたが、公式ドキュメントではLinux向けのインストール・更新手順として案内されています。Mac向けの記事では、macOS版の導入手順を使います。
すでに ollama list が動く環境なら、再インストールは不要です。
4. 外付けSSDにモデルを保存する
今回使った保存先は以下です。
/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models
Hanye2T はSSDの名前です。自分のSSDの名前に置き換えてください。
新規にダウンロードする場合
FinderでSSDがマウントされていることを確認し、次を実行します。
ls -ld "/Volumes/Hanye2T"
SSDが見つかったら保存先を作ります。
mkdir -p "/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models"
この記事では、Ollamaをターミナルから起動して管理します。Ollamaアプリがサーバーを起動している場合は、メニューバーのOllamaから終了しておきます。
外付けSSDの保存先を指定して起動します。
OLLAMA_MODELS="/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models" \
OLLAMA_HOST="127.0.0.1:11434" \
ollama serve
このターミナルは開いたままにします。
Open WebUIだけをiPhoneから使う構成では、Ollama自体をLANに公開する必要はありません。
今回の作業途中ではiPhoneのChatboxからOllamaへ直接接続したため、OLLAMA_HOST="0.0.0.0:11434" も使用しました。Open WebUI経由に統一する場合は、上記の 127.0.0.1:11434 で足ります。
すでにモデルが内蔵SSDにある場合
今回の環境では、途中でモデルフォルダを外付けSSDに移し、元の場所をシンボリックリンクにしました。最終的に確認できた状態は以下です。
~/.ollama/models -> /Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models
確認には以下を使います。
ls -ld "$HOME/.ollama/models"
これから移す場合は、Ollamaを停止し、移動先に既存のモデルフォルダがないことを確認してから行います。以下は、移動元が通常のフォルダで、移動先が未作成の場合に限定した例です。
(
set -e
source_models="$HOME/.ollama/models"
target_models="/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models"
if [ ! -d "/Volumes/Hanye2T" ]; then
echo "外付けSSDが見つかりません。"
exit 1
fi
if [ ! -d "$source_models" ] || [ -L "$source_models" ]; then
echo "移動元が通常のモデルフォルダではありません。現在の設定を確認してください。"
exit 1
fi
if [ -e "$target_models" ] || [ -L "$target_models" ]; then
echo "移動先がすでに存在します。上書きせず、内容を確認してください。"
exit 1
fi
mkdir -p "/Volumes/Hanye2T/AI/ollama"
mv "$source_models" "$target_models"
ln -s "$target_models" "$source_models"
)
新規ダウンロードで保存先を指定する方法と、既存フォルダを移動する方法は、自分の状態に合う方を選びます。すでにリンクができている環境で移動をやり直す必要はありません。
5. 会話用モデルを用意する
Ollamaサーバーを起動したまま、別のターミナルで実行します。
ollama list
手元では、最終的に以下のモデルが表示されました。
NAME SIZE
huihui_ai/Qwen3.8-abliterated:27b-q8_0 29 GB
同じ配布タグが利用できる環境で、新しくダウンロードする場合のコマンドは以下です。
ollama pull huihui_ai/Qwen3.8-abliterated:27b-q8_0
タグが見つからない場合は、配布元で現在の名前を確認するか、別のOllama対応チャットモデルを選びます。このモデル名であることは、Open WebUIとComfyUIの接続条件ではありません。
会話テストは以下です。
ollama run huihui_ai/Qwen3.8-abliterated:27b-q8_0
「こんにちは」と送って応答を確認し、終了するときは /bye を入力します。
モデルの稼働状況は別ターミナルで確認できます。
ollama ps
手元では、このモデルが約31GB、100% GPU と表示されました。これはその時点の表示で、設定や会話の長さによってメモリ使用量は変わります。
6. uvをインストールする
Open WebUIを動かすため、uvを導入します。
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
インストール後に新しいターミナルを開き、確認します。
"$HOME/.local/bin/uv" --version
この記事ではPATHの設定差による混乱を避けるため、uvx もフルパスで呼び出します。
7. Open WebUIを起動する
データの保存先を外付けSSDに作成します。
mkdir -p "/Volumes/Hanye2T/AI/open-webui/data"
続けて起動します。
DATA_DIR="/Volumes/Hanye2T/AI/open-webui/data" \
OLLAMA_BASE_URL="http://127.0.0.1:11434" \
"$HOME/.local/bin/uvx" --python 3.11 open-webui@latest serve --host 0.0.0.0 --port 8080
初回はPython環境や依存パッケージの取得が入ります。ログが流れ、起動するまで待ちます。このターミナルも開いたままにします。
DATA_DIR を明示しているので、今回のチャットデータや設定の保存先は外付けSSD側です。ただし、uv本体、Python環境、パッケージのキャッシュなどまで、すべて外付けSSDに移るわけではありません。
この例は導入時に使った @latest を記載しています。後から同じ版を再現したい場合は、動作したOpen WebUIのバージョンを記録し、open-webui@バージョン番号 に固定してください。今回の記録には正確なOpen WebUIのバージョン番号が残っていません。
8. Open WebUIの初期設定
Macのブラウザで以下を開きます。
http://127.0.0.1:8080
初回の管理者アカウント作成画面で、名前、メールアドレス、パスワードを設定します。
ログイン後、チャット画面のモデル選択欄から、Ollamaでダウンロードしたモデルを選びます。
モデルが出てこない場合は、管理者設定の「接続」からOllamaの接続先を確認します。
http://127.0.0.1:11434
環境変数で指定した値より保存済みの管理者設定が優先される場合もあるので、既存環境では画面の値も確認します。
まずは通常の文章で応答が返るかを確認してから、画像生成の設定に進みます。
9. iPhoneから開く
MacとiPhoneを同じ家庭内LANに接続します。Macが有線LAN、iPhoneがWi-Fiでも、相互通信できる同じネットワークなら使えます。
Macの「システム設定 → ネットワーク」で、使用中の接続のIPアドレスを確認します。
今回の例では、iPhoneのSafariに以下を入力しました。
http://192.168.0.85:8080
Macで作成したOpen WebUIのアカウントでログインします。
よく使う場合は、Safariの共有メニューから「ホーム画面に追加」しておくと、次から開きやすくなります。
この手順の接続範囲は家庭内LANです。ルーターのポート開放は行いません。Macのファイアウォールで接続許可を求められた場合は、使用するアプリの受信接続設定を確認してください。
MacのIPアドレスが変わったら、iPhoneから開くURLも変更します。
10. ComfyUI Desktopをインストールする
ComfyUI公式のmacOS向け導入手順から、Apple Silicon向けのComfyUI Desktopを入手します。
- インストーラーをダウンロードして開く。
- ComfyUIをインストールして起動する。
- 初回設定で、インストール先・作業用フォルダを確認する。
- Python環境などの初期セットアップが完了するまで待つ。
今回の作業用フォルダは以下でした。
~/Documents/ComfyUI
アプリをインストールするだけでは、今回使用する画像生成モデルが揃うとは限りません。次にモデルを用意します。
11. SDXLの画像生成モデルを配置する
今回使ったモデルのファイル名は以下です。
juggernautXL_ragnarok.safetensors
Juggernaut XL系の配布情報は、RunDiffusionの案内ページなどから確認できます。配布ページでバージョン、ファイル形式、利用条件を確認し、SDXL用のチェックポイントをダウンロードします。
今回の記録では、このファイルを取得した正確な配布URLまでは残っていません。記事中のファイル名だけを根拠に、別モデルを同じ名前へ変更することは避けてください。
標準的な保存先は、作業用フォルダ以下の models/checkpoints です。
~/Documents/ComfyUI/models/checkpoints/
Finderで「移動 → フォルダへ移動」を選び、上記のパスを入力して開けます。ダウンロードした .safetensors ファイルを入れ、モデル一覧を更新するかComfyUIを再起動します。
外付けSSDを使う場合は、ComfyUI側で設定したモデル検索先に置きます。今回のOllama用フォルダに画像生成モデルを入れても、ComfyUIのチェックポイントとして自動登録されるわけではありません。
12. ComfyUI単体で1枚生成する
まず、ComfyUIだけで画像が生成できることを確認します。
基本のノードは以下です。
| ノード | 役割 |
|---|---|
| CheckpointLoaderSimple | 画像生成モデルを読み込む |
| CLIPTextEncode × 2 | 描きたい内容とネガティブプロンプトを処理する |
| EmptyLatentImage | 画像の幅・高さを指定する |
| KSampler | 画像生成のサンプリングを実行する |
| VAEDecode | 生成結果を画像に変換する |
| SaveImage | 画像を保存する |
今回の設定例です。
| 設定 | 値 |
|---|---|
| 幅・高さ | 1024 × 1024 |
| バッチサイズ | 1 |
| Steps | 25 |
| CFG | 7 |
| Sampler | dpmpp_2m |
| Scheduler | karras |
| Denoise | 1 |
テスト用のプロンプトは、例えば以下です。
A single red apple with a green leaf on a white table, soft natural light, photorealistic
「実行」「Queue」などのボタンで生成します。ボタン名はComfyUIのバージョンによって異なります。
ここで画像が出ない場合は、先にComfyUI側のモデル読み込みやワークフローを確認します。
13. ComfyUIの実際のポート番号を確認する
今回いちばん混乱した点です。
ComfyUIの説明では 8188 がよく登場しますが、今回のComfyUI Desktopは 8000番 で動いていました。
ComfyUIを開いた状態で、Macのターミナルから実行します。
curl --max-time 10 -sS http://127.0.0.1:8000/system_stats
正常に接続できると、システム情報のJSONが返ります。今回の返答には以下が含まれていました。
{
"comfyui_version": "0.41.0",
"deploy_environment": "local-desktop2-standalone"
}
上記は返答から抜粋したもので、実際にはRAMやPythonなどの情報も表示されます。起動引数にも --port 8000 が含まれていました。
どのポートが待ち受けているかは、以下でも確認できます。
lsof -nP -iTCP -sTCP:LISTEN
アプリ名だけで判断できない場合は、候補のポートに対して /system_stats の応答を確認します。
14. API形式のワークフローを用意する
Open WebUIには、ComfyUIの API形式のJSON を登録します。
ComfyUI内のメニューから「File → Export (API)」を選び、JSONを保存します。Mac上部の一般的なファイルメニューや、ブラウザの「ページを保存」とは別です。項目が見つからない版では、ComfyUIの設定で開発者向けオプションを確認します。
今回のAPIワークフロー
以下は、今回使った構成とノードIDを揃えた、リンゴの画像用の例です。テキストエディタでプレーンテキストとして保存し、ファイル名を sdxl_api.json にします。
ckpt_name は、ComfyUIで実際に選択できるファイル名に合わせてください。サブフォルダがある場合は、その相対パスも含めて一致させます。
{
"7": {
"inputs": {
"filename_prefix": "sdxl_simple",
"images": ["14", 0]
},
"class_type": "SaveImage"
},
"10": {
"inputs": {
"text": "A single red apple with a green leaf on a white table, soft natural light, photorealistic",
"clip": ["15", 1]
},
"class_type": "CLIPTextEncode"
},
"11": {
"inputs": {
"text": "",
"clip": ["15", 1]
},
"class_type": "CLIPTextEncode"
},
"12": {
"inputs": {
"seed": 119069988068200,
"steps": 25,
"cfg": 7,
"sampler_name": "dpmpp_2m",
"scheduler": "karras",
"denoise": 1,
"model": ["15", 0],
"positive": ["10", 0],
"negative": ["11", 0],
"latent_image": ["13", 0]
},
"class_type": "KSampler"
},
"13": {
"inputs": {
"width": 1024,
"height": 1024,
"batch_size": 1
},
"class_type": "EmptyLatentImage"
},
"14": {
"inputs": {
"samples": ["12", 0],
"vae": ["15", 2]
},
"class_type": "VAEDecode"
},
"15": {
"inputs": {
"ckpt_name": "juggernautXL_ragnarok.safetensors"
},
"class_type": "CheckpointLoaderSimple"
}
}
自分でエクスポートしたワークフローを使う場合は、ノードIDがこの例と異なることがあります。その場合は次の対応表を自分のJSONに合わせます。
15. Open WebUIにComfyUIを登録する
Open WebUIのアカウントメニューから、管理者パネルの設定を開き、「画像」を選びます。画面名や配置はバージョンによって多少異なります。
今回の設定は以下です。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 画像生成 | オン |
| 画像生成エンジン | ComfyUI |
| ベースURL | http://127.0.0.1:8000 |
| APIキー | 今回のローカル接続では空欄 |
| モデル | juggernautXL_ragnarok.safetensors |
| 画像サイズ | 1024x1024 |
| ステップ | 25 |
| 画像プロンプト生成 | 今回はオン |
ベースURLを入力して接続・更新し、モデル一覧から選びます。モデルが表示されない場合は、次のAPIでも登録状況を確認できます。
curl --max-time 10 -sS http://127.0.0.1:8000/object_info/CheckpointLoaderSimple
返ってきたJSONにある ckpt_name の候補を確認します。
続いて、ComfyUIワークフローのアップロード欄で、前の節のAPI形式JSONをアップロードします。
ワークフローノードの対応付け
上のJSONを使う場合は、以下のように設定します。
| Open WebUIの項目 | Key/入力キー | Node IDs/ノードID |
|---|---|---|
| Prompt | text |
10 |
| Model | ckpt_name |
15 |
| Width | width |
13 |
| Height | height |
13 |
| Steps | steps |
12 |
| Seed | seed |
12 |
例えば「Prompt → text → 10」は、「ノード10の inputs.text を、チャットから渡された画像プロンプトに差し替える」という指定です。
最後に「保存」を押します。
今回のOpen WebUIはMac上で直接動いているため、ComfyUIの接続先は 127.0.0.1 です。Docker向けの記事にある host.docker.internal は、この構成では使用していません。
16. iPhoneのチャットで画像生成を有効にする
- iPhoneのSafariでOpen WebUIを開く。
- 会話用のモデルを選ぶ。
- 入力欄の近くにある、菱形が4個並んだような機能メニューを開く。
- 「画像」をオンにする。
- メニューを閉じ、画像生成を明示して送信する。
テスト文は以下です。
赤いリンゴが白いテーブルに1個置かれた写真を生成して。
単に「リンゴ」と送ると、リンゴの説明が返ってくる場合があります。「画像を作って」「写真を生成して」と依頼しました。
手元では、チャットに generate_image の実行が表示され、生成されたリンゴの画像が埋め込まれました。
通常のプロンプト変更のたびに、JSONを作り直したりアップロードし直したりする必要はありません。 Open WebUIが登録済みワークフローの指定箇所に値を渡します。
ワークフローの構造、モデルの種類、ノードIDなどを変更した場合は、JSONと対応付けの更新が必要になることがあります。
なお、この手順で確認したのは文章からの新規画像生成です。前の画像と同じ構図を厳密に保って編集する機能は、別途画像編集用の設定・ワークフローが必要です。
17. 今回出たエラーと確認方法
Couldn't connect to server
最初は以下で接続できませんでした。
curl --max-time 10 -sS http://127.0.0.1:8188/system_stats
原因は、今回のComfyUIが8188番ではなく8000番で動いていたことです。
400: Something went wrong :/
Open WebUIのチャットには、以下だけが表示されました。
{
"error": "400: Something went wrong :/"
}
この表示だけでは原因は判断できません。Open WebUIを起動したターミナルを確認すると、その前に以下がありました。
ConnectionRefusedError
Connect call failed ('127.0.0.1', 8000)
その時点では、ComfyUIへ接続できていませんでした。ComfyUIを起動し、以下の応答が返ることを確認してから再実行すると、画像生成まで進みました。
curl --max-time 10 -sS http://127.0.0.1:8000/system_stats
同じ400でも、モデル名やワークフローの不一致など、別の原因の場合があります。「少し待てば直る」と決めつけず、ターミナルに出る元のエラーを確認します。
モデル名を入れてもエラーになる
以下を確認します。
- ComfyUI単体で、そのモデルを使って生成できるか。
-
/object_info/CheckpointLoaderSimpleにファイル名が出ているか。 - Open WebUIのモデル名とJSONの
ckpt_nameが一致しているか。 - PromptやModelのノードIDが、アップロードしたJSONと一致しているか。
- 設定変更後に保存したか。
ポートがすでに使われている
OllamaやOpen WebUIを二重に起動している可能性があります。
lsof -nP -iTCP:11434 -sTCP:LISTEN
lsof -nP -iTCP:8080 -sTCP:LISTEN
稼働中のサーバーが正常なら、そのまま使います。停止する場合は、そのサーバーを起動したターミナルで Control + C を押すか、アプリ側から終了します。
18. 起動を楽にする .command ファイル
Macでは、実行権限を付けた .command ファイルをFinderからダブルクリックできます。
以下は、毎回長いコマンドを入力しないための補助手順です。すでに同名のファイルがある場合は、内容を確認してから作成してください。
Ollama起動ファイル
ターミナルで以下を実行します。
cat > "$HOME/Desktop/Ollama起動.command" <<'EOF'
#!/bin/zsh
export PATH="/opt/homebrew/bin:/usr/local/bin:$PATH"
if [ ! -d "/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models" ]; then
echo "外付けSSDのモデルフォルダが見つかりません。"
read "?Enterで終了"
exit 1
fi
if /usr/bin/curl --fail --max-time 3 -s http://127.0.0.1:11434/api/tags >/dev/null; then
echo "Ollamaはすでに起動しています。"
read "?Enterで終了"
exit 0
fi
export OLLAMA_MODELS="/Volumes/Hanye2T/AI/ollama/models"
export OLLAMA_HOST="127.0.0.1:11434"
ollama serve
EOF
chmod +x "$HOME/Desktop/Ollama起動.command"
Open WebUI起動ファイル
cat > "$HOME/Desktop/OpenWebUI起動.command" <<'EOF'
#!/bin/zsh
export PATH="$HOME/.local/bin:/opt/homebrew/bin:/usr/local/bin:$PATH"
if [ ! -d "/Volumes/Hanye2T/AI/open-webui/data" ]; then
echo "外付けSSDのOpen WebUIデータフォルダが見つかりません。"
read "?Enterで終了"
exit 1
fi
if /usr/bin/curl --fail --max-time 3 -s http://127.0.0.1:8080/health >/dev/null; then
echo "Open WebUIはすでに起動しています。"
open "http://127.0.0.1:8080"
read "?Enterで終了"
exit 0
fi
export DATA_DIR="/Volumes/Hanye2T/AI/open-webui/data"
export OLLAMA_BASE_URL="http://127.0.0.1:11434"
"$HOME/.local/bin/uvx" --python 3.11 open-webui@latest serve --host 0.0.0.0 --port 8080
EOF
chmod +x "$HOME/Desktop/OpenWebUI起動.command"
どちらもデスクトップに作成されます。Finderでは「デスクトップ」を開くと見つかります。
ここで掲載した起動ファイルは、記事用に整理した例です。実際の環境で動作確認した長い起動コマンドと同じ設定を使っていますが、この起動ファイル自体の実行確認は別途行ってください。
再起動後の起動順
- 外付けSSDを接続する。
-
Ollama起動.commandをダブルクリックする。 - ComfyUIアプリを起動し、準備完了を待つ。
-
OpenWebUI起動.commandをダブルクリックする。 - iPhoneのSafariでOpen WebUIを開く。
OllamaとOpen WebUIを動かしているターミナルは開いたままにします。終了するとサーバーも止まる場合があります。ComfyUIもアプリを終了すると画像生成ができなくなります。
19. 速度について
画像生成は動きましたが、操作していて待ち時間を感じました。今回、生成秒数を正確に計測していないため、速度の数値は掲載しません。
考えられる待ち時間は、会話モデルによる指示の処理、モデル読み込み、ComfyUIでの画像生成などです。実際のボトルネックは、ログやComfyUIの進行状況を見て切り分ける必要があります。
この構成では会話用と画像用のモデルが同じMacのメモリやGPUを使います。64GBだから常に高速とは限りません。解像度、ステップ数、会話の長さ、他のアプリの使用状況も影響します。
設定を調整する場合は、まずバッチサイズ1・1024×1024・25ステップなど、条件を揃えて比較します。
20. できたことと、別途設定が必要なこと
| 機能 | 今回の状態 |
|---|---|
| MacでローカルLLMを実行 | 確認済み |
| iPhoneからチャット | 確認済み |
| チャットからComfyUIへ画像生成を依頼 | 確認済み |
| 生成画像をiPhoneのチャット内に表示 | 確認済み |
| プロンプトごとのJSON再アップロード | 通常は不要 |
| 画像編集・同一人物や構図の維持 | 今回の手順では未設定 |
| Googleなどを使うWeb検索 | この記事では未設定 |
| 外出先からの接続 | この記事では未設定 |
| 再起動後の完全自動起動 | この記事では未設定 |
参考リンク
- Ollama:macOS
- Ollama:FAQ
- uv:インストール
- Open WebUI:Quick Start
- Open WebUI:ComfyUI連携
- ComfyUI Desktop:macOSへのインストール
- RunDiffusion:Juggernaut XL
※ 画面の名称、配布モデル、ソフトウェアのバージョンは変更されることがあります。ポート番号や保存先は、手元の設定と実際の応答を確認してください。