目次
- はじめに
- この記事で分かること
- 環境
- Linuxディストリビューションの選定
- Live版と通常版の違い
- デスクトップ環境の選択
- ダウンロード
- USBメモリへの書き込み
- BIOSの設定
- Debianの起動(Live環境)
- インストール開始
- インストール完了
- よくある質問
- まとめ
- 参考リンク
はじめに
こんにちは!Linux完全初心者の私が、Debian 13.1.0をインストールしてみました。
「Linuxって難しそう...」
「どのディストリビューションを選べばいいの?」
「インストールで失敗したらどうしよう...」
最初はそんな不安だらけでしたが、実際にやってみたら意外とできました!
この記事では、私がDebianをインストールした手順を、迷ったポイントや失敗談も含めて全部書いていきます。
同じように初心者の方の参考になれば嬉しいです。
この記事で分かること
- Linuxディストリビューションの選び方
- Debianを選んだ理由
- Live版と通常版の違い
- デスクトップ環境の選び方
- 実際のインストール手順
環境
- インストールしたOS: Debian 13.1.0 (Bookworm)
- デスクトップ環境: Xfce
- インストール方法: Live USB
1. Linuxディストリビューションの選定
まず最初に悩むのが「どのLinuxを選ぶか」ですよね。
検討した選択肢
初心者向け
Ubuntu
- 最も人気があって、日本語の情報も豊富
- GUIがわかりやすい
- インストールが簡単
- 企業でも広く使われている
Linux Mint
- Ubuntuベースで、さらにWindows風の見た目
- 動作が軽快
- 初心者に優しい設計
中級者向け
Fedora
- Red Hat系の知識が学べる
- 最新技術をいち早く採用
- RHEL/CentOSへの移行がスムーズ
Debian ⭐ 今回選んだやつ
- 多くのディストリビューションの基盤
- 安定性が非常に高い
- Linuxの仕組みをより深く理解できる
上級者向け
Arch Linux
- 最小構成から自分で構築
- ドキュメント(Arch Wiki)が超充実
- Linuxの深い理解が得られる
なぜDebianを選んだのか
正直、最初はUbuntuにしようと思ってました。
でも調べていくうちに「どうせ学ぶなら基礎からしっかり」と思うようになって、Debianにしました。
私がDebianを選んだ理由:
- 多くのディストリビューションの基盤になっている(Ubuntu、Linux Mintなど)
- 安定性が高い(サーバーでも広く使われている)
- Linuxの基本をちゃんと学べる(変に簡略化されていない)
- 情報も十分にある(困ったときに調べられる)
結果的に、この選択は正解だったと思います!
2. Live版と通常版の違い
Debianには大きく分けて2種類のインストール方法があります。
Live版(debian-live-*.iso)
特徴:
✅ USBメモリから起動して試せる
✅ インストールせずに使える
✅ 気に入ったらそのままインストール可能
✅ 初心者におすすめ!
流れ:
USBメモリから起動
↓
Live環境で試用(まだPCに何も変更なし)
↓
気に入ったら「Install Debian」をクリック
↓
インストール
通常版(debian-*.iso)
特徴:
✅ インストール専用
✅ ファイルサイズが小さい
✅ ネットワーク経由でパッケージをダウンロード
流れ:
起動
↓
いきなりインストール開始
初心者は絶対にLive版を選びましょう!
理由:
- 実際に触って確認できる
- インストール前に動作確認できる
- 失敗してもPCに影響なし
3. デスクトップ環境の選択
Live版をダウンロードしようとすると、たくさんの種類があって迷います。
debian-live-13.1.0-amd64-xfce.iso
debian-live-13.1.0-amd64-gnome.iso
debian-live-13.1.0-amd64-kde.iso
debian-live-13.1.0-amd64-cinnamon.iso
...
これ、全部Debian 13.1.0で中身は同じなんです。
違うのは**「デスクトップ環境」**だけ。
デスクトップ環境って?
簡単に言うと**「見た目と操作感」**です。
スマホで例えると:
- Android(OS)は同じだけど
- PixelとGalaxyとXiaomiで見た目が違う
これと同じで、Debian(OS)は同じだけど、デスクトップ環境で見た目が変わります。
各デスクトップ環境の特徴
初心者におすすめ
Xfce ⭐ 今回選んだやつ
✅ 軽量でサクサク動く
✅ シンプルで使いやすい
✅ 古いPCでも快適
✅ Windows XP風の見た目
GNOME
✅ モダンで美しい
✅ Ubuntuと同じ環境
✅ Mac風の操作感
⚠️ やや重い
Cinnamon
✅ Windows 10/11風
✅ 直感的に使える
✅ Linux Mintと同じ環境
その他
KDE
- 多機能でカスタマイズ自由
- 見た目が美しいけど重い
MATE、LXQt
- 軽量だけど地味
絶対に避けるべき
Standard
❌ GUIなし!コマンドラインのみ(黒い画面)
❌ 初心者には無理
おすすめの選び方
軽さ重視・学習用 → Xfce
見た目重視 → GNOME
Windows風がいい → Cinnamon
私は学習用途だったので、軽くてシンプルなXfceを選びました。
実際に使ってみて、動作が軽快で学習に集中できるのが良かったです!
4. ダウンロード
ダウンロード先
公式サイト: https://www.debian.org/CD/http-ftp/#mirrors
ミラーサイト(日本): https://ftp.jaist.ac.jp/debian-cd/
ディレクトリ構造
Index of /debian-cd/
├── 13.1.0-live/ ← Live版(おすすめ)
├── 13.1.0/ ← 通常版
├── current-live/ ← 最新Live版へのリンク
└── current/ ← 最新通常版へのリンク
13.1.0-live/ または current-live/ に入りましょう。
ファイルの選び方
debian-live-13.1.0-amd64-xfce.iso (3.5GB) ← おすすめ
debian-live-13.1.0-amd64-gnome.iso (3.8GB)
debian-live-13.1.0-amd64-kde.iso (3.8GB)
debian-live-13.1.0-amd64-cinnamon.iso (3.8GB)
debian-live-13.1.0-amd64-standard.iso (1.8GB) ← GUIなし、避ける
amd64 = 64bit版(ほとんどのPCはこれ)
ダウンロードには結構時間がかかります(3GB以上あるので)。気長に待ちましょう。
5. USBメモリへの書き込み
ダウンロードしたISOファイルをUSBメモリに書き込みます。
必要なもの
- USBメモリ(8GB以上)
- 書き込みツール
書き込みツール(Windows)
Rufus(おすすめ)
- https://rufus.ie/
- 簡単で高速
- 無料
使い方:
- Rufusをダウンロードして起動
- USBメモリを挿す
- 「選択」でダウンロードしたISOを指定
- 「スタート」をクリック
- 待つ
⚠️ 注意: USBメモリの中身は全部消えます!
6. BIOSの設定
USBメモリから起動するには、BIOSの設定が必要です。
起動順序の変更
-
PCを再起動
-
起動時にキーを連打
- よくあるキー: F2、F12、DEL、ESC
- メーカーによって違う
- 画面に「Press F2 for Setup」みたいに出ることもある
-
Boot順序を変更
- 「Boot」タブを探す
- USBを最優先にする
- 保存して終了(F10)
メーカー別のキー(参考)
Dell: F12
HP: ESC または F9
Lenovo: F12 または F1
ASUS: F2 または DEL
分からなければ「[PCのメーカー名] BIOS 起動」でググりましょう。
7. Debianの起動(Live環境)
起動手順
- USBメモリを挿したまま再起動
- Debianの起動メニューが表示される
- 「Live system (amd64)」 を選択(一番上)
- 待つ
起動メニューが出ない場合
- もう一度再起動してBIOS設定を確認
- USB書き込みが失敗している可能性→やり直し
- セキュアブートを無効化してみる(BIOS設定内)
Live環境で試してみる
起動すると、デスクトップ画面が表示されます。
これはまだインストールされていません!
USBメモリから起動しているだけです。
試してみること:
- ブラウザを開いてみる
- ファイルマネージャを触ってみる
- ターミナルを開いてみる
- 日本語表示を確認
気に入らなければ、USBを抜いて再起動すれば元のOSに戻ります。
8. インストール開始
Live環境で問題なければ、いよいよインストールです。
インストーラーの起動
デスクトップに**「Install Debian」**というアイコンがあるはずです。
これをダブルクリック。
インストールウィザード
画面の指示に従って設定していきます。
1. 言語選択
日本語を選択
2. 地域・タイムゾーン
地域: 日本
タイムゾーン: 東京
3. キーボードレイアウト
日本語キーボード
4. ディスクの設定 ⚠️ 超重要!
ここが一番重要で、間違えるとデータが消えます。
選択肢:
-
ディスク全体を使う
- 既存のOSを全部消してDebianだけにする
- Windowsも消えます!
- 初心者で専用PCならこれ
-
空き領域に並べてインストール
- WindowsとDebianの両方を残す(デュアルブート)
- 起動時にどちらを使うか選べる
- 少し難しい
-
手動パーティション設定
- 上級者向け
- 初心者は避ける
おすすめ:
- テスト用PCなら「ディスク全体を使う」
- メインPCなら「空き領域に並べてインストール」
⚠️ 注意: データのバックアップは必ず取っておきましょう!
5. ユーザー設定
ユーザー名: 好きな名前(半角英数)
パスワード: 忘れないもの(メモ必須)
このパスワードはsudoコマンドで使うので、絶対に忘れないように。
6. インストール開始
「インストール」ボタンをクリック。
あとは待つだけ。20〜30分くらいかかります。
コーヒーでも飲みながら待ちましょう☕
9. インストール完了
インストールが終わると、再起動を促されます。
再起動手順
- 「再起動」をクリック
- USBメモリを抜く(重要!)
- Enterキーを押す
- 再起動
初回起動
再起動すると、Debianのログイン画面が表示されます。
ユーザー名を選択
↓
パスワードを入力
↓
ログイン成功!
やった!インストール成功!🎉
ここまで来るのに2時間くらいかかりましたが、無事にDebianが起動しました。
思ったより簡単だったというのが正直な感想です。
10. よくある質問
Q: Live版で試用中にインストールしても大丈夫?
A: 大丈夫です。Live環境で使いながらインストールできます。
Q: デスクトップ環境は後から変更できる?
A: できます。別のデスクトップ環境をインストールすれば、ログイン時に選択できます。
Q: Windowsに戻したくなったら?
A: USBメモリからWindowsを再インストールすればOKです。BIOSは生きているので問題ありません。
Q: インストール中に失敗したら?
A: もう一度最初からやり直せば大丈夫です。何度でもチャレンジできます。
Q: アップデートはどうやるの?
A: インストール後の初期設定で説明します(次の記事で解説予定)。
まとめ
Linux完全初心者の私が、Debian 13.1.0をインストールしてみました!
最初は不安でしたが、Live版を使うことで失敗を恐れずに試せたのが良かったです。
今回学んだポイント:
- 初心者はLive版を選ぶと安心
- デスクトップ環境はXfceが軽くておすすめ(GNOMEも良さそう)
- ディスク設定だけは慎重に(ここだけは取り返しがつかない)
- 失敗しても何度でもやり直せる(思ったより怖くない)
それでは!👋