はじめに
2025 年 5 月に開催された Microsoft Build で、Copilot Studio 関係の多くのアップデートが発表されました。
今回は、そのうちの一つである、SharePoint リストをナレッジに追加できる機能について説明します。
ナレッジの用意
今回は、以下のような FAQ をまとめた 30 行くらいの SharePoint リストを用意しました。実際のリストはもっとたくさん列と行がありますが、今回はテストのため簡易的なものにしています。
ナレッジの追加
現在、以下の方法で、SharePoint リストをナレッジとして追加できるようになっています。用意したリストを選択してみました。
インデックスが作成するまで待ちますが、以下の状態が「準備完了」になるまで物凄く時間がかかりました。１、２ 時間程度では終わらず、一晩寝かせても終わっていないこともありました。そのため、評価する際は時間にゆとりを持っていた方が良さそうです。
その他設定
その他の設定は以下の通りです。一応、Microsoft 365 Copilot のライセンスはあります。
動作確認
まず、ナレッジの Question に記載のある内容と全く同じ質問をしてみます。しかし、残念ながら回答が返ってきません。
以下のようにナレッジ全体から情報を得るようなことは一応成功しますが、ちょっとこれだと、、、という感じです。
また、色々試行錯誤していると、個別の質問に対して回答は返ってきましたが、回答がナレッジの内容と違います。
また、citation を確認すると、JSON の応答がそのままで、また、内容自体も違う行のもの取ってきており、これも非常に微妙な感じです。
こちらの質問については上手く返ってきました。
ちょっと別の言い方に変えてみます。回答返ってきました。
こちらのパターンも確認してみます。意味を踏まえて回答返ってきてほしかったですが、返ってきませんでした。
こちらのパターンも試してみます。残念ながら回答返ってきませんでした。
これでもダメでした。
これもダメでした。
※指示の部分は色々変えてみてためしてみましたが、概ね上記のような結果でした
まとめ
今回は、Microsoft Build の Copilot Studio のナレッジ関係のアップデートとして、SharePoint リストをナレッジとして追加できるようになったため検証してみましたが、現時点ではまだまだ課題がありそうでした。
恐らく、現状インデックスの精度はそれほど高くなさそうです。そのため、今後のアップデートに期待したいところです。もちろん、今後も定期的に再検証してみようと思います。
- インデックスの作成に時間を要す
- キーワードベースで一致するような質問をしても回答が返って来ないことが多い
- 意味を基に別の表現で質問をすると回答が返ってこない
恐らく、構造化されたデータについては、以下の Dataverse の検索機能の進化の方が展開されるのは早いと思います。次回はこちらを試してみようと思います
