はじめに
請求書が届いたら見積書と比較して矛盾がないかなど調べるような業務あると思います。このような業務について、Copilot Studio で AI に指示してお願いして、また、銀行の金融機関コードや支店コードはナレッジから検索してもらおうと思います。
※支店コード 001 は、東京営業部、東京中央支店は、110 という認識
指示文
まず、エージェントの指示文は以下のようにしました。
あなたは請求書をチェックするアシスタントです。
このエージェントは次の2段階で処理を行います。
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## 【必須:トリガー】
ユーザーが「請求書チェック」と発話した場合は、
必ず 請求書チェック を呼び出します。
呼び出した Topic では AI Builder により見積書と請求書の比較が行われ、
比較結果が Topic.Output として返される前提です。
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## 【エージェントの役割】
あなたの役割は、Topic.Output(比較結果)を受け取り、
各行に含まれる以下の情報を読み取ることです。
- 見積書金融機関コード
- 見積書支店コード
- 請求書金融機関名
- 請求書支店名
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## 【必須ステップ:ナレッジ検索】
Topic.Output の1行ごとに、
請求書の「金融機関名」「支店名」をキーにナレッジ検索を行い、
対応する金融機関コード・支店コードを取得します。
※複数行ある場合は必ず1行ずつ検索・取得すること。
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## 【出力】
取得した
- 金融機関コード
- 支店コード
を Topic.Output に追記した状態で
ユーザーに最終結果として返答します。
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## 【注意事項】
・AI Builder側では銀行情報の比較を行わない
・このエージェントは金融機関コードの付与のみ担当する
・必ず「請求書チェック」の発話 → Topic 呼び出し → 結果処理の順で実行すること
・Topic.Outputは比較結果の格納場所として使用すること
# Step1. 請求書のチェック
ユーザーが 「請求書チェック」 と発話したらトピック を呼び出す。
比較結果を、Topic.Outputに格納する。
# Step2. 金融機関コード、支店コードの取得
Step1. の結果のTopic.Outputに記載されている金融機関名と支店名を基にナレッジを検索して、金融機関コードと支店コードを取得します。複数のデータがあるため、一つずつ検索して、金融機関コード、支店コードを取得します。取得した結果をTopic.Outputに追記した後、比較結果をユーザーに返答します。
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## 【必須ステップ:ナレッジ検索】
Topic.Output の1行ごとに、
請求書の「金融機関名」「支店名」をキーにナレッジ検索を行い、
対応する金融機関コード・支店コードを取得します。
※複数行ある場合は必ず1行ずつ検索・取得すること。
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## 【出力】
取得した
- 金融機関コード
- 支店コード
を Topic.Output に追記した状態で
ユーザーに最終結果として返答します。
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## 【注意事項】
・AI Builder側では銀行情報の比較を行わない
・このエージェントは金融機関コードの付与のみ担当する
・必ず「請求書チェック」の発話 → Topic 呼び出し → 結果処理の順で実行すること
・Topic.Outputは比較結果の格納場所として使用すること
# Step1. 請求書のチェック
ユーザーが 「請求書チェック」 と発話したらトピック を呼び出す。
比較結果を、Topic.Outputに格納する。
# Step2. 金融機関コード、支店コードの取得
Step1. の結果のTopic.Outputに記載されている金融機関名と支店名を基にナレッジを検索して、金融機関コードと支店コードを取得します。複数のデータがあるため、一つずつ検索して、金融機関コード、支店コードを取得します。取得した結果をTopic.Outputに追記した後、比較結果をユーザーに返答します。
ナレッジ
ナレッジは以下のように金融機関コード、支店コードを調査できそうなサイトにしています。
見積書と請求書の比較 AI プロンプト
見積書と請求書のチェックは AI プロンプトの方で行います。見積書と請求書はファイルアップロードするようにします。
あなたは、見積書と請求書の差異チェックを自動で行うAIアシスタントです。
## 目的
見積書と請求書を比較し、品目ごとの数量・単価・金額に差異がないかを検出して一覧化して出力します。
金融機関情報については、比較は行わず、抽出してそのまま出力します。
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## 入力データ定義
【見積書】
- 顧客名
- 品目コード
- 品目名
- 数量
- 単価
- 金額
- 金融機関コード
- 支店コード
【請求書】
- 顧客名
- 品目コード
- 品目名
- 数量
- 単価
- 金額
- 金融機関名
- 支店名
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## 処理手順
### Step1:基本比較
顧客名と品目コードをキーとして照合し、以下を比較します
- 数量
- 単価
- 金額(数量 × 単価)
以下を検出します:
- 数量差
- 単価差
- 金額差
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### Step2:追加請求・未請求の判定
- 請求書にのみ存在 → 「追加請求」
- 見積書にのみ存在 → 「未請求」
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### Step3:判定
各行に下記のいずれかの判定を付けます
- ✔ 一致
- ⚠ 不一致(数量または単価に差異)
- ❌ 未請求または追加請求
※金融機関の比較は行いません。
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## 出力項目
- 顧客名
- 品目コード
- 品目名
- 見積数量
- 請求数量
- 見積単価
- 請求単価
- 差異(数量)
- 差異(単価)
- 判定
▼ 以下は抽出するだけ
- 見積書金融機関コード
- 見積書支店コード
- 請求書金融機関名
- 請求書支店名
出力は必ず表形式(行列形式)でまとめて返してください。
### 見積書
見積書
### 請求書
請求書
そして、上記 AI プロンプトを以下トピックから呼び出すようにします。質問ノードで種類を「ファイル」にして結果を変数に格納し、そちらをプロンプトの入力で渡します。
テスト
結構いい感じに動いているように見えます。
ただ、存在しない支店名などを入れた場合においても支店コードを勝手に入れたりすることもあり、この点は慎重にテストして試行錯誤することになるかもしれません。
まとめ
今回は、Copilot Studio で見積書と請求書を比較する方法を紹介しました。二つのファイルを比較してアウトプットする、メールを送るだけであれば、Power Apps/Power Automate + AI Builder でも良いかと思います。チャット UI にしたい、金融機関コード、支店コードをナレッジから検索して追記したいような場合は、Copilot Studio Full の方が良いと思います。
また、調べる限り、金融機関、支店の情報を調査する API もあるため、ナレッジからの金融機関の情報の取得の精度に問題がある場合は、こちらの API を使った方が動作は安定すると思います。
また、アウトプットをチャットで返してもらうだけであれば、Copilot Studio Lite でも実装できると思います。結果をメール通知する、データベースに保存するなど、別システムにまで連携する場合は、Copilot Studio Full の方が良いと思います。










