はじめに
2025年8月16日、AWSのAIエディタ「Kiro」に課金オプションが導入されました。これまで無料プレビューとして提供されていたKiroが、いよいよ本格的に有料化へと踏み出したのです。
この記事では、実際に「Proプラン」に課金してみた体験を共有します。FreeプランとProプランで何が違うのか、そして課金する価値があるのかをまとめていきます。
Kiroとは?
Kiroは、プロトタイプからプロダクションまで、AIエージェントとの作業を簡素化した開発者体験を通じて開発を支援するAI搭載のIDE(統合開発環境)です。
他のAIコーディングツールとの大きな違いは、仕様駆動(spec-driven)開発を重視している点です。多くのAIツールが即座にコードを生成する「vibe coding」を提供する一方で、Kiroはまずプロンプトから要件定義、仕様設計を体系的に進めるアプローチを採用しています。
主な特徴
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Specモード: 要件定義から仕様設計、タスク分解までを体系的に行う
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Vibeモード: チャット形式での即興コーディング
料金プランまとめ
Kiroの料金プランは以下の4種類。性能差はなく、違うのは使える回数の上限です。
プラン名 | 月額費用 | Vibeリクエスト | Specリクエスト | 備考 |
---|---|---|---|---|
Free | $0 | 50回/月 | 0回/月 | 初回14日間ボーナス(Vibe100 + Spec100) |
Pro | $20 | 225回/月 | 125回/月 | 超過分は従量課金可 |
Pro+ | $40 | 450回/月 | 250回/月 | 同上 |
Power | $200 | 2250回/月 | 1250回/月 | 同上 |
- 従量課金:Vibe \$0.04/リクエスト、Spec \$0.20/リクエスト
- 性能は共通。あくまで“使える回数の差”だけ。
- Overages(超過課金)は自分でオンにしない限り発生しないので安心。必要に応じて切り替え可能です。
Proに課金してみた
実際にProプランに課金してみました。手続きは非常にシンプルで、Kiroアカウントにクレカを登録してワンクリックで完了。数秒で反映されます。
Freeとの違い(体感)
- Freeだと「あと数回で終わり」という不安が常につきまとう
- Proにすると「今日はまだ余裕あるな」と安心して投げられる
- 性能は同じなので「賢くなった!」という感じはないが、心理的な快適さは大きい。ただし、Proでも月225回(Vibe)・125回(Spec)なので、毎日がっつり使う人には物足りなさを感じるかもしれません
まとめ
- 性能は同じ、違いは“使える回数”と“安心感”
- Freeは「試食用」、Proは「日常的に使う用」という位置づけ
- 本気でコード生成や開発支援に使うならPro/Pro+/Powerは現実的な選択肢
おわりに
AWS Kiroはまだスタートしたばかりのサービスですが、AIエディタの新しい潮流を感じます。今後のアップデート次第では「覇権IDE」になっていく可能性もありそうです。
ちなみに私は学生なので、正直月$20は少し痛い出費です。他にも魅力的なAIサービスが多数あり、予算との兼ね合いを考える必要があります。無料プランは半月ほどで使い果たしてしまったのでProに切り替えましたが、正直Proでも回数が少なく感じています。しばらくはProを試しながら、本当に継続するかどうか検討していくつもりです。
14日間の無料トライアルも提供されているので、まずは実際に試してみて、自分の開発スタイルに合うかどうか確認することをおすすめします。
追記
たった数時間で、月間の利用制限(Vibeモード)到達してしまいました。😭
また、Specモードの使用量は0なのに使えません。バグかと思います。