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【脱クラウド】Synology NAS × 生成AIで、最強のローカルデータ分析基盤を構築する

Last updated at Posted at 2025-11-22

Synology(シノロジー)とは何か?

最近よく聞く「Synology(シノロジー)」ですが、名前だけではピンとこない人も多いと思います。

一言でいうと――

Synology は、自宅やオフィスに“自分専用クラウド”をつくれる機械(NAS)を作っている会社です。

「NAS(ナス)」という言葉が難しそうですが、実はすごくシンプルです。

■ NAS(ナス)=自分だけのクラウドストレージ

普段、スマホやパソコンのデータを「Google ドライブ」「iCloud」などに保存しますよね?
あれはクラウドですが、Synology の NAS を使えば…

✔ 自分の家にクラウドを作れる

✔ データを外に預けずに安全に保存
✔ 家の中でも外出先でもアクセスできる
✔ みんなで共有も可能
✔ ずっと使えるので容量課金もなし

という “プライベートクラウド” を作れるのが特徴です。

■ Synology が人気の理由

① とにかく使いやすい

電源を入れてブラウザからアクセスするだけで設定できます。
初心者でも迷わない UI が魅力。

② データを安全に守れる

Synology の NAS は「RAID」という仕組みで、
HDD が1台壊れてもデータを失わないようにできます。

クラウドよりも 自分で管理できる安心感 が大きい。

③ アプリが豊富

写真整理、動画保存、ファイル共有、バックアップ、AI解析など
「アプリを追加してできることを増やす」感覚で使えます。

スマホのアプリ感覚なので初心者にも扱いやすい。

④ 世界シェアトップレベル

Synology は NAS の代表的メーカーで、全世界にユーザーがいます。
情報も多く、困ったときに調べやすいのもポイント。

■ Synology で何ができるの?

難しいことを抜きにして言うと、このへん全部できます👇

写真や動画をまとめて保存

パソコン・スマホの自動バックアップ

家族・会社でのファイル共有

外出先からもアクセス

音楽・映画を NAS にためてストリーミング

防犯カメラの録画サーバー

Webサイトの公開

AI(ChatGPTなどのAPI)と連携した自動化

特に最近は、
“データはローカルでしっかり守りつつ、AIだけ外部APIで使う”
という使い方が人気です。

■ Synology を使うメリット

大事なデータをクラウドに置かなくて済む

自分の家がデータセンターになる

容量追加は HDD を買えば OK(サブスクなし)

仕事にもプライベートにも使える

一度セットアップすれば数年ほぼノーメンテで動く

■ Synology は「自分専用のクラウドを作れる便利な箱」

Synology は難しそうに見えて、実はとても実用的で簡単です。

クラウドの便利さ + ローカル保存の安心感
この両方を手に入れられるのが Synology の最大の魅力。

データを守りたい人、家族の写真を整理したい人、
研究データや仕事の資料を安全に保存したい人にも向いています。

特に DS223j のようなエントリーモデルは、
「初めてNASを買う人」にぴったりの1台です。

Synology NAS「DS223j」を買ってみた

― ローカルでデータを守りながら、生成AIや SQL も活用できる環境づくり

研究用データを扱う機会が増え、
「大事なデータはクラウドには置きたくない。でも便利さも欲しい…。」
という課題が出てきました。

そこで今回、**Synology のエントリー NAS「DS223j」**を購入してみました。
実際に触って分かったことや、今後の利用方針、さらに NAS で使えるおすすめの SQL データベース についても紹介します。

■ DS223j を買った理由

● 1. 自宅に“自分専用クラウド”を作れる安心感

Synology NAS は、

自分の家にクラウドを作れる

データはローカルに保存

ネット越しでもアクセスOK

RAID1 で1台壊れても復旧可能

という「便利さ+安全性」を両立できるのが魅力。

研究案件のデータは外部クラウドに置きたくないことが多いため、
ローカル保存が前提の Synology はピッタリでした。

件のデータは外部クラウドに置きたくないことが多いため、
ローカル保存が前提の Synology はピッタリでした。

● 2. DS223j はライトユーザー向けで扱いやすい

クアッドコア CPU

1GB メモリ

静かで省電力

2 ベイで RAID1 可能

「まずは NAS を始めてみたい」という人にも最適で、
研究用ストレージにも丁度いいスペックです。

● 3. 最新の生成AIと組み合わせやすい

Synology には Python や Node.js をインストールできるため、

ChatGPT

Gemini

Claude

Llama API

HuggingFace API

などを NAS から直接叩くことができます。

✔ ローカルにある研究データはそのまま

✔ AI には必要な部分だけ API で送る
✔ ハイブリッド型の安全運用ができる

これが今回の最大の購入目的でした。

■ 実際に DS223j でできること

● ローカルに研究データを安全に保管

写真、PDF、ログデータ、アノテーションデータなどを
まとめて NAS に保管できます。

● 自動バックアップ

PC・スマホを NAS が毎日バックアップしてくれます。

● 外出先から安全アクセス

VPN や QuickConnect を使えば、
自宅の NAS にあるデータへいつでもアクセス。

● AI × NAS の自動化

データの自動要約

研究ノートの整理

OCR でテキスト抽出

AI による定期レポート生成

などが可能になります。

■ そもそも「データベース」とは何か?

NAS を使い始めると、ファイルを保存するだけでなく
「もっと効率よく情報を整理したい」
という場面が出てきます。

そこで役に立つのが データベース です。

● データベース=情報を表で整理してくれる“データの棚”

データベースは、一言でいうと

大量の情報を、探しやすく・管理しやすくするための仕組み

です。

例えば

実験ログ

研究データの属性

ファイルのタグや説明

アノテーション情報

AI 処理の履歴

こういった「小さなデータ」や「数値・文字の情報」を
きれいに表(テーブル)の形で整理できます。

Excel のように行と列で整理できるイメージですが…

✔ 何万件あっても高速に検索できる

✔ 自動で分類・保存ができる
✔ 他のアプリ(AI や Python)からも読み書きできる
✔ 情報が増えても崩れにくい

という点が データベースの強み です。

■ 研究 × AI × NAS と相性が抜群

Synology NAS にデータベースを入れておくと、

NAS に保存したデータに関する説明を SQL に登録

AI が SQL を読み取って処理内容を判断

Python スクリプトで SQL → AI → 解析結果を保存

毎日の自動レポート生成

という 研究自動化の大きな基盤 になります。

NAS は常時稼働するので、
24時間ずっとデータ管理や AI 処理のハブとして機能します。

● DS223j でも SQL は扱える

DS223j はエントリー機ですが、

小〜中規模の研究データ管理

AIワークフローのログ保存

個人・小規模チームのデータ管理

なら十分対応できます。

そこで次に、
**Synology NAS で扱いやすい「おすすめ SQL データベース」**を紹介していきます。

■ DS223j で使える「おすすめ SQL データベース」

NAS を使い始めると、ファイル保存だけでなく
**「データベースを一緒に動かしたい」**という場面も出てきます。

研究データの管理、ログの記録、AI 自動処理との連携など、
SQL データベースがあると一気にできることが広がります。

Synology NAS では「パッケージセンター」から
簡単に SQL データベースを追加できるため、

実験データの整理

メタ情報(タグ・属性・日時など)の保存

AI が読みやすいデータ形式での管理

Web アプリやツールの裏側として利用

バッチ処理のデータ置き場

といった用途に非常に便利です。

特に DS223j は軽量な処理と相性が良く、
小〜中規模の研究データ管理には十分な性能を持っています。

ここでは Synology で扱いやすく、DS223j と相性の良い SQL データベース を、
初心者でも選びやすいように分かりやすくまとめて紹介します。

■ DS223j で使える「おすすめ SQL データベース」

Synology では パッケージセンターから SQL データベースを導入できます。
研究用途でも使いやすいデータベースを簡単にまとめました。

★ 1. MariaDB(おすすめ)

Synology で最も使われている SQL です。

✔ 軽くて高速

✔ MySQL とほぼ互換
✔ WordPress などとも相性が良い
✔ DS223j のようなエントリーモデルでも動きやすい

研究データのメタデータ管理にも十分使えます。

★ 2. PostgreSQL(精度が重要な研究用途に)

より高度なデータ処理をしたい場合はこちら。

✔ 高精度の数値演算

✔ 複雑なデータ型に強い
✔ 大規模データも安定して扱える
✔ 科学技術系の研究と相性が良い

機械学習の前処理や、実験ログ管理などにも向いています。

※ Synology パッケージはモデルによって対応状況が異なるため、必要なら Docker 対応モデル(DS223 以上)も選択肢になります。

★ 3. SQLite(軽量でスクリプトと相性◎)

Python で小規模データを扱うならこれ。

✔ セットアップ不要

✔ 1ファイルで完結
✔ 軽くて扱いやすい
✔ AI × NAS 自動化スクリプトに最適

AI との自動処理でログ管理する時に便利です。

■ DS223j × SQL × AI の組み合わせ例
● 研究データ管理

NAS に保存したデータのメタ情報を MariaDB に記録。

● 夜間自動処理

NAS のタスクスケジューラで毎晩スクリプトを実行 →
SQL からデータ読み込み → AI に解析させる。

● 結果レポート生成

朝、NAS がメールでレポートを自動送信。

● AI によるデータ分類

NAS にアップした瞬間に
「AI が自動分類→SQLに登録」というフローも作れます。

■ DS223j を買ってみたまとめ

◎ 良かった点

ローカル保存で研究データが安全

SSD/HDD を増やせば容量の心配がない

AI API と組み合わせて“研究自動化”ができる

アプリが豊富で拡張性が高い

SQL データベースも導入できる

△ 気になる点

メモリ1GBなので重い DB や Docker は厳しい

本格的に SQL + AI を組み合わせるなら DS223 以上もアリ

とはいえ ローカル保管+AI活用のスタートラインとしては最適 です。

■ 結論

「DS223j」は、
データをローカルに安全に置きつつ、AI を柔軟に使いたい人に非常に向いている NAS でした。

研究データの保護

AI による自動処理

SQL を使ったデータ整理

これらを自宅でまとめて構築できる点が本当に便利です。

NAS の入門として買ってよかったと感じています。
今後は AI と SQL をもっと組み合わせて、
研究の自動化環境を整えていく予定です。

■ DS223j と n8n を連携するなら「外部サーバーで動かす」のが最適解

最後に、NAS と AI の自動化をより強力にするためのツールとして
ワークフロー自動化ツール「n8n」 について触れておきます。

n8n は ChatGPT などの生成AI、各種 API、データベース、スクリプトを
ノーコードでつなげられる強力なオートメーションツールです。

ただし DS223j はエントリーモデルのため、
n8n を直接 NAS 本体で動かすにはスペックがやや心もとない部分があります。

そんなときにおすすめなのが、

🔵 外部サーバー(VPS や PC、クラウド版 n8n)で動かして、NAS と連携する方法

実際、多くのユーザーがこの構成を採用しています。

外部サーバーで n8n を動かし、
NAS とは WebDAV / API / SQL / SSH などでつなぐというスタイルです。

この方法には大きなメリットがあります。

■ この方法のメリット

● ① DS223j に負荷をかけない

NAS はストレージとして安定稼働し、
n8n は外部のサーバーが担当するので、役割分担が明確です。

● ② 常にサクサク動く

外部サーバーの CPU・メモリを使えるので、
重めのワークフローや AI 連携も高速に処理できます。

● ③ セットアップが簡単

・VPS(ConoHa、さくら、Lightsail など)
・自宅PCや古いノートPC
・n8n Cloud(公式)
いずれも数分でセットアップが可能です。

● ④ NAS のデータを安全に扱える

NAS 側はローカルにデータを置いたまま、
n8n から必要なデータだけ安全に読み書きできます。

“データは手元に”“AIは外部APIで活用”
という安全な構成にマッチしています。

■ どんな連携ができる?

● AI × NAS × n8n の強力な自動化

たとえばこんなワークフローが作れます。

NAS に入った研究データを検知

必要部分だけ ChatGPT API に送って解析

結果を MariaDB に保存

毎朝メールで結果レポート通知

ファイルを内容ごとに自動分類

これらがボタン一つ(または自動)で動きます。

● NAS 内の SQL と連携

n8n → NAS の MariaDB / PostgreSQL に接続し、

データ管理

タグ管理

AI の解析結果保管

自動集計

なども可能です。

■ DS223j を中心にした「研究自動化環境」はこう完成する

今回の DS223j の購入目的である

ローカルでデータを守る

AI は必要な部分だけ安全に API で活用する

SQL で情報を整理しながら自動化を進める

という構成は、

DS223j(データの保管)+ n8n(自動化)+ AI API(解析)

という三位一体の仕組みでさらに強化されます。

特に外部サーバーで n8n を動かす方法は、
DS223j のスペックを無理に使わず、
安定性と柔軟性を両立できるベストな選択肢になります。

■ 最後に:DS223j は“ローカルデータ×AI活用”の理想的な土台になる

DS223j はエントリーモデルでありながら、
研究データの保護・AI の活用・SQL による情報整理を
一つの環境でまとめて扱える非常にバランスの良い NAS です。

そして、自動化をさらに一歩進めたい場合は、
今回紹介した 外部サーバー+n8n との組み合わせが非常に効果的です。

これにより、

データはローカルでしっかり守り

AI は最新モデルを柔軟に使い

自動化は n8n が担い

NAS は安定したストレージとして稼働する

という、理想的な研究・業務環境が完成します。

DS223j をきっかけに、
AI・SQL・自動化を積極的に取り込みながら、
より効率的な研究環境へ進化させていければと思います。

■ おまけ:n8n を VPS で動かしてみたい方へ(外部記事の紹介)

ここまで紹介したように、
DS223j と n8n を組み合わせることで、
“ローカルデータ × AI × 自動化” の強力な環境が完成します。

そして、n8n の運用で特に安定しているのが VPS(サーバー)上での稼働です。

DS223j 本体の負荷を抑えたい

外部サーバーの安定した CPU / メモリ を使いたい

24時間自動化ワークフローを動かしたい

Docker 版 n8n をしっかり動かしたい

という方は、VPS で n8n を動かす構成が最適です。

もし「具体的な手順を知りたい」「低コストで VPS を始めてみたい」という方は、
以下の Qiita 記事がとても参考になります。

👉 Xserver VPS(Ubuntu 22.04)で n8n を動かす手順まとめ(Qiita)
https://qiita.com/TaichiEndoh/items/e948fd427964262a7f5d

この記事では、

VPS の申し込み

リモート開発環境の構築

Docker を使った n8n のセットアップ

実際に稼働させるまでの流れ

がていねいにまとめられており、
初めて VPS を触る方でも一歩ずつ試せる構成になっています。

n8n を外部サーバーで動かすと、
DS223j のストレージ環境と相性抜群で、
AI とデータベースと自動化を柔軟に扱えるようになります。

興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
あなたの DS223j 環境が、さらにパワーアップするはずです。

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