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【その2】テンティング用スタンドを内蔵したkeyball39のケースを自作した話

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はじめに

前回、同様のタイトルでkeyball39のケースを自作してみました。前回の記事はこちら
半年前の当時は、3Dモデリングが全くわからない状態で真似事のようにケースを作っていました。そのときに比べると、今はいろんなものをモデリングしては3Dプリンターで作るようになり、少しずつ慣れてきたと感じてきました。
今回は半年ほどの集大成(?)だと勝手に思っています。

できたもの(写真あり)

最近は暑い時期が続くので、爽やかな水色でケースを作ってみました。
P_20250705_210017.jpg
P_20250705_210323.jpg
P_20250705_210534.jpg
↑テンティングの角度が5段階で調整できるようになりました(角度については後述)。

前回作成したものと比較

2024年11月13日 写真 (1).jpg

  • ケースの内寸を詰めた
    • 前回はケース内側とkeyball39本体に1mmほど隙間がありましたが、今回は0.2mmくらいしかありません
  • ケースの厚みを増した
    • 前回は1.5mmの厚みでしたが、今回は4.5mmとかなり厚くしました
    • ケースの存在感がより強くなり、キーボードとの分離感がはっきりとしたことで、見栄えが良くなった気がします
  • キーボードを搭載する部分のケースの高さを低くした
    • 前回は14mmの高さがあったのですが、それだと小指のキーを押すときに若干指がぶつかっていました
    • 今回は10mmと低くしたことで、小指がケースと干渉することがなくなりました
      • その代わりに、キースイッチが前作よりも見えるようになりました
  • テンティングの角度調整ができるようになった
    • ここが一番の改良点です
    • 前作はテンティング角度が1つのみでしたが、今回は5段階までテンティングの角度を調整できるように作りました

モデリング

前回に引き続き、blenderを使ってモデリングしました。
透けて見える縦状の5つの窪みが、テンティング用の窪みです。
image.png


右手のケースを真横から見るとわかるのですが、上半分にkeyball39本体を載せ、下半分にはテンティング用のパーツを内蔵しています(左も同様)。
スクリーンショット 2025-07-05 22.12.27.png
「ヒンジ①」はケースの上部と下部が分離できるようになっており、「ヒンジ②」では、ヒンジ①によって分離するケース底面に対して、テンティングの支柱を差し込むためのパーツがくっついています。
熱積層方式の3Dプリンターであれば、このヒンジに関するパーツは別々に出力する必要なく、一気に出力することができます。

出力

左側のケースは約2.5h。
image.png

右側のケースも約2.5hで、それぞれ出力が完了しました。
image.png


今回は3Dプリンターで出力する際に、細かい調整も加えました。

  • 壁面の順序を「外→内」に変更
    • デフォルトだと「内→外」の順で出力される設定になっていますが、この順番を変えることで、造形物の見た目が多少良くなるみたいです
    • 特に、今回作成したケースの場合、上半分と下半分で壁面の厚みが異なるため、出力したときに段差が発生してしまいます
  • 壁面層数を2→4に増加
    • 壁面層数とは、出力する造形物の最外側(=輪郭)の壁の数のことです
    • この壁の数を増やすことで、出力したときの段差が軽減できるようです

下写真の矢印で指している線が、僕が先ほどから勝手に呼んでいる段差です。
写真 2025年7月5日.jpg
この段差を軽減するために細かい調整を試みたのですが、イマイチ段差を軽減できていない気がします..。
プロトタイプの段階ではありますが、PETG系の素材に対して上記の調整をしてみると、かなり段差が軽減できていたのですが。。PLA系だとなかなかうまくできませんでした。
どなたか、有識者の方がいましたらアドバイス欲しいですmm


出力できたモノの角度は、それぞれ以下のようになっています。計算とか一切していないので、たまたまこの角度になったってだけです。
個人的には、17°と52°を好んでいます。
P_20250705_224857.jpg

前回よりも苦戦したこと

  • ケースを一から作り直した
    • 前回のデータは一切使わずに、一から設計含め全て見直しました
  • 2つのヒンジの作成が難しかった
    • 2つのヒンジをなんとか10mm以内に埋めることを目標にしていたため、強度と利便性の調整が大変でした
    • 最終的には、各ヒンジの直径を3mmにし、ヒンジ周りの空洞は0.3mm空けるようにしました
      • キーボードを載せるための土台も確保することを考慮すると、結構ギリギリを攻めた結果です
    • これが一番大変でした
  • ケースの内寸を詰めた
    • 内寸をギリギリまで詰めすぎてしまい、結果として出力時のわずかな誤差によってkeyball本体がケースに入らないことがありました

おわりに

前回同様、失敗作を量産しました。分解して確認したものが含まれていないので、もう少し失敗作はありますね。。
失敗作だけで、1kgのフィラメントをちょうど2巻使い切りました。
写真 2025年7月5日 (1).jpg
前回の倍くらい失敗してしまった点は反省です。ちゃんと設計をやらねば。

まだ改良点があるので、そこも後日調整したいと思っています。
例えば、底面がプラプラしている状態なので、それを固定できるようにするとか。

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