TOEFLは英語試験ではない。TOEFL力試験である!
この記事は、2024年3月に平凡な工学生がTOEFL ibt 対策や試験で学んだことを記憶がてらにつらつらと記しています。一部過激な意見が含まれている可能性があります。
また、この記事は高得点を目指すというより、勉強時や直前に最低限これを知らないとまずいくらいの前提事項をリストアップしているものです。
目次
0. はじめに
TOEFLの試験は、日本の大学院進学、海外大学等への留学に多く用いられる学術用語を扱う能力の試験であります。しかしながら、普通の日本人は学術英語の理解、発信力を前提とした上でのTOEFL試験力がないとこの試験に太刀打ちできないように感じます(どんな試験もそうですが、特に)。
ここではそこに着目して個人的に考える対策や一度受けないとわからないことをまとめて置くことにします。つまり簡単なTOEFL力講座です。
TOEFLの予約や準備するものは優秀な方々の記事にしっかり書かれています。確認しておきましょう。
1つ目のこの記事では、各パートの印象や、メモの取り方について記します。
1. 科目-問題ごとの印象
TOEFL ibtの試験ではReading, Listening, Speaking, Writingの4技能(各30点)を測られます。各パートごとに結構ポイントが変わる印象です。個人的に難易度は R<L=W<S と感じます。一つずつみていきましょう。
リーディング
Reading(中長文:10問/1文章 ×2= 36分)
一見何も違和感のない単なるReadingと見せかけて、とにかく時間との勝負です。各文章の全体理解度を測られるラストの要約にどれだけ時間を回せるかが大事になります。練習ではとにかく時間を意識です。正直、自分の知っていたり興味の分野が出るか否かでだいぶ変わってしまいます。
リスニング
Listening (5文章 28問,Aパート:会話,講義 Bパート:会話,講義×2 (25分程度))
これはある意味普通のリスニング(?)です。しかし、それぞれかなりテンポもあり、なかなか専門的な内容が多くなるので、その場で聞いた英文を理解する力が必要です。講義でも、例示や何気ないリアクションの意味を問われたりして具体的な部分も集中しなければなりません。しかし、会話、講義ともに結局どういう内容なのか、全体を客観的に捉えなければわからない問題もあるので、英語を超えた何かを求められます。
時間的には余裕がありますが、前の問題には戻れない(これほんとになんで??)仕様の中で、焦っていると意外と時間にも急かされるので、練習から気にしておくのもありです。
スピーキング
Speaking(独立×1, 統合×3 22分程度)
個人的に一番点数を伸ばしづらいのがこのパート。日本人としてはどうしても英語の発音を改善するのが難しいので、苦戦するイメージ(なので、これ以外の3パートで点数を稼ぎたい)。何よりも、準備時間が20-30秒,喋る時間45-60秒でぽんぽん進んでいくので、テンポに慣れないと難しく、さらに統合問題はリスニング内容から読み取るという鬼問題です。要は聞いた内容を時間内に準備し、言いたいことを言い切るという能力。これは練習が特に必要だと思います
文章を読んでそれに対するリスニングをする統合問題では、音声が文章に対して、否定的、肯定的、例示をするだけ、のどの立場なのかはっきり読み取ることで少しやりやすくなります
ライティング
Writing(統合×1, 学術×1 35分程度)
ここまで1時間半やってきて、疲れた脳にボディーブローをかましてくるこのパート。ポイントは自分の言葉で言い換えに努め、同一の表現や繰り返しを避けること(タイプミスや三単現のsとかは言語道断)。
統合型は、文章の内容に対して否定または肯定するような内容の講義を聞いて、*講義の内容 *を要約することを求められます。文章には軽く触れ、講義の内容がどのような姿勢なのかを自分の言葉に言い換えながら20分で200語以上に書く、やってみると焦るし、ミスります。
最後は少し軽口のAcademic Writingです。2023年の新形式で導入されたもので、自分のオリジナルの意見を少ない時間でまとめる力が求められます。基本的にはテーマ、他の生徒の意見を読んで、被らないように書くだけなので普通のライティングです。しかし、自分の思いつくことをすでに書かれてしまっているとそれは使えないので、膨らませたり、無理やり他の例を持ってくる等対応力は必要です
ここまで見て、リスニングが3パートに顔を出していることにお気づきでしょうか。海外で授業を受けるなら英語を聞いてアウトプットする能力は必要とはわかりながらも少し多いですね。さらにTOEFLの問題の特徴を知らないと話にならないこともたくさんあるのです。このようなことを踏まえて、とにかくTOEFLにはTOEFLの形式への練習が必要と主張しているわけです。
2. メモについて
TOEFLは基本的にPCで問題を読み、解答するのですが、唯一メモは手元で取ります。会場では色付き(自分はピンク色でした)紙3枚と鉛筆1本、自宅受験はホワイトボードです。この取り方でもだいぶ点数が変わる気すらします。各セクション、問題形式ごとメモの取り方のスタイルを決めておくことが大事です。メモの取り方は一例です。(あくまでもメモであり、綺麗に書くことより解くための補助であることをお忘れなく)
リーディング 最低限に
これに関してはメモは最低限です。文章の内容は解きながら覚えられるですし、とにかく時間との勝負なので、どんどん読み進めることが優先です。何かを比較したり、似ている概念が登場したりする時には整理しておくと要約問題の時に役立つということは否めませんが。そういう判断を含め練習しておくと良いです。
リスニング 内容をカバーするように
ここは少し意見が割れると思いますが、リスニングに集中できる範囲で全力メモをすることが望ましいと考えます。リスニングの問題は3~5分の音声からくまなく(講義での生徒の独り言すら)出してくるので、細かいことまでメモっておくことが必要になります。
基本的に1問目と3問目が生徒と誰がしかの会話です。導入の部分で、メモの上に生徒(s)と教授(p)のように会話用のテンプレを用意しておきます。それ以外の講義では、生徒の質問とその回答の部分はわかりやすくインデントを入れたり、囲ったりして参照しやすくすると良いでしょう。
スピーキング すぐにアウトプットできるように
先ほども述べたように、スピーキングは問題文を聞いてから30秒程度で録音が始まり、50秒程度で喋りきらなければならないので、瞬発力が必要です。リスニングの段階で問題を予想したメモをとりましょう。この段階でできるだけ喋る内容を英語で決め、矢印等で喋る際に目で追えるようにしておくと良いです。
問題の予想というのも、練習を何度かするとパターンがわかってくるはずです。気づいた瞬間に喋る内容を構築できるように練習をしておきましょう。
ライティング 論理構造を明確に
ライティングでは少し語数の多いかつ論理的な英文を求められます。その上で時間制限は緩くないですから、リスニング中のメモの段階で論理構成をしておきましょう。Academic Writingでは、とにかく要素をメモに書いたら、タイピングのライティングに移行します。最悪メモしなくてもいいかもです。
ここまでまとめると、メモの仕方すら練習のうちにTOEFL慣れしておくべきということになります。
3. 勉強の心得
この記事では、各セクションの概要とメモについて述べてきました。つまるところは、練習の段階で、問題やリスニングの形式、メモを取ることに慣れていくことを意識しましょう。こういうところをTOEFL力と呼んでいるわけです。
次の記事では、さらにパートごとに実際の試験を意識した勉強法を述べていきます。ぜひ。