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【図解】TOC(制約理論)で考える。エンジニアの「主業務」を守り抜くTRAILBLAZER事業戦略部の機能

Last updated at Posted at 2025-12-12

TRAILBLAZER 事業戦略部長の長谷川です。 普段はソリューション事業部のエンジニア、デザイナー、リサーチャー、PdMたちが技術的な知見を共有しているこのAdvent Calendarですが、今日は少し趣向を変えて、ビジネスサイド(事業戦略部)の視点から記事を書きます。

エンジニアをはじめ開発に関わる皆さんにとって、私たちのようなコーポレート部門は「ルールで縛る人」「ブレーキを踏む人」に見えることがあるかもしれません。 しかし、私たちは自分たちを開発組織を支える 「強いミドルオフィス」でありたいと定義しています。

エンジニアリングは「モノづくり」である

私たちの立ち位置を説明するために、ある図をお見せします。

image (25).png

実はこの図、私が適当に描いたものではありません。 社内の製造業支援の経験が豊富なコンサルタント(TOC:制約理論のスペシャリスト) と議論した際に、彼が描き出してくれたものです。

私自身、TOCのバイブルである 『ザ・ゴール』 が愛読書なのですが、 「コンサルティングもソフトウェア開発も、本質的にはモノづくりのサプライチェーンと同じだよね」 「エンジニア、データサイエンティスト、コンサルタントという最も重要なリソース(制約)をどう活かすかが全体の生産性を決めるよね」 と、二人で熱く語り合った(彼のtimesで)末に生まれたのがこの概念図です。

赤枠がエンジニアの皆さんが担う「主業務(バリューチェーン)」、青枠が我々事業戦略部や他のバックオフィス部門が担う「支援業務」です。 この図にある2つの矢印が、我々の機能を端的に表しています。

機能1:【下向き矢印】「主業務以外の仕事を奪う」(守り)

TOC的に言えば、ボトルネック(ここでは希少なエンジニアリソース)に、本来やるべきでない仕事をさせてはいけません。

図にある通り、「主業務以外の仕事を奪う」 ことが私たちの第一の機能です。

法務・契約: 契約手続きやリスク管理を引き受け、安心して開発に没頭できるようにする。

採用・組織: エンジニアが採用実務や組織運営に忙殺されないよう、優秀な仲間を集める土台を整える。

我々が「面倒なこと」を積極的に奪うことで、フロントが「企画・開発設計・テスト」に100%集中できる環境を作ります。

機能2:【上向き矢印】「動きやすさを与える」(攻め)

我々は単に仕事を奪うだけではありません。エンジニアの主体的活動を「加速」させる、つまりスループットを最大化するための支援を行います。図にある 「動きやすさを与える(待ち時間を減らす)」 がキーワードです。

翻訳機能: 親会社(JR西日本)との間に立ち、提案がスムーズに通るよう「翻訳」して、意思決定の待ち時間を減らす。

攻めの法務: 新しい技術に挑戦する際、「ダメ」と止めるのではなく、「どうすれば実現できるか」を知恵を絞り、Goサインを素早く出す。

「強いフロント」と「強いミドルバックオフィス」が車の両輪となって、TRAILBLAZERの提供価値を最大化していく。それが私たちの戦略です。

おわりに

……ってかっこいい事書いているんですけど、まだまだ道半ばなんですけどね...

会社ができて2年ちょっとですが、バックオフィスとミドルオフィスの組織改正はすでに3回。この事業戦略部も、今年の7月に産声を上げたばかりです。 理想の「強いミドルオフィス」への道のりは、まさにTOCでいう「継続的改善」の連続。毎日が工事中です。

カオスを楽しめる方、ボトルネックを解消して組織のスループットを上げることに快感を覚える方、実はビジネス職も大募集中です。

引き続き、TRAILBLAZERのアドベントカレンダーをお楽しみください!

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